
昨日、JR札幌駅直結のシネマFへ行ってまいりました。もちろん、ボトムズ劇場版を観るためです。
エレベーターでJRタワービル7Fへ。まず、いっきなり目の前に開場待ちの長い行列─それも、女性ばっか─があって吃驚仰天驚天動地っ!「な、ななな?まさかチケット完売?(激汗)」
・・・なわけありません。別の映画を待っているお客さんたちでした。どうやら「余命1ヶ月の花嫁」だったらしく。
ああ、焦った(あ?)。
はい、ワタクシのヨミ・・・否、読みのとおりでした。
お客数は約10名とちょっと。ほぼオヤジ


冒頭、いっきなりペールゼン閣下(声はヨミ様)の「どアップ」で驚きました。これは劇場版のために作られたシーンですな。ものすごくカッコいいです。
ですが、やっぱり「あ~、ダイジェスト版だなあ」と思いました。ま、アレですよ、NHK大河ドラマの総集編。まさにそんな感じです。
というのは、ですねえ。そもそもOVAの「装甲騎兵ボトムズ・ペールゼンファイルズ」は、きっちり無駄なくまとまっている作品なのですな。12話ありますが、タルい部分、雑味な部分が皆無といっていいでしょう。
そのため、2時間弱にまとめた劇場版は、なんかもー「はしょってる?ねえ、はしょってる?」感アリアリなんですよ。
いちばん目立ったのは、バックに流れていた主題歌「鉄のララバイ」(歌・柳ジョージ)がブチブチと途中で切れてたことですね。まさに「切って、つないだ」という風情です。音楽に関しては、もっと気を使って欲しかったですね。
(総集編のほうが良かった「FLAG」とは大違いだ・・・

というわけで、あらためてOVA「ペールゼン・ファイルズ」の良さを再確認してしまいました、トホホ。
しかし、つくづく思いました。「これって、一見さんお断り、だよなあ

異能生存体がどうのこうのとか、惑星モナドはワイズマンの支店だったとか(何?)、おおもとの本編シリーズを見てないと、まーったく理解できないはず。
したがって、狭い仲間うちで盛り上がってる仲良しサークル的空気が満ち満ちて、「そりゃ確かに普通の映画館は手を出しませんわなあ」というイタさがちいっとばかし。
そもそもボトムズファンって、そういうマニア・フリークぞろいなんでしょうなあ。
(ちなみに、ボトムズ外伝「機甲猟兵メロウリンク」は、かなり敷居が低く、一見さんでもすんなり入っていけますし、大変面白いです。レンタル等で見つけたら是非どうぞ)
「この広い宇宙に、異能生存体が俺ひとり、ってことはないと思ってた。仲間はいると信じてた」
しかし、キリコ君。
君はやっぱりひとり。ただひとり、なのだよ

この物語の結末が、OVA「ザ・ラストレッドショルダー」につながっていくわけですな。
さて、何度見ましても、ロッチナさん・・・おっと、昔の名前「ルスケ」で出てたんだった。
ルスケさん、さいっこーですな。
「閣下ぁ!惚れました!私をしもべにしてください!」
と、ヨミ様ことペールゼン閣下にスリスリします。ロッチナさんの「キリコストーカー」っぷりのルーツはここにあったのだ。
しかし、ファンのご要望にお答えして、無理やり(?)ロッチナさんを登場させたために、本編との間に齟齬が生じてますな。お話が矛盾してるんですよ。本編の最初では、ロッチナさんは全然キリコのことを知らないんですから。
まさか、記憶を失ったとかあえて記憶を消したとか?そんな説明しか出来ないなあ。っていうか、ここでキリコはロッチナ(ルスケ)を見てるのに、本編では完全に初対面のような顔をしてますぞ?
だれも厳しくツッコまないんだよねえ、ここんとこ。やんわりとしか、ね。なんかもう、「それを言わないのはお約束、ファンのたしなみ」みたいな空気でね。
ははは、・・・やれやれ

ここで、「本日の一枚」について。
劇場内に飾られていたポスターです。高橋監督はじめ、塩山紀生さん、大河原邦男さんのサイン入り。
が、よく見ると、これDVD発売の告知ポスターじゃん!
劇場版ポスターすらないのかい・・・

サインの他に文章が書かれています。「夕張から1年、ボトムズ再び上陸 2009年5月」とあります(たぶん)。
まさか上映初日に舞台挨拶なさったわけでは・・・ないよなあ。サイン入りポスターを札幌に送ってもらったのかな?
・・・ん?夕張?去年のゆうばり映画祭で、なんかボトムズ関連やったんだっけ?(汗)
なんだかんだいいましても、エンディングで「炎のさだめ」(本編の主題歌)の新録音版が流れたのはよろしかったですね。CD出ないのかなあ。
でもって、エンドロールのあいだ、さっさと席を立った人がたったひとり(トイレに行きたかった?)で、そのほかの方々はずーっと最後までいらっさいました。さすが、コアなファンばかりですな。
これほどのファンを持つ「装甲騎兵ボトムズ」は、やはり幸せな作品だと言っていいのではないでしょうか
