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人生は賢人にとっては夢であり、愚かな者にとってはゲームであり、金持ちにとっては喜劇であり、
貧乏人にとっては悲劇である

亡国制度 がテスト段階に入った ベーシックインカム

2016-06-06 21:10:43 | 悩める国
増税に注ぐ増税で国民を窮地に追い込む制度を真剣に考えている議員や経済学者がいる。

本来国が成り立つには国民が必死に働ききちんと納税し不正の無い政治が行われ
税金が国民の為に活用されているからこそ国が成り立つ。

国が国民にお金を支給をすれば国民はウチデノコズチを得た如く働かなくなり税収も減り
その為に増税され社会保障も公共事業も医療も何も手が付けられなくなる。

ハイパーインフレに陥り一つのアンパンを沢山の人が取り合いになるような時代に陥る。

赤ちゃんの粉ミルク買う為に何時間も行列に並び、並んで待っている間に値段が跳ね上がる
そんな世界を想像出来ますか。

この記事を読んで本当に良い制度と思うか、あり得ない制度と思うかはあなた次第ですが、

もしベーシックインカム制度が導入されれば、子供、孫の世代には今より悲惨な時代が来ます。

 働いている・いないにかかわらず、国民1人あたり30万円、未成年には7万円を支給する・・・。スイスで5日、国民全員に一定のお金を支給する「ベーシックインカム」と呼ばれる制度を導入すべきか国民投票が行われます。議論を後押ししたのは「ロボット」技術の進化でした。

 「ここはチューリッヒの目抜き通りなんですが、ロボットに扮した集団が行進しています。ちょっと異様な雰囲気です」

 スイス・チューリッヒの町に現れたロボットに扮した集団。求めているのは「ベーシックインカム」と呼ばれる制度の導入です。これは、働いている、いないにかかわらず、全ての人に毎月一定のお金を支給する社会制度のことで、スイスでは、この制度導入を憲法に盛り込むかどうかをめぐり、世界初の国民投票が行われることになりました。

 導入を求める人々からは、成人1人に月およそ30万円、未成年に7万円を支給し、その代わりに、年金や失業手当などの社会保障を廃止するという内容が提案されています。それにしても一体なぜ“ロボット”が行進しているのでしょうか。

 「レギュラー、それともラージにしますか?」

 これは大手ピザチェーン店に配置される予定のウェイターロボット。おすすめ商品やカロリーまで教えてくれます。急激な進化を遂げるロボットや人工知能。将来、彼らに人間の仕事が奪われるという懸念が高まっていて、誰もが最低限の生活を送れるようベーシックインカムが必要だと訴えているのです。

 「全ての人間にはベーシックインカムが必要です。我々ロボットがいずれ、ほとんどの仕事をするようになりますから」(ロボットに扮した人)

 さらに、任せられる仕事をロボットに任せることで、人間は多様な働き方が選択できるようになるという主張も。
映画業界で働くこの男性(39)は、妻と子ども3人との5人暮らし。提案どおりのベーシックインカムが導入されれば、受け取る金額は家族で月およそ80万円。スイスの物価は日本のおよそ2倍ですが、生活には困らない額です。

 「ベーシックインカムが導入されれば、働く時間を減らして子育てに充てられる。高収入の職を探すために苦労しなくて済むようになる」(賛成派トビアス・ファウストさん)

 導入賛成派は、ベーシックインカムは働く意味を根本から変える提案だと話します。

 「『仕事』への意識や取り組み方を変えるべき。収入のために働くことだけが『仕事』ではない」(賛成派リーダーエノ・シュミット氏)

 しかし、スイス国民への世論調査によると、賛成は26%。「働く人が減るのでは」といった反対意見が多く聞かれます。

 「ベーシックインカムは働きたくない人のための制度。働きたくない人のために税金を払うなんて嫌だし、良くないこと」(反対派の市民)

 ベーシックインカムを導入すると、人々の生活はどう変わるのか。ドイツのベルリンでは実験が行われています。音楽学校で働くマイケさん。口座には毎月1000ユーロ、およそ12万円が振り込まれます。実験を行っているのは民間の団体。2年前からインターネットで寄付金を募り、抽選で選ばれた人に1年間、毎月12万円を支給しています。1人暮らしのマイケさんのもともとの収入は月20万円。受け取ったベーシックインカムは貯金に回しています。

 「安心感が生まれてリラックスできるようになりました。今の仕事は続けるつもりです。そのうえで、自分が本当に大切だと思うことや社会貢献ができるような気がします」(マイケ・シュミッツさん)

 これまでの受給者は36人。実験を行っている団体は受給者の印象をこう話します。

 「受給者は皆、イキイキと働くようになりました」(支給実験行う民間団体の代表)

 しかし、国レベルでの導入は社会制度の根本的な見直しが伴うため簡単ではありません。国民投票を前に、スイス中部の町では町民らが夜遅くまで議論を続けていました。

 「ベーシックインカムをもらったら仕事を辞めると答えたのはわずか2%です」(賛成派)

 「いったい財源はどこにあるんだ!」(反対派)

 賛成派は、年金などを廃止し、社会保障費を見直すことで制度に必要な年間23兆円を捻出できると主張。反対派は、それでは足りず、増税は避けられないと反発しました。国民投票は5日に行われます。スイス国民は、どのような判断を下すのでしょうか。(03日00:59)
国民の最低限度の生活を保障するため、国民一人一人に現金を給付するという政策構想。生存権保証のための現金給付政策は、生活保護や失業保険の一部扶助、医療扶助、子育て養育給付などのかたちですでに多くの国で実施されているが、ベーシックインカムでは、これら個別対策的な保証ではなく包括的な国民生活の最低限度の収入(ベーシック・インカム)を補償することを目的とする。

1795年~1834年にはスピーナムランド制という制度が実施された。この制度は、一定基準以下の賃金労働者に、救貧税として徴収した額の中から生活補助金を支出するというものである。この制度の実施には、ナポレオン戦争と凶作によって、農民の窮乏が深刻となったという背景がある。この補助金の額は食料品(パン)の価格と家族の人数によって算定された。この制度は人道主義的な政策ではあったが、労働意欲を低下させ、救貧税負担を増大すなわち労働者の賃金下落を引き起こす結果となり、やがて廃止となった。

対策
ベーシックインカムの基本的な目標は一定の所得を無条件で保障することで、すべての国民が最低限以上の生活を送れるようにすることである[14]。ワーキングプア問題への処方箋として期待する向きもある。ワーキングプアは、自己の年収が200万円を下回る貧困層の立場に置かれているものの、辛うじて生活保護を要するほど困窮した立場にはないとして、従来の社会保障制度では救済されない。日本にベーシックインカムを導入すれば、ワーキングプアにも社会保障を受ける機会を提供できるとされる[要出典]。また生活保護のように、生活水準が著しく低下してから人々を救う「救貧」と異なり、「防貧」の側面がある。

少子化対策
ベーシックインカムは負の所得税と異なり、世帯ではなく個人を単位として給付される。子供を増やすことは世帯単位での所得増加に繋がるため、少子化対策となりうるという考えがある[15]。

地方の活性化
ベーシックインカムの給付額は生活に必要な最低限といわれることが多い。全国一律であると仮定した場合、物価の安い地方に生活する動機付けになるという意見がある。

社会保障制度の簡素化
現在ある複数の年金制度、ハンディキャップを負った人のための保障、失業保険、生活保護など種々の社会保障制度のうち、失業保険、生活保護、および基礎的な年金などベーシックインカムで代替できるものは一本化し、他を補助的に導入することで簡素化されると予想される[要出典]。これにより最近特に問題になっている生活保護の不正受給問題が解決できる[要出典]。

行政コストの削減
社会保障制度を簡素化する場合において、それらの運用コストは簡素化に応じて削減される。これはベーシックインカムの導入目的の一つでもある。さらにベーシックインカム実現への課題の一つである財源問題を(他の手段によることなく)同時に解決可能との意見もある[16]。

また、現行の生活保護や雇用調整助成金では働かない状態を維持するため受給の条件に合わせる人がいる、負の動機付けや、交渉や制度の利用の得手、不得手から、適切な可否判断が難しいという意見がある。

労働意欲の向上
現在の年金や生活保護の制度には所得制限があり、働いて収入を得ると年金や生活保護の減額や支給停止が行われ収入が減少するため労働意欲の低下をまねいている。さらに真面目に働くより、全く働かず生活保護に頼るほうが収入が多くなる逆転現象が発生するため[17]、現在の年金や生活保護の制度は更なる労働意欲の低下をまねいている。

一方ベーシックインカムは所得制限がないため、働けば働くほど収入が増える。そのため労働意欲が向上するという意見がある[17]。

景気回復
ベーシックインカムは貨幣を国民に直接給付する形式の景気対策という考えもある[誰?]。 税金を財源としたとき、高所得者より低所得層の方が財を購入する傾向が高いという仮定において、高所得者の貯蓄から消費に回される貨幣の割合を増やすことになる。

余暇の充実
ベーシックインカムにおいて、労働は、最低限度の生活を起始点として、必要な分だけ賃金を得る方式であるという考えがある。この前提では仕事と余暇の割り当てを自由に行えるという点から、多様な生き方を認めるという思想とも取れるという意見がある。

景気刺激策という観点では、余暇を楽しむ選択をした人々がさまざまな財を購入してくれる場合に、その効果は高いという意見がある。生産力の上昇を見込んだ上で、資本主義経済において、常に需要を確保する必要があると仮定すると、マクロ経済的にはよい状態になるという意見がある。

公共投資は景気刺激効果をもたらし[18]、GDP上昇に繋がる。 ベーシックインカムはこれらの景気刺激効果と変わらなくても、国民総幸福 のような指標では差が生じるという意見がある。 #景気刺激策としての効果参照。

ワークシェアリングによって、同時に雇用の形式も多様化している方が制度的な整合性がよいという意見がある。

非正規雇用問題の緩和
正社員という制度が、同じ労働を行う非正社員との間の、賃金や社会保障における格差を生んでいるという考えがある。例えば、非正社員等のワーキングプアは正社員とは違って給与が比較的安い上、国民健康保険や住民税について、前年の年収に基づいた査定がなされて支払う金額が乱高下する。また、ワーキングプアの多くは雇用が不安定であることから、正社員のように給与所得控除など各種の減免措置を受ける機会が乏しい。そのため、比較的裕福な正社員に比べ、ワーキングプアの方がより高い税率で課税されかねない悲惨な現状がある。これを是正する方策として、ベーシックインカムの導入は有効である。また、企業の体力という視点から、現実的には雇用の流動性、生活保障という2つの側面を切り離し、ワークシェアリング、ベーシックインカムという形で組み合わせた場合、正規雇用を増やす政策よりも、企業の負担を軽減するという効果が期待されるという意見がある。確かに、企業側も社員の生活のための無理な雇用継続をする必要がなくなるために、企業の経営効率が良くなる。このことによって、職場環境や雇用環境が向上し、周りの労働者にも便益が生じる。

ブラック企業の矯正
仕事を辞めてもBI給付によって生活を送れるため、不本意な労働をしている人々が仕事を辞めることができる。それに伴い、劣悪な労働環境下で働く労働者に支えられてきた、いわゆるブラック企業が淘汰されていく。 所得が保証されれば劣悪な労働環境で無理に奴隷労働する必要がなくなるため、違法行為やグレーゾーンを含む劣悪な労働環境で労働者を働かせているブラック企業の悪しき企業文化を矯正できるという意見がある[誰?]。

産業空洞化の防止
所得が保証されれば最低賃金の必要が無くなるので、最低賃金制度を撤廃でき、その結果、海外の安い労働力にも対抗できるようになり、産業空洞化を防ぐ事ができるという意見が有る[誰?]。

消費税の逆進性の解消
ベーシックインカムを導入することによって消費税の逆進性が解消される試算がある[誰?]。試算によると高所得者(年収1億円、年間支出2000万円)と低所得者(年収300万円、年間支出200万円)では高所得者から低所得者に年間90万円の所得移転がなされると同時に、ベーシックインカムを導入によって消費増税をしたにもかかわらず低所得者の所得が増えていることがわかる[19][要高次出典]。

失敗を恐れずに経済活動でき、学生が勉学に励むことができる
現在の社会制度の下では起業に失敗すると経済的に困難な状況に陥るが、ベーシックインカムが導入されていれば、もともと最低限の生活は保障されているため失敗を恐れる必要がなくなるという意見が有る[誰?]。また学生が、生活していくため或いは小遣い稼ぎのためにアルバイトにあてている時間を学問・研究に回すことにより日本の学生の質を上げる(給付金が娯楽やコンパ等の費用に消えていく可能性も大いにあるが、やむを得ないことであるし、学生の間は社会に出る前の準備期間ゆえ、学生には様々なライフスタイルの選択肢があってよい)。

財源案

景気刺激策としての効果

ベーシックインカムの導入による景気刺激効果が期待できるという意見がある。

高所得層よりも低所得層の方が消費性向が高く、所得を消費に回す率が高いため国民経済全体としての消費需要が高まり、景気が活性化するとする。累進課税方式の場合は、所得の再分配機能から高所得層から低所得層への所得移転が起きるため、この効果はより大きくなる。売上税(消費税)を財源とする場合、各所得階層間の再分配機能はより緩やかになり、消費性向による刺激効果も限定的となる。このため所得制限つきベーシックインカム論や品目別売上税率の設定などが提案されている。前者については制限水準近傍での勤労者のモラルハザードが発生する可能性がある。

貨幣発行益が財源の場合、高所得層も低所得層も所得が増大するので、どちらの消費需要も高まるという意見がある。しかし日本のように高度に金融資本の発展した経済ではインフレ税(信用の裏づけの無い通貨による景気刺激策)そのものは荒唐無稽な思考実験に近い論述であり、一部の論者の経済学的思考実験にとどまっている。インフレ税採用の宣言により従来の発行済み国債の価値は経時的に低減してゆくことになるため、信用秩序に与える影響は予測できない。インフレ税導入論の背後には日本経済破局論や根拠のない略奪税(租税徴収確保主義)の主張が含まれている可能性がある。

ただし、類似の論調としては、政府短期証券を累次発行し為替介入を続け、円売り外債買いをつづけることで恒常的な通貨売り(インフレ)をもたらし、かつ外債運用益を財源にすべしとの案も提案されている(政府系ファンド論)。もっとも2009年現在での外貨準備運用はせいぜい年2.9兆円程度[31]であり、しかも受け取りは外貨建てであり財源として期待できる規模は限定的である。また恒常的な自国通貨売りは典型的な近隣窮乏化策であるため、IMFを始めとする従来の国際自由貿易体制に許容される可能性は低い(ないしは対象国から対抗介入され無効化される可能性がある)。

ケインズ経済学の知見では、技術進歩や資本蓄積によって、生産力が十分に高まった先進国の経済では、潜在的な供給量が常に過剰であり、需要不足ゆえの失業が常に生じる[18]。この場合、消費の呼び水となるベーシックインカムは雇用拡大の有力な手段に成りうる。

ここからが問題で何も手持ちが無い政党や議員が欧米の真似をすれば何でも良いと考える浅はかな連中が唱えています。

日本における動向

日本でベーシックインカム導入をマニフェストに盛り込んでいる政党は生活の党と山本太郎となかまたち、緑の党グリーンズジャパン、新党日本である

生活の党と山本太郎となかまたちは2013年参院選公約にて「税財源の最低保障年金と社会保険の所得比例年金の構築により、年金制度一元化を図る」「社会保障制度を見直し、公平・公正な所得再分配を行い、貧困、低所得層への給付を適切化する。また、ベーシックインカム制度の導入を検討する」と記載している[32]。また前身政党である旧国民の生活が第一は2012年11月25日に発表した第2次基本政策検討案にて「ベーシックインカムの導入を検討する」としていた

緑の党グリーンズジャパンは2013年参院選公約にて「最低賃金・生活保護・基礎年金の拡充で年間200万円の最低所得保障を実現し、将来的なベーシック・インカムの導入に向けた制度設計に取り組む」と記載している

新党日本はベーシックインカム導入を公約にしている[17]。なお新党日本はベーシックインカムに関する公約の量が多いため詳細は新党日本#ベーシックインカムを参照。

維新の党は基本政策にて「給付付き税額控除制度の導入を通じた最低生活保障(ミニマムインカム)の実現。」と記している。また維新の党に合流した旧結いの党は主要政策にて「「給付付き税額控除」によりミニマムインカム(最低生活保障)を担保。」と記されており旧結いの党の主張が概ね維新の党に引き継がれた形となっている]。また関連政党である大阪維新の会は維新八策の最終案にて「ベーシックインカム的な考え方」の検討と記されておりベーシックインカムそのものの導入ではなく「資産・所得制限のある年金制度」と「現物支給中心の生活保護」を導入するとしている。橋下代表も「現金を一律に給付するわけではない」と明言しており本項で解説するベーシックインカムと大阪維新の会のベーシックインカムは大きく異なっているため注意が必要である。なお関連政党である旧日本維新の会の2013年参院選公約にはベーシックインカムに関する記述はない。

みんなの党は2013年参院選公約にて「年金は積立方式への移行を検討」「低所得者層への給付つき税額控除方式を導入。また生活保護制度の不備・不公平、年金制度との不整合等の問題を段階的に解消し、最終的には基礎年金と生活保護を統合したミニマムインカムを創設する」と記載しているが、このミニマムインカムはベーシックインカムとは異なり全国民に無条件で現金を支給することが記載されていない[41]。みんなの党所属議員も「ミニマムインカムとベーシックインカムは違います」と述べている]。

 北欧フィンランドは、約540万人の全国民に月額800ユーロ(約11万円)の「ベーシックインカム」を支給する検討を始めた。2016年11月までに最終決定される見通しで、導入されれば世界初となる。

 まだ実際に導入が決まったわけではないが、反響は大きい。日本でも今月このニュースが報じられると、インターネット上で「壮大な社会実験が始まった」「日本も導入を検討してもよい」などと称賛する声が上がった。
 ベーシックインカムとは、就労や資産の有無にかかわらず、すべての国民に対して生活に最低限必要な収入を現金で給付する社会政策である。社会保険など従来の所得保障がなんらかの受給資格を設けているのに対し、無条件で給付するのが最大の特徴だ。
 全国民に漏れなく最低限度の収入を保障することで、「ワーキングプアなど従来の社会保障で救えなかった人々も助けることができる」と期待する声がある。
 だが、本当にベーシックインカムで貧困層を救うことはできるのだろうか。
 ベーシックインカムを支持する人々が、忘れてしまっていることがある。それは、貧しさを救うために本当に必要なのは、お金ではないということだ。必要なのは食品、衣類、住居をはじめとするモノである。お金を食べたり着たりすることはできないのだから。
 ベーシックインカム導入後、支給された金額で必要なモノが必要な量だけ買えるのであれば、問題はない。しかし、もしベーシックインカムを導入した影響で国のモノを生産する力(生産力)が落ちてしまうようだと、話は違う。必要なモノが足りなくなり、手に入りにくくなってしまうからだ。

貧しい人々をもっと貧しく


 ベーシックインカムが生産力を衰えさせる原因は、勤労意欲の低下だけではない。もし財源として増税が必要になれば、それも生産力にマイナスの影響を及ぼす。
 現代経済の高い生産力を支えるのは、製造の機械化である。増税が実施されると、機械化投資に回す資金が減り、生産力の低下につながる。
 企業の投資に直接響く法人税は、さいわい減税の議論が進んでいる。だが消費税や所得税など個人が負担する税金でも、増税されれば投資に影響する。個人は貯蓄から銀行預金や株式購入を通じ、企業に資金を供給しているからである。増税で個人に貯蓄の余裕がなくなれば、企業に流れる資金は減り、生産力の低下に結びつく。
 資産税や相続税など富裕層への課税が強まれば、堀江氏が述べたような一握りの才能ある企業家が、日本を離れてしまう恐れもある。これも生産力にはマイナスだ。


 ベーシックインカム導入に伴い増税が実施される可能性は大きい。従来の社会保障を撤廃することで浮く財源もあるが、それによって支給できるベーシックインカムはせいぜい月5万円程度といわれる。前述のように、わずかそれだけでは「生活に最低限必要な収入」とはいえないとして、上乗せの圧力が強まるだろう。そうなれば増税は避けられない。
 しかも厄介なことに、「生活に最低限必要な収入」は、本来の最低限を超えてどんどん膨らむ恐れがある。政治家が有権者の人気を取りたがるからである。
 従来の社会保障では、社会保険料の負担を抑え有権者の人気を取るため、歴代政権によって税金が安易に投入されてきた。ベーシックインカムの額が国政選挙のたびに引き上げられる事態はたやすく想像できる。
 有権者は一時喜ぶかもしれないが、増税や勤労意欲の低下で生産力が落ち、モノ不足で物価が上がり、ベーシックインカムのさらなる引き上げや他の社会保障の復活が必要になるという悪循環に陥るのは確実である。
 貧しい人々に必要なモノを行き渡らせるためには、まず十分な量のモノを生産しなければならない。ベーシックインカムは、従来の社会保障と同じかそれ以上に国の生産力を衰えさせ、貧しい人々をむしろもっと貧しくするだろう。
(文=筈井利人/経済ジャーナリスト)

(1)生活保護費の平均は12万円程度なので、BIで各人に11万円ほど給付を行えば、国民全員が働かなくても最低限の生活を送れるようになる
(2)縦割りの仕組みを一本化することで無駄なコストがなくなる
(3)子供にも給付されるので、たとえば夫婦+子2人の世帯では、44万円の収入アップになる。少子化問題も解消するかもしれない
(4)無理して働かなくて良い社会になる

■でもそんなにうまくはいかない・・・

出典
blog-imgs-45.fc2.com
1億2千万人の国民にそれぞれ8万円を1ヶ月毎に支給するとしたら、1年に必要な財源は115兆2千億円。
現在の日本の歳入は、公債を除くと約35兆円程度なので、増税・税制改革なしには実現不可能であることがわかる。
逆に、ベーシック・インカムの財源を社会保障費と同程度の30兆円程度で賄うとすれば1人あたり給付額は月額2万円強となってしまう。さすがにこれでは、いくら倹約しても「食うに困らない」レベルには程遠いものとなってしまう。
もちろん国の歳出がこれで済むわけではない。公務員の人件費や公的施設の維持費などの国家の運営費、医療保険などの別の保険制度などにも財源が必要である。

(1)給付金11万円は無理、2~3万円が現実的な金額

生活保護費の受給額は一律ではありません。たとえば、都内在住の高齢者1人だと平均8万円くらいですが、年金の不足分を補てんしている人が多いので、高齢者だけの平均受給額は4.5万円程度です。しかし、シングル家庭などは平均19万円に各種手当を含めると25万円くらい受給しています。平均はあくまでも支出を世帯数で割ったもので、各世帯の給付額を現しているわけではありません。こういった個別の事情を考慮すると、生活保護制度や控除など、残さないといけない制度も沢山あるので、各人に給付できるBIは多くても2~3万円です。上限額が生活保護費を下回るので、更に生活保護制度の需要は高まります。
(2)中央にお金が集中することにもリスクがある

天下り問題や縦割り行政による無駄なコストも問題ですが、一本化するということは、中央にお金が集中するということであり、その財源を握る担当省庁の力は強くなります。対抗できる組織がない場合、より一層不正が横行しやすくなる可能性があります。リスクを避けるためには、分散しておくのも手なので、現在のように分散しておく方が良いか、中央に一本化した方が良いか、慎重に議論した方が良いです。
(3)トータルすると損をする
現在の医療費・介護費などの自己負担割合は、1~3割程度です。そのため、高齢者が自分の年金受給金から、医療や介護を受けることができていて、子世帯は殆ど負担をせずに済んでいます。各制度を廃止した場合、自己負担は10倍近く増えるので、高齢者は自身のBIだけでは医療費・介護費などを払えなくなるため、子世帯が負担することになります。
(4)必要な仕事の人員確保ができなくなる
ベーシックインカムに、ホリエモンこと堀江貴文氏が賛成しているのは、けっこう有名だ。彼は、約6年前に更新したブログでも、「極論だろうか?」と問いかけつつ、こんな主張を展開。

「(略)最低賃金の引き上げなど行うなら、さっさとベーシックインカムを導入すればよい。働くのが得意ではない人間に働かせるよりは、働くのが好きで新しい発明や事業を考えるのが大好きなワーカホリック人間にどんどん働かせたほうが効率が良い。そいつが納める税収で働かない人間を養えばよい。それがベーシックインカムだ。(略)」(「働かなくてもいいんじゃないか?」2009年7月28日)
出典
全文表示 | すわベーシックインカム実現か!? 「働かなくても暮らせる」制度に新たな動き : J-CAST会社ウォッチ
しかし、医師や警察官など人口数に対して一定割合いないと困る職業もあります。他の職業で人手不足が起こると、人材が分散してしまうため、必要な職業に一定数の人員を確保できなくなります。








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