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夏野ノ日記

日々の小さな幸せ・面白かった本や映画・恋したものなど、暗黒ヲトメ生活のスベテ。
PIXIV ID:2200052

アンジェリク

2006-04-29 22:55:33 | むかし漫画
4253171281アンジェリク (1)
木原 敏江
秋田書店
1995-05
by G-Tools



「むかし、乙女がおりました。」

そんな一文で終わる、ひとりの乙女の物語。
原作は読んだことは無いのですが、漫画の方は、それとはだいぶんかけ離れているようです。

かわいらしくたくましい、野の花のような少女・アンジェリク。
生命の輝きに溢れた美しい彼女を、誰もが愛さずにはいられない。
最愛の夫と引き離され、運命に翻弄され、それでも希望を失わず、笑顔を忘れないアンジェリク。
彼女のいとこ、白皙の貴公子・フィリップは、人形のように冷たい美貌で、なににも誰にも動かされない氷のような態度で、でも心はアンジェリクただひとりを熱く熱く愛していて。
時の王・ルイ14世への忠誠と、彼女への愛に引き裂かれる・・。

フィリップが、愛しくて、哀しくて、切なくて。
あまりにきれいだから、純粋すぎるから、きっとこの世では生きていかれなかった。
そんなふうに思えてなりません。

以前に読んだときにも泣いたけれど、読み返しても涙、涙。