※この記事では実際の風景との比較研究のため、アニメ「ちはやふる」(バップ・日テレ製作)の画像を一部引用しております。
もうすっかり日がたちましたが、明けましておめでとうございます。
この記事に反応された方はたぶんご存知と思いますが、先日1月7日に
競技かるた選手の頂点を決める名人位・クイーン位戦が滋賀県大津市の
近江神宮にて開催されました。試合結果はじめ詳細はニュース等検索して頂くとして、
新たや千早の夢であり目標でもあるこの頂点決戦を、今年はその目で観戦しようと
当日会場にお邪魔したついでに、ちょうど先週放送された高校選手権を扱った
13話のアングルを中心に取材してまいりました。
・・・あくまでもメインは名人位・クイーン位戦の観戦ですよ?
正月明けの連休ということもあり、実は朝から見知った方々と偶然?それとも必然?
お会いすることが立て続けだったわけですが、当日の話は後で触れることにして、
まずは取材した成果をまとめていきます。
13話冒頭から





スクロールする場面は画像一枚では収まりきれませんので。


「ここが近江神宮・・・。」「かるたの聖地・・・。」


作中の境内の風景は、原作の描写に合わせて茅の輪が描かれてますが、
ロケハンを6月末日にされたためそう描写されてるわけでして、
実際の高校選手権が催される夏休み期間中には境内には何も設けられてません。


「いいですか、拝礼は二拝二拍手一拝です。」


「型とか形式とか、面倒だと思うかもしれませんが~」


「願い事は礼儀正しく差し出しなさい。」


「神様、奇跡はいりません」




「アクシデントが起こりませんように。」


「練習どおりの成果が出せますように。」


「おい、行くぞ千早。」


「後で、全員そろって参拝するセレモニーがあるみたいだよ。」


「新、やっと来たよ、近江神宮。」
・・・赤点近い出来のミスショットです。広角になってないです。
※1月22日更新:写真を差し替えました。


『じゃあ綾瀬さんは、クイーンやの。』






・・・他にもいくつかカットを撮影したのですが、取材した時間が日の出直後で光量が足りないとか、
いろいろ条件の問題もある以上に、ここずっと申してますがカメラの性能不足によることとても大きいです。
また再度リベンジしたいと思います。
場面は近江神宮敷地内の試合会場である近江勧学館に移りますが、
写真枚数の都合(と14話の分も含めてまとめて)で別の記事にてご紹介しようと思います。
そしてみんなのベストコンディションを願っていた千早自身が体調不良で倒れようとするころ、
(原作では緊張のあまり睡眠不足だった旨の記述があります)前回千早からのメールを呼んだ新が、
いままで車で来てたせいで道に不案内な中単身近江神宮に向かうシーンが挿入されます。




『アクシデントが起きませんようにって』
・・・いろいろ読まれている皆さんには突っ込みどころ満載だと思います。
例のごとく広角が足りないから「バス乗り場」の掲示が右に写ってないじゃん!等々。。。
それ以前にこのアングルは高架駅舎の改札口に昇るエスカレーター上から出ないと撮影不可なので、
動く足元から撮ることを強いられているんだ!(集中線w)というのは、やっぱり言い訳ですよね。

隣の階段から撮影するとこんな感じです。



『奇跡は要らないから』
ちなみに12話で瑞沢かるた部一同が大津京駅に降り立った場面のアングルはこんな感じです。



「かなちゃん私、かなちゃんに教わった日から~」
そもそも大津京駅の正面は東口なので日が沈む方向と正反対じゃ?とか(あるいは7月の日の出直後の早朝到着した?)、
ディティールも大雑把な描写といった感じです。



この画像をご覧になって、実際に大津京駅から徒歩で近江神宮に行かれたことのある皆さんには、
違和感を感じられたことと思います。といいますのも、
最短経路ですと京阪線は下を潜る形で越えて、道中実際踏切を渡ることはないからです。
ではこちらはどこかといいますと、京阪石山坂本線の近江神宮前~南滋賀駅間にある
(上の画像から)「近江神宮前5号」「同6号」の各踏切です。
※1月22日更新 坊主さんからのご指摘で「6号踏切」と「4号踏切」を間違って撮影・掲載してしまいましたが、
正しい踏切(6号の方)を撮影して掲載いたしました。
作中の描写どおりの、車両通行禁止の標識があり且つ道幅が車両離合が可能なくらいあるものは実在しませんが、
最初に発見された坊主さんの考察によると上に上げた2つの踏切の合成じゃないか、ということなのです。
いずれにせよ背景スタッフは、新が道に不慣れで迷ってる雰囲気を出すために、
あえて経路から外れたこちらの場所を選んだのだと思います。
棄権した千早は勧学館2Fの控え室で新と苦い再会を果たし、
念のため女帝に連れられ病院で診察、宿で休息します。
その宿ですが原作のコマでも特徴的な建物でしたが、アニメですともっとはっきりと描かれてます。




こちらのホテル「びわ湖温泉 紅葉」さんは、大津京駅前を東西に貫く県道を
近江神宮方向とは反対の東側に下った先の突き当たりにある、関西では盛んにCMも流されてます有名旅館です。
作中の描写では右側に移っている玄関・ロビーの屋根は、実際は相当離れてます。
(ホテル敷地内の空間のプライベート性を高めるための配置だと思います)
で取材当日実は自分以外にもこの業界?では有名な皆さんもいらっしゃって撮影されてましたが、
先達へのご挨拶もそこそこに失礼ながらホテルの敷地へとお邪魔します。
館内の描写も実際と同じなのかフロントの責任者の方にお話を聞いていただけることになり、
玄関からずっと奥まったところにあるフロントまで女性スタッフの方に案内してもらう途中、
簡単に事情を話すと「『ちはやふる』?そのマンガ読んだことあります。うち出たんですか?」と好感触。
フロントでマネージャー?の男性の方に応対していただき、キャプや勧学館で頂いたアニメ告知のチラシをお見せしながら、
こちらにお邪魔した経緯を説明させていただきました。
マネージャーさんはご覧になって開口一番、「あこれ間違いなくうちですわ。622号室もほんとにありますし、
部屋前のじゅうたんの模様とか、室内の椅子の形状とか細かいところまでそっくりですね。」
「東京のテレビで放送されたんですか、へぇーー。」
と好意的に驚かれたご様子。
じゃらんのプランのような一人からでも宿泊可能な安価なプランはありませんか伺ってみますと、
「あのプランは山側を向いた数室限定のものでして、原則うちの部屋はレイクビューで2人様以上からのご宿泊。」
「今日は622号室も予約済みで真ん中に位置しており人気のある部屋(7階建てで階が上がるほど高料金なのです)ですが、
ホテル直接申し込みの限定プランでお申し込みいただけると、比較的安価ですし(平日3名様オフシーズンで一泊二食17000以上)
部屋のご希望も先着順にはなりますがご要望にお答えできますよ。」
(千早の家は貧乏でこちらのホテルは財布にはやさしくないみたいですけど、みたいな問いに)
「うちはそもそも高校生だけのご利用はお断りしています。高校選手権とかの引率での
ご利用もありませんね。雄琴温泉の旅館でしたらあるみたいですが。」と、
たとえ北央学園のモデルの学校が日本屈指の中高一貫私立校であっても、
現実にありうるシチュエーションではなさそうですw
「ブログで宣伝してくださいよ。」とか話も乗ってきた流れで、なんと
「622号室内までは入れませんが、フロアの撮影なら構いませんけどいかがでしょうか?」とのありがたい申し出。
マネージャーさん同席でも十分な条件でしたので、ご好意に甘えさせていただきました。


「マジありえねぇ!」「うわぁぁっ!」
・・・緊張のあまりカメラを斜めに構えてしまってますw


「いやぁぁなにっ?どうして北央の人がここに?」


「ふざけんなよ、泣けば許されるとでも思っているのか?」


「ご、ごめんみんな、ごめん、、」


写真では分かりにくいかもしれませんが、アニメと異なり西側の障子は実際は壁で光は入ってきません。
あくまでこちらのホテルの眺望はレイクビューがご自慢で、廊下からでもこんな風景が目の当たりに出来ます。

重ねて申し上げたいのですが、ホテル館内の撮影はフロントの責任者の方のご了解の上、
その場まですべてご同行していただくことを条件で許可していただきました。
ホテルの業務に支障をきたすような取材申し出や無断の敷地内への立ち入りは
現に慎んで頂きますよう、ご理解ご協力をお願いいたします。
※13/1/26追記
14話冒頭のホテル玄関での場面のカットについて、昨年十月下旬に交渉の末撮影を許可して下さった分を掲載します。
もう営業まで残りわずかですが、廃業決定直後にもかかわらず快諾して下さったマネージャーさんはじめ、
ホテル紅葉のスタッフの皆様、ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。



「今日も暑そう…。」「かなちゃんが袴着なくていいって言ってくれて助かったよ。」
・・・ロケハン当時から日が経っているので、飾りの様なもの?がなくなってます。



「あれ着てたら死ぬ~。」「大丈夫か、千早。」「うん、大丈夫。」
・・・『ご宿泊記念』の集合写真用看板がありませんが、別のところに動かしています。



・・・今考えるとカーペットのハゲ具合とか、設備の老朽化をほのめかしてるようで。




「さあ、出発しますよ。忘れ物はありませんね?」
・・・戦術の集合写真用看板は、こちらに移動されてます。



「負けないよ、絶対に。」「俺もB級の優勝狙うから。」「あ、ああ、」
・・・アニメでは右側にあった机の様なものが、実際には無い代わりに絵画がかけられてます。



「なんだよ真島、気合入ってねーぞ」「西田、B級って、B級としか当たれないんだよな。」







玄関はホテル本棟から南側に20m程南側に張り出ており、フロントへ向かうまでの時間歩いていると
敷地の広さやホテルの設備への期待感をもたせるつくりになってるという気がしました。
地元との関係も良好なようですし、根強い常連客や大阪ドームの広告等
関西人にとってなじみ深い旅館でしょうから、本当に惜しまれます。
「名人位・クイーン位観戦記とか裏話とか」
取材当日の朝は一般観戦に整理券待ちの列に並ぶ前に、神宮敷地内の撮影を粗方済ませたかったこともあり、
武生駅から急行きたぐに→大津・山科乗換で大津京に7時10分前に到着し、取材スタート。
7時半までで撮影を済ませて勧学館前に整列(こんなわけでいつも以上にミスショットも多かったですw)。
自分は13番目で前にいらっしゃる方達はほとんど、初挑戦するクイーン位挑戦者の応援団の皆さん。
そして名人以下選手と関係者や、NHK始めマスコミスタッフ、更には来賓の川端総務相警護のSP数名まで、
ひっきりなしに来館される中、TLでニアミスするのかなと思っていたまさか(予想通り?)のあの方から入電。
しばらくしてハブさんとすっかり18きっぱーになったみんとさんの訪問。
何でも北陸・信越線を北上されるとのことなので、特にみんとさんの無事を祈りつつすぐにお別れ。
警備とか準備の都合で予定時刻を回ってようやっと整理券とパンフを頂いたあとで、青空が見えるのになんと雨。
この後も神宮を去る頃までこの辺りだけなぜか雨やらみぞれやら降る不可解な気象に、
私や他の探訪者の皆さんを泣かせることになったのでした。さすが本部長。

9時40分頃にようやく試合会場の2Fへの入場が許可され、整理券をもぎってもらって浦安・豊栄の間へ。
案内された席は、パイプで組まれた足場のような3段のひな壇の最上段の席でした。
ひな壇じゃない椅子の座席は関係者枠ということですが、ひな壇上部の方が遠くまで見渡せて個人的には
ベストポジションじゃないかと思います。札の配置とかも横に設けられたモニターから眺められますし。
ただし背が高い方は天井に頭が当たって屈まないといけないかも。
開会式が済むと、報道者向けのデモンストレーションが始まります。
これはテレビとかで流れるニュース向けの映像を、実際の試合中には雑音が集中の妨げになるということで
事前にまとめて撮影してもらう時間帯を設けているのです。
10回ほど(1回大会役員の配慮でアンコール有)札を払う演技をするのですが、
特に名人達の側にいる方の演技指導が傍から見てて面白かったです。
そしていよいよ本番、試合時短はUstやNHKBSのダイジェストでご覧になった方が
ほとんどだと思いますが、(カメラは合計7台回ってました。)
あの場にいると確かに「音を、息すらも出せなくなる空気」も場の皆さん察して振舞われたかと思います。
クイーン位挑戦者さんの札を復習するささやきとか、彼女の応援団の方の感嘆の声?位でした。
それにしてもあとでパンフをチェックしてみますと、クイーン戦の札パネルを担当されてた方が、
なんと挑戦者さんのお姉さんだったんですね。どんな気持ちでご覧になってたんでしょうか?
そういえばアニメ版の「ちはやHOO!」の早大かるた会の彼女も、
スタッフにいらっしゃったような・・・気のせいでしょうか?
和服を正しく着こなされた方はみな凛々しく美しく見えてしまう、日本人の性なのでしょうか?

一般観戦整理券は1試合分のみの有効で、2試合目以降は前の試合の開始前から並び
再度先着35名の人への配布となります。
ということで1FのNHK枠で観戦されてた海街さんと合流し、
次の試合の観戦集合時刻まで時間が余りないので、神宮楼門前の出店でたこ焼きを食べて腹を持たせておきました。
そして戻ると、BUNBUNさんはじめ、リジスさん、のぶさん、そして坊主さんと、
さながらmixi舞台探訪コミュのプチオフ会の様相w
挨拶とか活動の近況話に花を咲かせるうちに開始時間が迫ってきたので、
今度は1Fの朝日の間(アニメ版13話での高校選手権団体戦会場)にて、NHK主催の公開解説会にて観戦(BUNBUNさんありがとうございます)。
こちらは翌日放送予定のダイジェスト収録現場を兼ねており、座席数も多かったのですが
関係者枠も含めて空席も目だってたような・・・。
ただこちらでの観戦ですと多少音が出ても差し支えないこともあり、
お子さん連れも目立ち、クイーン挑戦者さんの反撃始め一流選手の鋭い取りには
歓声が上がってました。でもなによりも声が上がり大きかったのは
「ちはや」が読まれた時でした。1回戦でも空札であったのにもかかわらず
歓声がすごかったとかw今や百人一首の中で名実とも一番有名名札になりました。
解説の北野元クイーンも、帰省中の新幹線の臨席の子がちはやふるファンで、
百人一首の解説で道中飽きなかったみたいな話をされてましたし、
競技かるたはメジャーになってきたといっても過言ではないでしょう。


NHKの収録受付の横に日テレの番宣w
2回戦観戦後、中部から関西にかけて遠征中で急遽立ち寄られたよしさんも加わり、
一層話が盛り上がる所申し訳なかったのですが、クイーン戦も決着し
名人戦も(この時点では)王手に差し掛かったこともあり、
神宮外の物件の取材をすべくいったんお別れさせて頂きました。
(このとき細かい位置を詰めておけばよかったのです、坊主さんほんとごめんなさい)
ホテル紅葉前でいったん合流できたものの、突撃取材で長引いてる間再びはぐれてしまい、
今度は神宮に戻ってきちんと参拝。社用車につけるお守りとかも購入しました。
そちらの左手、時計博物館の前に朝には無かった名人戦のパブリックビューイングのテントが設けられており、
しばし暖を取りつつ観戦。これが以外に面白かったのです。
ちょうど高度成長期前にプロレス試合とかをわいわい言いながら視聴するのと同様、
多分経験者でしょう何人かの方達が、送り札のやり方とか侃々諤々の議論をしながら観戦、
奇抜な解説代わりの鑑賞はとても楽しかったのです。このような光景が広く定着すると
競技かるたのメジャーかは本物になるのではないかと思いました。



そして4回戦が終わった後三度勧学館へ戻り、名人戦関係者だけの
人の空いた外観を何枚か撮影し、会場を後にしました。
結局名人戦の決着は福井県内に入る電車の中で知ったのですが、
4回戦を拝見して、ここだけの話福井県民にもかかわらず西郷名人を自然と応援してる自分がいました。
なんていうでしょう、名人が仰っている「かるた道」を体現された勝負への姿勢といいますか、
かもし出す雰囲気に惹かれてそうせずにはいられなかったもので、結果を伺ってほっとしてしまいました。
読者の皆さんならお気づきの通り、本県からの挑戦者三好七段はかるた選手としてのキャリアとかスタイルは、
綿谷新のモデルとして参考にされてるようであり、実際頂点に立たれるにふさわしい実力をお持ちだと思います。
(オフでの雰囲気とかは周防名人のキャラ形成に参考にされたとか末次先生がツイートされてましたけど)
でも三好七段の懸命さ以上にごく僅かに西郷名人の真摯さが上回った結果、かるたの神様が札が読まれる運を
名人の側に微笑んだとすれば、僭越なのを承知で申し上げますとまだその時期じゃなかったのかもしれません。
「ちはやふる」人気でつかんだ数多の競技かるた人口の中から、名人に続いて「かるた道」を追いかける
方がいっぱい増えるといいことでしょうし、皆さんアマチュアで本業の傍ら選手生活されてますので、
実生活との両立を支援する取り組みももっと進めないといけないのではないでしょうか?
・・・なんかただのミーハーついでの探訪遠征のつもりでしたのに、いろいろなことを考えさせられた1日でした。

もうすっかり日がたちましたが、明けましておめでとうございます。
この記事に反応された方はたぶんご存知と思いますが、先日1月7日に
競技かるた選手の頂点を決める名人位・クイーン位戦が滋賀県大津市の
近江神宮にて開催されました。試合結果はじめ詳細はニュース等検索して頂くとして、
新たや千早の夢であり目標でもあるこの頂点決戦を、今年はその目で観戦しようと
当日会場にお邪魔したついでに、ちょうど先週放送された高校選手権を扱った
13話のアングルを中心に取材してまいりました。
・・・あくまでもメインは名人位・クイーン位戦の観戦ですよ?
正月明けの連休ということもあり、実は朝から見知った方々と偶然?それとも必然?
お会いすることが立て続けだったわけですが、当日の話は後で触れることにして、
まずは取材した成果をまとめていきます。
13話冒頭から





スクロールする場面は画像一枚では収まりきれませんので。


「ここが近江神宮・・・。」「かるたの聖地・・・。」


作中の境内の風景は、原作の描写に合わせて茅の輪が描かれてますが、
ロケハンを6月末日にされたためそう描写されてるわけでして、
実際の高校選手権が催される夏休み期間中には境内には何も設けられてません。


「いいですか、拝礼は二拝二拍手一拝です。」


「型とか形式とか、面倒だと思うかもしれませんが~」


「願い事は礼儀正しく差し出しなさい。」


「神様、奇跡はいりません」




「アクシデントが起こりませんように。」


「練習どおりの成果が出せますように。」


「おい、行くぞ千早。」


「後で、全員そろって参拝するセレモニーがあるみたいだよ。」


「新、やっと来たよ、近江神宮。」
・・・赤点近い出来のミスショットです。広角になってないです。
※1月22日更新:写真を差し替えました。


『じゃあ綾瀬さんは、クイーンやの。』






・・・他にもいくつかカットを撮影したのですが、取材した時間が日の出直後で光量が足りないとか、
いろいろ条件の問題もある以上に、ここずっと申してますがカメラの性能不足によることとても大きいです。
また再度リベンジしたいと思います。
場面は近江神宮敷地内の試合会場である近江勧学館に移りますが、
写真枚数の都合(と14話の分も含めてまとめて)で別の記事にてご紹介しようと思います。
そしてみんなのベストコンディションを願っていた千早自身が体調不良で倒れようとするころ、
(原作では緊張のあまり睡眠不足だった旨の記述があります)前回千早からのメールを呼んだ新が、
いままで車で来てたせいで道に不案内な中単身近江神宮に向かうシーンが挿入されます。




『アクシデントが起きませんようにって』
・・・いろいろ読まれている皆さんには突っ込みどころ満載だと思います。
例のごとく広角が足りないから「バス乗り場」の掲示が右に写ってないじゃん!等々。。。
それ以前にこのアングルは高架駅舎の改札口に昇るエスカレーター上から出ないと撮影不可なので、
動く足元から撮ることを強いられているんだ!(集中線w)というのは、やっぱり言い訳ですよね。

隣の階段から撮影するとこんな感じです。



『奇跡は要らないから』
ちなみに12話で瑞沢かるた部一同が大津京駅に降り立った場面のアングルはこんな感じです。



「かなちゃん私、かなちゃんに教わった日から~」
そもそも大津京駅の正面は東口なので日が沈む方向と正反対じゃ?とか(あるいは7月の日の出直後の早朝到着した?)、
ディティールも大雑把な描写といった感じです。



この画像をご覧になって、実際に大津京駅から徒歩で近江神宮に行かれたことのある皆さんには、
違和感を感じられたことと思います。といいますのも、
最短経路ですと京阪線は下を潜る形で越えて、道中実際踏切を渡ることはないからです。
ではこちらはどこかといいますと、京阪石山坂本線の近江神宮前~南滋賀駅間にある
(上の画像から)「近江神宮前5号」「同6号」の各踏切です。
※1月22日更新 坊主さんからのご指摘で「6号踏切」と「4号踏切」を間違って撮影・掲載してしまいましたが、
正しい踏切(6号の方)を撮影して掲載いたしました。
作中の描写どおりの、車両通行禁止の標識があり且つ道幅が車両離合が可能なくらいあるものは実在しませんが、
最初に発見された坊主さんの考察によると上に上げた2つの踏切の合成じゃないか、ということなのです。
いずれにせよ背景スタッフは、新が道に不慣れで迷ってる雰囲気を出すために、
あえて経路から外れたこちらの場所を選んだのだと思います。
棄権した千早は勧学館2Fの控え室で新と苦い再会を果たし、
念のため女帝に連れられ病院で診察、宿で休息します。
その宿ですが原作のコマでも特徴的な建物でしたが、アニメですともっとはっきりと描かれてます。




こちらのホテル「びわ湖温泉 紅葉」さんは、大津京駅前を東西に貫く県道を
近江神宮方向とは反対の東側に下った先の突き当たりにある、関西では盛んにCMも流されてます有名旅館です。
作中の描写では右側に移っている玄関・ロビーの屋根は、実際は相当離れてます。
(ホテル敷地内の空間のプライベート性を高めるための配置だと思います)
で取材当日実は自分以外にもこの業界?では有名な皆さんもいらっしゃって撮影されてましたが、
先達へのご挨拶もそこそこに失礼ながらホテルの敷地へとお邪魔します。
館内の描写も実際と同じなのかフロントの責任者の方にお話を聞いていただけることになり、
玄関からずっと奥まったところにあるフロントまで女性スタッフの方に案内してもらう途中、
簡単に事情を話すと「『ちはやふる』?そのマンガ読んだことあります。うち出たんですか?」と好感触。
フロントでマネージャー?の男性の方に応対していただき、キャプや勧学館で頂いたアニメ告知のチラシをお見せしながら、
こちらにお邪魔した経緯を説明させていただきました。
マネージャーさんはご覧になって開口一番、「あこれ間違いなくうちですわ。622号室もほんとにありますし、
部屋前のじゅうたんの模様とか、室内の椅子の形状とか細かいところまでそっくりですね。」
「東京のテレビで放送されたんですか、へぇーー。」
と好意的に驚かれたご様子。
じゃらんのプランのような一人からでも宿泊可能な安価なプランはありませんか伺ってみますと、
「あのプランは山側を向いた数室限定のものでして、原則うちの部屋はレイクビューで2人様以上からのご宿泊。」
「今日は622号室も予約済みで真ん中に位置しており人気のある部屋(7階建てで階が上がるほど高料金なのです)ですが、
ホテル直接申し込みの限定プランでお申し込みいただけると、比較的安価ですし(平日3名様オフシーズンで一泊二食17000以上)
部屋のご希望も先着順にはなりますがご要望にお答えできますよ。」
(千早の家は貧乏でこちらのホテルは財布にはやさしくないみたいですけど、みたいな問いに)
「うちはそもそも高校生だけのご利用はお断りしています。高校選手権とかの引率での
ご利用もありませんね。雄琴温泉の旅館でしたらあるみたいですが。」と、
たとえ北央学園のモデルの学校が日本屈指の中高一貫私立校であっても、
現実にありうるシチュエーションではなさそうですw
「ブログで宣伝してくださいよ。」とか話も乗ってきた流れで、なんと
「622号室内までは入れませんが、フロアの撮影なら構いませんけどいかがでしょうか?」とのありがたい申し出。
マネージャーさん同席でも十分な条件でしたので、ご好意に甘えさせていただきました。


「マジありえねぇ!」「うわぁぁっ!」
・・・緊張のあまりカメラを斜めに構えてしまってますw


「いやぁぁなにっ?どうして北央の人がここに?」


「ふざけんなよ、泣けば許されるとでも思っているのか?」


「ご、ごめんみんな、ごめん、、」


写真では分かりにくいかもしれませんが、アニメと異なり西側の障子は実際は壁で光は入ってきません。
あくまでこちらのホテルの眺望はレイクビューがご自慢で、廊下からでもこんな風景が目の当たりに出来ます。

重ねて申し上げたいのですが、ホテル館内の撮影はフロントの責任者の方のご了解の上、
その場まですべてご同行していただくことを条件で許可していただきました。
ホテルの業務に支障をきたすような取材申し出や無断の敷地内への立ち入りは
現に慎んで頂きますよう、ご理解ご協力をお願いいたします。
※13/1/26追記
14話冒頭のホテル玄関での場面のカットについて、昨年十月下旬に交渉の末撮影を許可して下さった分を掲載します。
もう営業まで残りわずかですが、廃業決定直後にもかかわらず快諾して下さったマネージャーさんはじめ、
ホテル紅葉のスタッフの皆様、ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。



「今日も暑そう…。」「かなちゃんが袴着なくていいって言ってくれて助かったよ。」
・・・ロケハン当時から日が経っているので、飾りの様なもの?がなくなってます。



「あれ着てたら死ぬ~。」「大丈夫か、千早。」「うん、大丈夫。」
・・・『ご宿泊記念』の集合写真用看板がありませんが、別のところに動かしています。



・・・今考えるとカーペットのハゲ具合とか、設備の老朽化をほのめかしてるようで。




「さあ、出発しますよ。忘れ物はありませんね?」
・・・戦術の集合写真用看板は、こちらに移動されてます。



「負けないよ、絶対に。」「俺もB級の優勝狙うから。」「あ、ああ、」
・・・アニメでは右側にあった机の様なものが、実際には無い代わりに絵画がかけられてます。



「なんだよ真島、気合入ってねーぞ」「西田、B級って、B級としか当たれないんだよな。」







玄関はホテル本棟から南側に20m程南側に張り出ており、フロントへ向かうまでの時間歩いていると
敷地の広さやホテルの設備への期待感をもたせるつくりになってるという気がしました。
地元との関係も良好なようですし、根強い常連客や大阪ドームの広告等
関西人にとってなじみ深い旅館でしょうから、本当に惜しまれます。
「名人位・クイーン位観戦記とか裏話とか」
取材当日の朝は一般観戦に整理券待ちの列に並ぶ前に、神宮敷地内の撮影を粗方済ませたかったこともあり、
武生駅から急行きたぐに→大津・山科乗換で大津京に7時10分前に到着し、取材スタート。
7時半までで撮影を済ませて勧学館前に整列(こんなわけでいつも以上にミスショットも多かったですw)。
自分は13番目で前にいらっしゃる方達はほとんど、初挑戦するクイーン位挑戦者の応援団の皆さん。
そして名人以下選手と関係者や、NHK始めマスコミスタッフ、更には来賓の川端総務相警護のSP数名まで、
ひっきりなしに来館される中、TLでニアミスするのかなと思っていたまさか(予想通り?)のあの方から入電。
しばらくしてハブさんとすっかり18きっぱーになったみんとさんの訪問。
何でも北陸・信越線を北上されるとのことなので、特にみんとさんの無事を祈りつつすぐにお別れ。
警備とか準備の都合で予定時刻を回ってようやっと整理券とパンフを頂いたあとで、青空が見えるのになんと雨。
この後も神宮を去る頃までこの辺りだけなぜか雨やらみぞれやら降る不可解な気象に、
私や他の探訪者の皆さんを泣かせることになったのでした。さすが本部長。

9時40分頃にようやく試合会場の2Fへの入場が許可され、整理券をもぎってもらって浦安・豊栄の間へ。
案内された席は、パイプで組まれた足場のような3段のひな壇の最上段の席でした。
ひな壇じゃない椅子の座席は関係者枠ということですが、ひな壇上部の方が遠くまで見渡せて個人的には
ベストポジションじゃないかと思います。札の配置とかも横に設けられたモニターから眺められますし。
ただし背が高い方は天井に頭が当たって屈まないといけないかも。
開会式が済むと、報道者向けのデモンストレーションが始まります。
これはテレビとかで流れるニュース向けの映像を、実際の試合中には雑音が集中の妨げになるということで
事前にまとめて撮影してもらう時間帯を設けているのです。
10回ほど(1回大会役員の配慮でアンコール有)札を払う演技をするのですが、
特に名人達の側にいる方の演技指導が傍から見てて面白かったです。
そしていよいよ本番、試合時短はUstやNHKBSのダイジェストでご覧になった方が
ほとんどだと思いますが、(カメラは合計7台回ってました。)
あの場にいると確かに「音を、息すらも出せなくなる空気」も場の皆さん察して振舞われたかと思います。
クイーン位挑戦者さんの札を復習するささやきとか、彼女の応援団の方の感嘆の声?位でした。
それにしてもあとでパンフをチェックしてみますと、クイーン戦の札パネルを担当されてた方が、
なんと挑戦者さんのお姉さんだったんですね。どんな気持ちでご覧になってたんでしょうか?
そういえばアニメ版の「ちはやHOO!」の早大かるた会の彼女も、
スタッフにいらっしゃったような・・・気のせいでしょうか?
和服を正しく着こなされた方はみな凛々しく美しく見えてしまう、日本人の性なのでしょうか?

一般観戦整理券は1試合分のみの有効で、2試合目以降は前の試合の開始前から並び
再度先着35名の人への配布となります。
ということで1FのNHK枠で観戦されてた海街さんと合流し、
次の試合の観戦集合時刻まで時間が余りないので、神宮楼門前の出店でたこ焼きを食べて腹を持たせておきました。
そして戻ると、BUNBUNさんはじめ、リジスさん、のぶさん、そして坊主さんと、
さながらmixi舞台探訪コミュのプチオフ会の様相w
挨拶とか活動の近況話に花を咲かせるうちに開始時間が迫ってきたので、
今度は1Fの朝日の間(アニメ版13話での高校選手権団体戦会場)にて、NHK主催の公開解説会にて観戦(BUNBUNさんありがとうございます)。
こちらは翌日放送予定のダイジェスト収録現場を兼ねており、座席数も多かったのですが
関係者枠も含めて空席も目だってたような・・・。
ただこちらでの観戦ですと多少音が出ても差し支えないこともあり、
お子さん連れも目立ち、クイーン挑戦者さんの反撃始め一流選手の鋭い取りには
歓声が上がってました。でもなによりも声が上がり大きかったのは
「ちはや」が読まれた時でした。1回戦でも空札であったのにもかかわらず
歓声がすごかったとかw今や百人一首の中で名実とも一番有名名札になりました。
解説の北野元クイーンも、帰省中の新幹線の臨席の子がちはやふるファンで、
百人一首の解説で道中飽きなかったみたいな話をされてましたし、
競技かるたはメジャーになってきたといっても過言ではないでしょう。


NHKの収録受付の横に日テレの番宣w
2回戦観戦後、中部から関西にかけて遠征中で急遽立ち寄られたよしさんも加わり、
一層話が盛り上がる所申し訳なかったのですが、クイーン戦も決着し
名人戦も(この時点では)王手に差し掛かったこともあり、
神宮外の物件の取材をすべくいったんお別れさせて頂きました。
(このとき細かい位置を詰めておけばよかったのです、坊主さんほんとごめんなさい)
ホテル紅葉前でいったん合流できたものの、突撃取材で長引いてる間再びはぐれてしまい、
今度は神宮に戻ってきちんと参拝。社用車につけるお守りとかも購入しました。
そちらの左手、時計博物館の前に朝には無かった名人戦のパブリックビューイングのテントが設けられており、
しばし暖を取りつつ観戦。これが以外に面白かったのです。
ちょうど高度成長期前にプロレス試合とかをわいわい言いながら視聴するのと同様、
多分経験者でしょう何人かの方達が、送り札のやり方とか侃々諤々の議論をしながら観戦、
奇抜な解説代わりの鑑賞はとても楽しかったのです。このような光景が広く定着すると
競技かるたのメジャーかは本物になるのではないかと思いました。



そして4回戦が終わった後三度勧学館へ戻り、名人戦関係者だけの
人の空いた外観を何枚か撮影し、会場を後にしました。
結局名人戦の決着は福井県内に入る電車の中で知ったのですが、
4回戦を拝見して、ここだけの話福井県民にもかかわらず西郷名人を自然と応援してる自分がいました。
なんていうでしょう、名人が仰っている「かるた道」を体現された勝負への姿勢といいますか、
かもし出す雰囲気に惹かれてそうせずにはいられなかったもので、結果を伺ってほっとしてしまいました。
読者の皆さんならお気づきの通り、本県からの挑戦者三好七段はかるた選手としてのキャリアとかスタイルは、
綿谷新のモデルとして参考にされてるようであり、実際頂点に立たれるにふさわしい実力をお持ちだと思います。
(オフでの雰囲気とかは周防名人のキャラ形成に参考にされたとか末次先生がツイートされてましたけど)
でも三好七段の懸命さ以上にごく僅かに西郷名人の真摯さが上回った結果、かるたの神様が札が読まれる運を
名人の側に微笑んだとすれば、僭越なのを承知で申し上げますとまだその時期じゃなかったのかもしれません。
「ちはやふる」人気でつかんだ数多の競技かるた人口の中から、名人に続いて「かるた道」を追いかける
方がいっぱい増えるといいことでしょうし、皆さんアマチュアで本業の傍ら選手生活されてますので、
実生活との両立を支援する取り組みももっと進めないといけないのではないでしょうか?
・・・なんかただのミーハーついでの探訪遠征のつもりでしたのに、いろいろなことを考えさせられた1日でした。

http://biwako-koyo.com/about/index.html
貴重な廊下の写真ありがとうございます。
昨年2度も取材にお邪魔しているいて、スタッフの皆さんの
お人柄の良さに、自分もファンの一人になってしまっていました。
(以前大阪に住んでた頃、CMで知ってたこともあるのですが)
結局仲間を募って泊まらせて頂くことは叶わなかったのですが、
れいこさんはじめ多くのホテルに関心ある皆様に、
盛況だったころの紅葉さんの記録を残せたことは、
自分でもお役にたててよかったと思います。