7月の3連休を大好きなばあばの家で過ごす。普段の日は時間になって起こされてもなかなか起きず父殿母殿を手こずらせる私であるが、ばあばの家に来るととたんに早起きになる。逆にゆっくり眠りたがる父殿を引きずるようにして起こして、ごはんをいただくと、外にお散歩に連れていっていただくようせがむ。そのときのセリフは決まっていて、「うしさん見にいく~」である。近くにある牛舎の牛を眺めたり触ったりするのがとにかく大好きで、ばあばの家に滞在している限り毎日見にいくし、時間が許せば朝も夕方も見に行く私なのである。
はじめは恐る恐る、牛のいる柵に近づく。むこうは餌をもらえるかと思って、にゅうっと首を突き出してくるから、慌てて飛びのく。父殿に、「ほら、うしさんが、みのりのこと好きだって言ってるよ。」と声をかけられて、勇を奮って改めて近づく。そおっと鼻面をなでる。とたんに牛さん、穀類の飼料でまみれた顔を寄せて私の顔をペロリとやるから、顔中牛さんの餌まみれになる。それを見て父殿大笑い、私はというとすっかり牛さんに心を許して、父殿に「もう帰ろうよ。」と急かされてもなかなか牛たちから離れられない儀となる。
連休の二日目は、ばあばも一緒に車で出かけて、草津温泉に赴いた。群馬県内かなりあちこちの温泉に入っていっぱしの温泉通の私であるが、世に名だたる草津の湯はなるほど大したものと思う。これで草津は二度目なのだが、例の湯畑にしても西の河原にしても、豊富なお湯がもったいないくらいにこんこんとあふれそぞろ歩きの目を楽しませてくれる様は他に知る例がない。前回は西の河原の広い露天風呂で遊んだが、今回は大滝の湯に赴き、父殿と二人ゆっくりと色々な湯を巡って入った。露天風呂では、「一人で歩けるよ!」と父殿の側を離れ岩風呂の湯の中を意気揚々と歩いて見せたが、すべってつんのめり顔を湯に突っ込んで、父殿に慌てて助け起こされたりした。また私は父殿譲りで水風呂が殊の外好きで、足がしびれるくらい冷たい水に何度も入って楽しんだ。風呂を出てばあばと母殿を待つ間、父殿はビール、私はヨーグルトで乾杯し、「風呂上りのビールはうまいね!」と小生意気な口をきいて過ごした。
木々に囲まれたばあばの家にいると、相変わらず蚊に食われるのは閉口だが、(これもどうしたものか父殿と私ばかりがやたらに食われる)夜になると、カブト虫やカミキリ虫、かなぶんなどが飛び込んできたりする。私は虫の類がたいてい苦手で自分では触れないのだが、父殿母殿につかまえてもらって目の前を歩かせて眺めて楽しむ。これもまた東京の家では味わえない楽しみである。
ばあばの家に来ると、とにかく食べ物が豊富なので家にいて起きている限り私は始終食べているような傾向にある。食事の時間、おやつの時間などと言わず、まあいつだってちゃぶ台の上にも部屋のそこここにもお菓子やおつまみや置かれているから、食べるなという方が無理な話で、父殿母殿も大目に見てくれている。またいざ食事ということになると、私一人の分が取り分けられるというのでなく大皿に乗ったのをみんなでつつく格好だから、私も大威張りで自分の好きなものを狙ってどんどんと食べる。お漬物が気に入るとそればかり食べて、みんなの分を一人で食べてしまおうとするのでこれはさすがに途中で取り上げられる。次には父殿と半分づつ食べるはずのお鮨のお皿を抱えて、上に乗ったお魚ばかり片端から食べてしまって、父殿の口に入るのは鮨飯ばかりであったりする。「一個くらい残しといてよ!」と父殿が哀願口調になっている。父殿のグラスに注がれたビールについては、これは飲んではいけないことは承知しているのだが、「いいにおい、させて」と鼻先にもっていって、香りを楽しむのが最近の習慣である。
夜はなかなか寝たがらず、普段家にいるときに比べるとついつい夜更かしになる。ついに「もうだめ!」と無理やり寝床に引き据えられていくが、電気が消されるとぐずる余地もなく、たちまち眠りに引き込まれていくのも毎度のことである。
はじめは恐る恐る、牛のいる柵に近づく。むこうは餌をもらえるかと思って、にゅうっと首を突き出してくるから、慌てて飛びのく。父殿に、「ほら、うしさんが、みのりのこと好きだって言ってるよ。」と声をかけられて、勇を奮って改めて近づく。そおっと鼻面をなでる。とたんに牛さん、穀類の飼料でまみれた顔を寄せて私の顔をペロリとやるから、顔中牛さんの餌まみれになる。それを見て父殿大笑い、私はというとすっかり牛さんに心を許して、父殿に「もう帰ろうよ。」と急かされてもなかなか牛たちから離れられない儀となる。
連休の二日目は、ばあばも一緒に車で出かけて、草津温泉に赴いた。群馬県内かなりあちこちの温泉に入っていっぱしの温泉通の私であるが、世に名だたる草津の湯はなるほど大したものと思う。これで草津は二度目なのだが、例の湯畑にしても西の河原にしても、豊富なお湯がもったいないくらいにこんこんとあふれそぞろ歩きの目を楽しませてくれる様は他に知る例がない。前回は西の河原の広い露天風呂で遊んだが、今回は大滝の湯に赴き、父殿と二人ゆっくりと色々な湯を巡って入った。露天風呂では、「一人で歩けるよ!」と父殿の側を離れ岩風呂の湯の中を意気揚々と歩いて見せたが、すべってつんのめり顔を湯に突っ込んで、父殿に慌てて助け起こされたりした。また私は父殿譲りで水風呂が殊の外好きで、足がしびれるくらい冷たい水に何度も入って楽しんだ。風呂を出てばあばと母殿を待つ間、父殿はビール、私はヨーグルトで乾杯し、「風呂上りのビールはうまいね!」と小生意気な口をきいて過ごした。
木々に囲まれたばあばの家にいると、相変わらず蚊に食われるのは閉口だが、(これもどうしたものか父殿と私ばかりがやたらに食われる)夜になると、カブト虫やカミキリ虫、かなぶんなどが飛び込んできたりする。私は虫の類がたいてい苦手で自分では触れないのだが、父殿母殿につかまえてもらって目の前を歩かせて眺めて楽しむ。これもまた東京の家では味わえない楽しみである。
ばあばの家に来ると、とにかく食べ物が豊富なので家にいて起きている限り私は始終食べているような傾向にある。食事の時間、おやつの時間などと言わず、まあいつだってちゃぶ台の上にも部屋のそこここにもお菓子やおつまみや置かれているから、食べるなという方が無理な話で、父殿母殿も大目に見てくれている。またいざ食事ということになると、私一人の分が取り分けられるというのでなく大皿に乗ったのをみんなでつつく格好だから、私も大威張りで自分の好きなものを狙ってどんどんと食べる。お漬物が気に入るとそればかり食べて、みんなの分を一人で食べてしまおうとするのでこれはさすがに途中で取り上げられる。次には父殿と半分づつ食べるはずのお鮨のお皿を抱えて、上に乗ったお魚ばかり片端から食べてしまって、父殿の口に入るのは鮨飯ばかりであったりする。「一個くらい残しといてよ!」と父殿が哀願口調になっている。父殿のグラスに注がれたビールについては、これは飲んではいけないことは承知しているのだが、「いいにおい、させて」と鼻先にもっていって、香りを楽しむのが最近の習慣である。
夜はなかなか寝たがらず、普段家にいるときに比べるとついつい夜更かしになる。ついに「もうだめ!」と無理やり寝床に引き据えられていくが、電気が消されるとぐずる余地もなく、たちまち眠りに引き込まれていくのも毎度のことである。
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