休息場

自由気ままに。

夜の宴

2016-08-29 | 短編
眠りにつけないこんな夜は歌を歌いながら踊りましょう。

うさぎもたぬきも皆集まって手を取り合って踊ったならば

きっと楽しい楽しいダンスパーティーになるでしょう。

さぁさぁ踊りましょう




夜が明けるまで、たっぷりと

孤独

2016-08-29 | 短編
期待なんてするから裏切られた時悲しいんだ。

はじめから期待なんてしなければ悲しむこともない。


小さい頃に学んだこと。

裏切られた僕の心は耐えられなくなって、現実逃避をした。

彼は最初から僕の友達なんかじゃなかった、僕には最初から友達なんていなかったんだと。

そうして悟った。

人を信じたら馬鹿を見ると。


だけどそうやって生きてきた結果が今である。

誰も信じられない僕のことを信じてくれる人などいる訳がない。

誰かを信じたい。でもまた裏切られるのが怖い。

そうしてどんどん孤独になっていく。


全て、自業自得だ。


この世界はつまらないな。



いっそのこと消えてしまいたいよ。

反抗期

2016-08-28 | 短編
屋上から見た人はとても小さくて、なんだかちっぽけなものに見えた。

僕もそこに立ったら同じように馴染んで、ちっぽけなものになってしまうんだろうな。

だから僕はそこに行かない。

皆と同じような人間にはなりたくないんだ。



それは、15の僕のちっぽけな反抗。

夢と現実

2016-08-27 | 短編
夢か現実かの違いは、自分が現実だと思うかどうかだ。

どこかで聞いたことがあるようなそんなセリフ。

夢か現実か..

俺は今ここに存在してる。

自分の意思で動いてる。だからここは現実だろう?


「自分の意思で動いてるって、どうして言い切れるんだよ。」


「言い切れるも何も、俺自身の事は俺が一番よく分かる。」

「そうかな?俺はそうだとは思わないけどなぁ。...なぁ、よくこの声聞いてみろよ。」


ーいつもお前が発してる声だろう?



...は?



なんで、俺が、目の前にいるんだよ。


「はは...分かった、これ夢か!!だから目の前に俺がいるんだ。」


「お前自身がさっき言ったんだろ、ここは現実だって。」


「あ...?あ、ぁ..そっか、だって俺、今自分の意思で喋ってる..じゃあ何で俺が目の前にいるんだよ..?」


「だから分からないのさ。ここが夢か現実かなんてね。誰にも分かんねーの。自分の信じたいようにすればいい。」


..まぁ、それが真実かどうかなんて分からないけどね。



俺は、俺は...



誰か教えてくれよ。



ここは夢なのか、それとも現実なのか...


あんたが現実だと思ってるのは本当に現実か?

信じられるものは、もう何も無い。

後悔

2016-08-27 | 短編
僕は今まで、自分を守るために人と関わらないよう生きてきた。

全ては、自分が傷つかないために。弱い人間だと悟られないために。


けれど、そうして生きてきた結果がこれか。



夏の暑い日。

図書館へと向かってた僕は、信号無視のトラックによってはねられた。

足と腕は変な方向に曲がって、頭からは血が溢れ出てる。

痛いなんて思う間もなく意識は薄れていった。

薄れゆく意識の中に最後に思ったことは、自分の人生に対する後悔だった。


僕が死んでも誰も悲しまない。泣かない。叫ばない。

僕一人の存在がなくなったところで、世界は何も変わらない。また朝を迎えて同じように進んでく。

サラリーマンは満員電車に乗りながら、女子高校生は音楽を聴きながら。

そうやって毎日を生きて、いつか生を終える。



あぁ

僕が少し歩み寄っていたら

僕の死を悲しんでくれる人はいたのだろうか。


後悔してももう遅いけれど。



次の人生があるのなら、


もっと人と笑い合って、助け合って、


最期に見守られながら逝けたらいいな。


さよなら、僕の人生。