廃油ストーブひまわり有限責任事業組合

経済的で環境にやさしい廃油ストーブ「ひまわり」をお届けします
組合員: MMS 水澤 章 & (有)工北サーモ 

廃油ストーブひまわり有限責任事業組合 製品資料 モンゴル語版

2017-07-18 14:07:10 | 製品資料

廃油ストーブひまわり有限責任事業組合 製品資料 モンゴル語版


2017年6月8日 北海道・モンゴル経済交流促進調査会への入会手続きを行いました

2017-07-07 16:06:06 | 製品資料

2016年6月8日、廃油ストーブひまわり有限責任事業組合は、北海道モンゴル経済交流促進調査会(武部 勤 会長)への入会手続きを完了しました。


2017年4月25日から2日間 モンゴル国ウランバートル市のS社に廃油ストーブの燃焼デモを行いました

2017-07-07 15:58:13 | 廃油ストーブひまわりLLP

  2017年4月24日夜、ウランバートル市のチンギスハーン空港に到着し、ホテルへチェックインしました。空港からホテルまではS社のAさんがマセラッティで送ってくれました。

 翌朝、S社を訪問しました。そのあとはウランバートル市の大気汚染削減庁の事務所(?)を訪問したあと、市内観光をしました。事前に送ってあった廃油ストーブひまわりⅢ(以下「廃油ストーブ」)の税関(?)からの受け取りに手間取っており、ただちに燃焼実演と排気ガスの成分測定ができなかったのです。夕方になって、市内のレストランでS社のG社長らと会食しました。

 翌日は、廃油ストーブの受け取りが終わって大気汚染管理局の研究室(?)に廃油ストーブを持ち込み、燃焼ガスの測定を行いました。研究室は、コンクリートブロックを積み上げた平屋です。そこでは、自動車の排気ガス分析も行っているそうです。測定装置は日本製で、様々なモードを選べるようになっていました。JICAが2013年12月から4年余りウランバートル市の大気汚染対策能力を強化するための大規模な支援プロジェクトを実施しており、そのときに導入された装置なのでしょう。測定者には現地の方が2名いらっしゃって、日本人のEさん(一般財団法人石炭エネルギーセンター)が測定モードの選択など、細かい指示を出してくださいました。
 
 測定対象は、排気ガス中の煤塵、窒素酸化物、硫黄酸化物、それと一酸化炭素です。測定は、窒素酸化物、硫黄酸化物、それと一酸化炭素については基準ガスで測定装置の校正を行うなど、あらかじめ決められた手順のとおりに実施されたようで、厳密さを感じました。測定者の皆さんはよく訓練されていて、きびきびと動いていました。

 燃料は、廃食油と廃エンジンオイルの2種を試しました。廃食油はAさんの奥さんが、廃エンジンオイルはAさんが用意してくれました。着火は、軽油を染ませたティシュペーパーにライターで火をつけて行いました。ウランバートル市内では、灯油が入手できないためです。

 最初に、廃食油です。軽油で着火するのは、今回が初めてで、消炎しないかどうか心配しましたが、うまく立ち上がってブルーフレームを形成するところまで行きました。15分くらいでしたでしょうか、燃焼が安定するまで待ってから測定してもらいました。

 回転燃焼を適用している廃油ストーブは、円筒の燃焼室の側面から強い輻射熱を発します。廃油ストーブは、煙突に接続するため壁際に設置したので、コンクリートブロックの壁が非常に高温となり、危険と判断されたので間に合わせのアルミ板で遮蔽しました。石炭ストーブではこうはならないのでしょう。測定が終わってから煤塵を捕集するフィルターを取り出して重量を測定していましたが、ほんの少ししかついておらず、測定者の一人は驚いた様子でした。

 次に廃エンジンオイルの燃焼を行いました。廃油ストーブは、消した後、筐体が少なくとも300℃以下まで冷えてからでないと、再点火は危険です。15分ほど待ってから着火しました。廃エンジンオイルには微量のガソリンが混じりこんでいるので、その燃焼温度は高温になります。非常にきれいなブルーフレームが現れ、排気ガスの温度も600℃以上まで上がってしまい、煤塵捕集用のフィルターを痛めないか、と懸念されたので、バルブを調節して、燃料供給量を減らして対応しました。

(測定データは、日本に帰国してから受け取ったものですが、廃エンジンオイルと廃食油の順に記載されていました。4つの測定成分はいずれの燃焼でもモンゴルの環境基準の概ね1/5以下であり、廃油ストーブは石炭ストーブよりもはるかにクリーンな燃焼を行えることが実証されました。注:TSP Total Smoke Particle)


 測定が終わったあと、ベンツのジープでモンゴルの国会議事堂に移動しました。モンゴルのB国会議員を表敬訪問するためです。廃油ストーブの事業展開にあたり、ウランバートル市内に敷かれている廃油の燃焼禁止令を解除してもらうためには、国会議員の支援が必要、ということでS社の社長Gさん以下3名とLLPの2名で訪問したのです。小畑からモンゴル語に翻訳したLLPの資料をもとに、廃油ストーブを使った暖房は石炭ストーブとの比較において、ウランバートル市の大気の浄化に役立つ、是非廃油ストーブを市内で燃やせるように規制を解除してほしいと懇請しました。B国会議員は、できる限りの支援をする、といってくださいました。



  そのあと、S社で打ち合わせを行い、チンギスハーン空港の近くのレストランで帰国の便の離陸すれすれの時間(深夜)まで酒を飲みながら談笑してきました。

今回の廃油ストーブの燃焼デモンストレーションは、北海道モンゴル経済交流促進調査会のご好意により実現しました。ここに謝意を表します。


(文責 小畑)



 


2017年4月12日 中国遼寧省瀋陽市のK社を訪問しました

2017-07-07 15:55:14 | 廃油ストーブひまわりLLP

2017年4月12日昼頃、中国遼寧省瀋陽市に到着しました。
午後1時半に指定のホテルのロビーで待ち合わせの約束でしたが、午後1時にはすでにK社に関わる貿易業務を担当しているS社のWさんとYさんがいらっしゃいました。Wさんは今年札幌で行われた日本中国のビジネスマッチングの会場でお会いした方です。Yさんは通訳担当です。Yさんは技術用語もよくご存知でした。

Wさんの運転する車に乗り込んでK社の本事務所に行きました。瀋陽市内は大変な渋滞で、早めにこられたのもそのためだったのでしょう。20分くらいかかって本事務所につきました。大きなビジネスモールの建物の4階か5階の一角でした。ロビーは巨大な吹き抜け構造になっていました。

本社ではK社のZ副総裁以下3名、それにWさん、Yさんを交えた6名が対応してくださいました。K社は、瀋陽市でも環境設備事業では最大級の規模の会社です。最初にZ副総裁からK社の概要の説明、次にLLPの製品説明を行いました。説明には、2017/3/7の北海道ー中国国際ビジネス商談会で使用した資料を用いました。中国では、大量の廃食油が下水に捨てられているということを聞いておりましたので、その廃食油を直接燃やして暖房にすることができるストーブである、と強調しました。

(その後、帰国してからわかったことなのですが、中国では、当局の度重なる規制にも関わらず、地溝油を回収して食用油にリサイクルする事業は依然として継続されているようです。廃食油の収集業者にとっても、食用油にリサイクルする方が、単なる燃料として販売するよりも高い利潤が得られる事情があります。さらには、エンジンオイルなどの鉱物系廃油についても当局の営業許可をもたない、すなわち、環境対策等が不十分な業者が、リサイクル事業として利益を上げているようなのです。このように、市内の廃油燃料の大部分が、当局の管理の枠組みの外にある業者によって回されていると思われます。)

結局、K社からは、燃料の調達がむずかしいこと、瀋陽市内で廃油を燃やすことは禁止されている、ということでLLPの技術導入には、当初、消極的な姿勢が示され、説明を打ち切るタイミングをはかっておりましたところ、一つの質問から説明の流れが変わりました。

その質問とは、K社の工場から排出される鉱物系廃油はどう処分しているか、ということです。
Z副総裁は、一瞬の沈思黙考ののち、下水に捨てており、問題意識をもっている、と回答されました。


その後、会議室に居合わせたK社関係者同士で議論がしばらく続きました。通訳はありませんでした。何を相談しているかはわかりませんでした。結局、いい技術であるならば、導入に向けて検討するということでした。

そのため、実際に、K社にひまわりストーブを持ち込んで、燃焼のデモをして見せることになり、一台を輸出することにしました。秘密保持契約を締結して商談が破断になったときの返品や費用負担についても決める必要がありました。貿易手続きは非常に煩雑で、当惑しました。その過程で、廃油ストーブの輸出の際、INVOICEに記載するHS Codeが明らかになりました。函館税関に問い合わせしました。

     HS Code  7321.82

   HS Codeを調べたのは、中国に電気製品を輸出する際に必要なCCC認証を取得するためです。CCC認証は中国当局が行っているもので、すべての電気製品が対象ではありません。対象となるHS Codeは中国当局が公開しているそうです。WさんにHS Codeを伝えたところ、CCC認証の対象ではないことがわかりました。

 6月14日に、Wさんに秘密保持契約の案となる中国語の文書を電子メール送信しました。 

(文責 小畑)

 

 


2017年4月11日 中国吉林省四平市のJ社を訪問しました

2017-07-07 15:53:03 | 廃油ストーブひまわりLLP

2017年4月10日夜、中国吉林省四平市に到着しました。宿泊先のJIPIN HOTELで四平市の副市長さん、吉林省経済技術合作局の副巡視員さん、さらにメインの訪問先であるJ社の社長さんら7名と会食しました。

翌日、同じHOTELの会議室で四平市の関係者とJ社の社長さんらと正式な会見が行われました。

会見の議事は、四平市経済合作局の局長さんが進行役となりました。
通訳は、四平市の外事局のRさんが務めてくれました。

最初に、局長さんより四平市の現況と環境保護の取り組みについて説明がありました。
同市は、発展を続けており、治安もよいとのことでした。環境保護に積極的に取り組んでいる
姿勢を強調されていました。

次にJ社の社長さんからのお話がありました。あらかじめ準備しておいた文書が配られました。
同社は、石炭ボイラーなどを製造している熱工業製品が主力製品です。さらに、環境負荷を
増やさずに経済発展に貢献するという同社のコミットメントが開陳されました。

LLPからは小畑があらかじめ用意しておいた文書を逐次読み上げ、通訳していただきました。
以下の文書です。

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私は、日本国北海道札幌市から参りました、廃油ストーブひまわり有限責任事業組合の小畑龍夫と申します。

 四平市経済技術合作局の*副局長、J社の*社長、そしてここにお集まりいただいた皆様にはこのような機会を提供していただき、心より感謝しております。

 私は、廃油ストーブひまわりを、できるだけ多くの四平市の市民の皆様に使っていただけないか、との思いでここにおります。

廃油ストーブひまわりを使えば、使用済みのエンジンオイルや廃食油をリサイクルして燃料とすることができます。

しかも、燃やすときに煙が出ないので大気汚染の非常に少ない、環境にやさしい暖房ができます。

石炭の使用量を減らして暖房費を節約することもできます。

札幌では、市民から集めた廃食油をディーゼルエンジンやボイラーの燃料に使っています。

私は、四平市の市民の皆さんにもこの取り組みに関して、連帯してほしいです。

なぜなら、きれいな空気は、あらゆる国境を越えて共有されており、地球市民の大切な財産だからです。

そしてもちろん、集めた廃食油は、廃油ストーブひまわりできれいに燃やしてほしいです。

 今回の訪問を通して私たちの技術が四平市の省エネと環境保全にお役立ていただけるよう、強く願っております。

 

なお、私たちが四平市を訪問できるのも、札幌で通訳を務めてくださったKさんをはじめ、北海道経済部のAさん、札幌市経済局のBさん、JETROのCさん、そのほか、本当に多くの皆様のご支援がありました。この場を借りて、心から感謝を表します。

ありがとうございます。

これをもって挨拶とさせていただきます。

 

(なお、あらためて、本日通訳をお勤めくださるRさんに感謝いたします。)

 

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会見を終えてから市内とJ社の見学と打ち合わせを行いました。通訳はRさんです。

四平市では住宅建設が盛んに進んでいました。

古いアパートを壊して新しくするのですが、解体時に発生する埃も大気汚染の原因になっているということです。

工期を短縮するのと、降水量が少なく、水不足のためと思われます。

市内の共同住宅は石炭ボイラーによるスチーム暖房ですが、市外の戸建て住宅では石炭ストーブを焚いているとのことでした

廃油ストーブで置き換えたいところですが、例えば、自動車用のエンジンオイルなどはリサイクルしており、燃料としては確保できないそうです。

また、廃食油については四平市が管理していて、燃料として自由に使えないようでした。

さらに、大気汚染防止の観点から廃油を市内で燃やすことは禁止されているそうです。

そもそも廃油を燃焼すると黒煙が発生して大気汚染の原因となる、という潜入観念があり、それが当局による規制として文書化(おそらく)されてしまったのでしょう。

廃油ストーブひまわりで現地での燃焼実験を行い、無煙で燃焼することを見ていただければ、規制の一部緩和もしていただけるのではないか、と感じました。

J社はこれまで石炭ボイラーの製造・販売を行ってきましたが四平市の方針に沿って大気汚染の原因を取り除く事業への転換を図っているようでした。

四平市周辺の農地でも農業廃棄物の「野焼き」が一部行われており、大気汚染の原因となっているそうです。社長さんから、とうきびの収穫後の葉や茎を加工して食器を作る技術があれば導入したいとの話がありました。

該当する日本国内のメーカーのホームページを紹介しておきました。

残念ながら廃油ストーブをすぐ導入する機は熟していないということで意見の一致を見ましたが、今後も廃油ストーブに限らず、環境に優しい技術の紹介は続けることにしました。

打合せ終了後は、J社の社長さん所有のゲストハウスで四平市の料理と特注の白酒をいただきながら歓談し、翌朝四平市から次の訪問先の瀋陽市に向かいました。

 

(文責 小畑)