米ヤフー、ゴールドマンと買収防衛策を協議 AOL“襲来”に備え
2010.10.15 05:00
http://www.sankeibiz.jp/business/news/101015/bsj1010150504004-n1.htm
米インターネットサービスのヤフーが、可能性がある買収提案に備えて、米ゴールドマン・サックス・グループの協力を得て防衛策を準備していることが分かった。関係者3人が明らかにした。それによれば、ヤフーが実際に提案を受けている事実はないという。
関係者らが匿名を条件に明らかにしたところでは、提案がどんな形であっても適切に対処できるよう、ヤフーの法務担当者などのチームがゴールドマンや他のアドバイザーとこれまで、約2週間にわたって協議を進めている。買収提案は、インターネット会社AOLやプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社から出されることが考えられるという。
事情に詳しい関係者2人によると、AOLはシルバー・レイクを含む投資会社と買収の可能性に関して協議した。
ヤフーの株価は米マイクロソフトからの500億ドル(約4兆670億円)近い買収提案を拒否した2008年5月以降、47%下落しており、新たな買収提案を受けやすい状況にあるとの見方が強まっていた。
2人の関係者によると、AOLとPE会社との協議は予備的段階で、ここ数日は主に、ヤフーの部分買収の可能性について話し合われているという。ヤフーの時価総額は206億ドル。PE会社はまず、100億~120億ドルの調達を目指している。
AOLとヤフー、ゴールドマンの代表者らはコメントを控えている。ヤフー社内では、同社が保有する中国のアリババ・グループ・ホールディングの持ち株39%に外部からの関心が強まる可能性があるとみているという。アナリストらによると時価100億ドル。
ヤフーが買収防衛策の準備に乗り出したのは、PE会社が買収に向けた資金調達を目指しているという情報を一部のアドバイザーが入手したのがきっかけという。関係者によれば、PE会社とバンカー、一部のヤフー株主はヤフー買収構想をAOLとニューズ・コープに売り込んでいるという。(ブルームバーグ Jeffrey McCracken、Brian Womack)
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