日本人が支えた東欧の震災復興 「中央駅はタンゲが造った」
2013/06/01 20:53更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/hobby/659080/
記事本文
【江藤詩文の世界鉄道旅】
マケドニアの首都スコピエで中央駅を写真に収めていると、
通りがかりの男性がしきりに何かを伝えてきた。
「あなたは日本人か。いまのスコピエをつくったのは日本だ。
ありがとう」と言っているらしい。
東欧の小国マケドニアは、旧ユーゴスラビアを構成していた共和国のひとつ。
バルカン半島の内陸に位置して、周囲をセルビア、ブルガリア、ギリシャ、アルバニア、コソボに囲まれている。
面積は九州の約3分の2、人口は岐阜県とほぼ同じながら、
公用語はマケドニア語、通貨はマケドニアデナルと、自国の文化を持っている。
スコピエを大地震が襲ったのは1963年。
現地の人いわく「アレキサンダー大王の時代から受け継がれてきた」
市内の建物の約75%が崩壊するという、
壊滅的な被害を受けた。その再建を請け負ったのが、
建築家の故・丹下健三氏を中心とする日本チーム。
中央駅はそのシンボルだ。
学校で習うこともあり、多くのマケドニア人はそれを知っている。
そのためか意外なほど親日家が多い。
「東日本大震災を支援する募金に協力した」という話を、
滞在中何度聞いたことか。
あれから50年。目覚ましく成長するスコピエは、さらなる発展に向けて街を再開発している。
けれども中央駅は「タンゲが造った姿」のまま、残されることが決まったという。
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