元町の海文堂の中をブラブラしていたら、本書のタイトルが目に飛び込んできた。
置かれていたコーナーは郷土作家。
日頃はこのコーナーに立ち寄ることがないから、ほんと偶然。
こういうカウンターパンチを喰らえるから、“リアル書店”は愉しい。
著者は、2001年に大手広告会社を定年退職した西宮市在住の男性。
広告会社では主に企画畑を歩み、会社員人生後年に鬱病に罹り、
精神科医に文章を書くことを勧められ、随 . . . 本文を読む
ニュースが伝えない政治と官僚 (青春新書INTELLIGENCE)三宅 久之青春出版社このアイテムの詳細を見る
前作が面白かったので、即買いしたものの正直言って期待ハズレ。
かつて学校の政経の授業で習った、政治の基本的な事項を取り上げ
大変わかりやすく書かれているんだけど、“毒っけ”がない。
政治を概観するには良書だと思う。
前作は、政権交代前夜の期待と波乱という一種の熱を含んでいた。
それは . . . 本文を読む
ほかならぬ人へ白石一文祥伝社このアイテムの詳細を見る
白石一文の小説は、独善的で、マッチョで、饒舌で、
リアルで、内省的で、理屈っぽい。
これらのフレーズはネガティブではあるけど、
それらが独自の作風を醸し、アクの強い白石節に昇華してる。
ゆえに新刊書が上梓されるや、買わずにはいられない。
今回の新作は、中編2作<ほかならぬ人へ><かけがえのない人へ>。
いずれも恋愛をテーマに、待ち構える運命に . . . 本文を読む
先々週あたりから、飲み会が増えてまして・・・。
当然のことながら、それに比例して酒量が増えます。
悪酔いするほど、最近は飲まない(飲めない)から、
帰宅して、きちんとスーツに「服のミスト」をシュッシュし、
念入りに歯磨きし、入浴して髪を乾かして床につく。
でも、「いびき」がヒドいらしい。
翌朝、妻に指摘される。
本来いびきはかかない方。
でも、深酒した晩は結構かいてるらしい。
もうひとつ原因があ . . . 本文を読む
一日一生 (朝日新書)天台宗大阿闍梨 酒井 雄哉朝日新聞出版このアイテムの詳細を見る
恬淡(てんたん)な人って、こういう人を指して言うのもしれない。
欲もわだかまりもない人、著者の酒井雄哉(さかいゆうさい)師である。
キング・オブ・荒行に数えられる「千日回峰行」を2回も成し遂げれば、
「そら、恬淡となるやろ!」ってツッコミを受けそうだけど、
逆説的に言えば、14年にも亘る荒行に打ち込まなければ . . . 本文を読む
オリの中の虎―愛するタイガースへ最後に吼える (ベースボール・マガジン社新書)岡田 彰布ベースボールマガジン社このアイテムの詳細を見る
おそらく、本書で「岡田本」も一旦打ち止めになるのだろう。
本書は、オリックスの監督就任に際し、現時点のタイガースへのぶっちゃけた愛情と
5年間の監督業への自己総括。
「頑固力」・「なぜ阪神は勝てないのか」と一部重複する箇所はあるが、
ノムさん本のようにヒドい重複 . . . 本文を読む
空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)小飼 弾イースト・プレスこのアイテムの詳細を見る
野球選手の能力のひとつを表わすフレーズとして「地肩が強い」というのがある。
歌手なら「他を圧倒する程の豊か過ぎる声量」とか。
本書の著者「小飼 弾」氏も稀代の本読みとして、
天賦の才能を与えられたと言えるのでないか。
著者は中学に入学するも、中等教育 . . . 本文を読む
先週末、海文堂での開催された、
高田郁さんのトークショー&サイン会に妻と行って来た。
ご本人の写真がメディアでまったく公開されていなかったので、
はたしてどんな方が傑作時代小説を書かれたのか、興味津々でいざトークショーへ。
目の前に現れた方はショートカットのおっとりとした方。
時代小説作家だから、ひょっとして着物姿?
平岩弓枝のイメージが強いせいか、一瞬そう思ったが、
実際はグレーのフランネルのス . . . 本文を読む
3日の昼、朝日放送で月~金曜日放送してる「ワイドスクランブル」
を何となく見ていた。
『悪徳ヤミ金を追跡』と称して、ドキュメントタッチで、
中々姿を見せないヤミ均を追い込んでいく特集をやっていた。
追い込んで行くのが、「アディーレ法律事務所」の代表 石丸幸人。
弁護士は、年利800%というヤミ金でお金を借りた会社経営者に以下の策を提示。
<一括返済すると申し出て、ヤミ金を返済場所に誘き出す。
. . . 本文を読む
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)高田 郁角川春樹事務所このアイテムの詳細を見る
いやぁ、面白かったなぁ。
ワクワク感は最後のページまで途切れることなく続き、
ホント読み終わるのが残念に思えた時代小説。
時は江戸の1800年初頭。
大坂の街を飲み込んだ大水害で両親を失った幼女「澪」は、
着の身着のままで街を徘徊してたところを、
有名料亭「天満一兆庵」の女将( . . . 本文を読む