みる きく よむ

読んだ本などを忘れないように書き留めるメモ。

『いのちのたべかた』

2008年01月25日 22時09分22秒 | 映画
日曜日に見に行った。
まあ、そこそこ期待通りって感じ。

でも、なんて言うのか、「美しいものを見たい欲」があまり満たされず。
映画って、2000円弱もするんだから、それなりのもの見せて頂かないと。
そこにしかない世界観とか光とか匂いとか。

だって、超充実度みっちりの展覧会とかでも、1000円しないぜ。
金にはうるさいぜ。

しかしながら、牛をするシーンが強烈で、牛はもうムシャムシャ食べられない…。
映画館を出た他の方々も口々に、

「もう食べれないかも…」
「いや、わたしは食べる…」

と、肉に対する感想を言い合っていた。

やはり、わたしは、中途半端ベジーで生きるのだろうか。
野菜万歳。豆腐万歳。

まあ、肉食べたくなったら食べるけどね。

『工場萌えな日々』

2008年01月02日 05時16分26秒 | 映画
友達の家で、BGM的に観る。

いつか誰かか、こういうの作るだろうなあ。
と幾人かが思っていただろう。

美しいもの。工業地帯。

無駄が無い、と思われるカオス。
けれど、私から見れば過度な装飾。
無作為の美。
カテゴリで言えば、トマソン系だね。

でも、別に映像にしなくても。
写真か、実物見に行く方が、モチーフとして合ってるよね。
写真集も出ているみたいだし、見てみよう。

あと、出し方変えたらより格好良くできたのではないだろうか。
「萌え」なんて単語、使わないでさ。

『工場萌えな日々』

押井守監督『機動警察パトレイバー2 the Movie』

2008年01月02日 04時50分10秒 | アニメ
1993年公開。15年前のアニメ映画とは、絶対思えない。
完成度、濃度、人物描写、鋭さ、全てにおいて、大満足。

まず、オープニングが格好良い。
音楽とシステムのアナウンス音声(英語)の組み合わせ、
感覚にかちっと嵌まる心地よさ。

昔のアニメ夜話で岡田斗司夫が言っていたように、
このアニメに位置付けは、ガンダムの系譜に沿ったロボットアニメと、
所謂「セカイ系」のあいだにある。

感触としての、生活世界における「戦争」。
それでも何故かリアルじゃない。
自衛隊員も東京都民も戸惑い、全員に等しく降る雪。

このアニメにおける現実との距離感は真摯で、深く頷ける。

「不正義の平和、正義の戦争の差は、そんなに明瞭なものじゃない」
そうかもね。誰かの願いが叶う頃、誰かが泣いているということよね。
それが真理であり、どうしようも無いなら、もう全部やめちゃえばいいのに。
暴論だけどさ。

でも、色々素朴な疑問は残る。
なぜ、橋を破壊するのか。
何かの象徴だろうけど。

そして、そもそも柘植は何をしたかったのか。
後藤さんも問うているけど。
人を殺めず、「戦争と恐怖」を生成することかな。
結局ただの自己満足じゃん。
そういうものかな。

人物描写で特筆すべきは、後藤さん。
「後藤さんみたいな上司最高。大好き。」
って誰もが思うだろうな。

しかしながら、フェミニスト的視点に立つと、哀しい。
南雲さんが、「ただの女」として同僚に認識され、
物語としてもそれがキーになるわけだが、
「それだけかよ。」とちょっと思う。
南雲さんだけではなく、ノアも含め、押井アニメは全体的に女性の描き方が微妙かも。
キモが描かれてない感じ。

レイバーが殆ど出てきません。ちょっと物足りない。

『イノセンス』から遡るように押井作品を見ているけれど、
押井作品の物語構造は、どれも似ている。
『攻殻…』の笑い男、『パト1』のホバ、そして『パト2』の柘植が同じ位置付け。

押井守監督『機動警察パトレイバー2 the Movie』