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大橋秀昭司法書士事務所

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法律用語-2の補足

2008-09-10 11:05:42 | Weblog
 「BはAに対して、その土地の所有権を対抗することができる」とは、「BはAに対して、その土地の所有権をBが有していると主張することに正当性がある」ということです。正当性があるとは、裁判すれば勝てるということです。つまり、BがAを被告として、裁判所に訴えを提起すれば、裁判所はBの主張を全面的に認めてくれるということです。民事上の争いは、最終的には裁判で決着をつけなければならないわけですが、そのときの裁判所の判断基準は法律と判例です。ですから、対抗できるとは、権利を主張することに正当性がある、すなわち裁判所が言い分を認めてくれる、ということです。
 BがCに対抗できないときは、CがBに文句を言ってきたときに、BがCを訴えても裁判所はBの言い分を認めてくれません。逆に、CがBを訴えても、Cに登記がなければ裁判所はCの言い分を認めません。要するに、第三者同士の争いのときは、裁判所は登記名義のある者の言い分を認めるということです。
 

法律用語-2

2008-09-09 18:14:48 | Weblog
 「第三者対抗要件」とは聞きなれない言葉ですが、結構重要です。
 民法177条に「不動産に関する物件の得喪及び変更は、登記をしなければ第三者に対抗できない。」とあります。この「第三者に対抗できない。」の意味を説明します。不動産と物件については、後で説明します。
 たとえば、AさんがBさんに土地を売ったとします。売買契約は意思表示が合致すれば成立するので、Aが土地を売ると言い、Bが土地を買うと言えば、それだけで土地の所有権は、AからBに移転します。書面で契約するのは、後の紛争防止のためです。このとき、Bは登記をしなくても、Aに対しては、土地の所有権を対抗できます。Aは当事者であって第三者ではないからです。
 ここで、Aが悪人で、同じ土地をCにも売ったとします。これを二重譲渡と言いますが、このときのBとCがお互いに第三者となります。ですから、Bは先に買っていても登記をしていなければ、その土地の所有権をCに対抗できません。もし、Cが先に登記をすれば、その土地はCのものです。登記をしていなかったBが悪いのですから。Bの登記があればCも買わなかったはずです。
 土地を取得できなかったBまたはCは、Aに損害賠償の請求はできますが、Aに支払い能力がなければ終わりです。なお、Aは刑法上は横領の罪で懲役5年以下の刑罰が科せられます。
◎不動産
 土地及びその定着物は、不動産とする。(民法86条)不動産以外のものは全て動産です。動産の物件譲渡の第三者対抗用件は、引渡しです。ただし、船、自動車、建設機械などの登記や登録のできるものは除きます。
◎物件
 債権が人に対する権利なのに対し、物件は物に対する権利で、民法で定められていて勝手に作ることはできません。所有権、地上権、永小作権、質権、抵当権などがあります。土地に抵当権を設定しても、登記をしなければ第三者に対抗できないので、すぐ登記をするわけです。

法律用語

2008-09-07 17:06:23 | Weblog
 「推定する」と「みなす」の違い。
 民法772条に「婚姻の解消の日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。」との規定があります。テレビでこの「推定する」の部分を「みなす」と言っていることがありますが、「推定する」と「みなす」では大違いです。「推定する」の場合は、推定された事実と違うことを立証できれば、その推定は覆ります。これに対し、「みなす」では、そのことがあったものと確定してしまいます。この条文が「みなす」であったとしたら、生まれた子は前夫の子と確定してしまい、反論の余地はありません。しかし、「推定する」ですから違う人の子であるとの証拠さえあれば、その人の子とすることができます。

朝の散歩-4

2008-09-06 15:33:45 | Weblog
 朝の散歩で、よく富士見平に行きます。ここには豪族の墓の跡があります。ここから志太平野を眺めていると、昔、支配者が墓を作りたくなった気持ちが判る気がします。朝早いときなど、今見ている範囲だけでも、何万人もの人が眠っているんだなと思ってしまいます。
 ところで、家の二階からは富士見平が見えますが、富士見平から我が家は全く見えません。隣の三階建ての香蘭も見えません。いや、見えてはいるのだけれども、判らないだけかもしれません。しかし、向かいの蟹屋さんは良くみえますし、白子会館の木も良く見えます。

成年後見基礎知識-2

2008-09-05 17:41:03 | Weblog
 よく使われる用語の説明をします。
◎無効と取り消し
 無効な法律行為とは始めから効力を生ぜず、いつまでたっても有効となることはありません。契約はある人と相手方の意思表示が合致すると成立しますが、この意思表示をするときに、重要なことでかん違いをしていた場合は、重大な過失がない限り、意思表示の無効を主張できます。利息制限法にも法定利息以上の利息を取るとの契約は、その超過利息部分についてはを無効とするとありますが、この利息はいつまでたっても無効な利息です。
 これに対し、取り消し得る法律行為とは、取り消すまでは有効です。といっても相手方はいつ取り消されるか判らないのでは不安なので、その法定代理人に対して同意するのか取り消すのかを催告できます。未成年者や成年被後見人のした行為は取り消し得るので、この人たちには法定代理人が必要となります。
◎法定代理人
 法によって定められた代理人。親権者、成年後見人など。未成年者に親がなければ、未成年後見人が選任されます。
◎任意代理人
 契約によって決めた代理人。訴訟を委任された弁護士や、登記申請手続きを委任された司法書士など。

成年後見基礎知識

2008-09-03 16:28:22 | Weblog
 きのうまでの説明がわかりにくいとのことなので、基礎から説明します。
◎成年被後見人
 認知症、統合失調症など精神上の障害により、事理を弁識する能力を欠く状況にある者で、一定の者(本人、親族、市町村長など)の申し立てにより、家庭裁判所の後見開始の審判を受けた者、 この人の法律行為は、日常生活でしたこと意外は取り消すことができる。高額な物を売りつけられても取り消せる。
◎成年後見人
 家庭裁判所が後見開始の審判をするときに、セットで選任する者。成年被後見人の財産に関する法律行為についての代理人。ただし、成年被後見人の利益となる法律行為しか代理できない。
  

成年後見-4

2008-09-02 17:22:47 | Weblog
 成年後見人は、家庭裁判所の審判により選任されます。以前は成年後見人になるのは、成年被後見人の親族が多かったのですが、最近は親族以外の第三者が成年後見人になることが多くなっています。成年後見人は被後見人のために、その財産を使わなければならないのですが、たとえば、被後見人の子供が成年後見人の場合などは、つい親のものは自分のものとの感覚で、被後見人の財産を自分のために使ってしまいがちです。このような場合、家庭裁判所は親族の後見人を解任し、第三者を後見人に選任します。ですから、はじめから第三者が後見人になったほうがよいのです。また、親族が後見人になることを認めるときには、成年後見監督人が選任されることも多いようです。

成年後見-3

2008-09-01 17:47:45 | Weblog
 土日と成年後見の研修会がありました。なぜ最近成年後見人が多くなったかと言えば、措置から契約の社会に変わってきたからです。以前の措置の制度では、介護を必要とする高齢者に判断能力がなくても、行政が一方的にサービスを提供してきました。これに対して、介護保険では、高齢者自身が業者と契約を結んで、介護をしてもらわなければならなくなりました。契約を結ぶためには、判断能力が必要なので、認知症の高齢者には、代わって契約をしてくれる代理人、すなわち後見人が必要となります。
 また、以前の禁治産の制度と、成年後見の制度はちょっと違います。禁治産では家の財産を守ることに主眼が置かれていたのに対し、新しい成年後見制度では、被後見人の人権を守ることに、すなわち、その人の財産を守るだけでなく、生活全般を支援し、尊厳ある暮らしを実現することに主眼が置かれています。