タイトルからも想像するように、この日本の夏とはうって変わって
冷夏の北国にて 姉と弟にまつわる物語。
姉の比佐と、弟の砂夫の素朴な姉妹を包む空気が美しい。
弟にこのまま何も起きずに、日常が続けばと思って読んでいくがそうはいかない。
姉の身近に起きる事件もいつか世間をにぎわせた出来事だったよう。
怪しげな霊感商法?だったか。
それにしても、この小説の中では、時間がとてもゆったりと流れている。
そして日本語がとても丁寧に使われている。
また、以前は読めたのに近頃こんな表現をしなくなっている!という
言葉が多くあり、忘れ始めている自分が情けなかった。
近頃の私は、読みやすいものを手にとってばかりいたのかも。
ストーリー展開が心地よいものばかりではなく、
静かに熱い作品を探して、読みたい!
それにしても今夏!百日紅が咲かないどころか、
づっと咲き続けている。もうそろそろ退散して欲しいよね
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