珍しい樹氷が見えない八甲田
14日午前11時半ごろ、青森市の八甲田山の「八甲田ロープウェー」の山頂公園駅付近で雪崩が発生した。山スキー客らが巻き込まれ、青森県警などによると、2人が死亡、10人が負傷、1人が行方不明になっている。現場付近にはスキー客やガイドら二十数人がいたとみられ、県警などがほかに不明者がいないか捜索している。
雪崩に巻き込まれたのは酸ケ湯温泉のスキーツアーの参加者。現場付近にはスキー客18人とガイド5人、酸ケ湯温泉の社員1人がいた。
一行は同日午前9時ごろ、「ゴンドラスキールート」に出発。午前11時すぎ、前岳(標高1252メートル)の「後藤伍長ルート」で雪崩にあったとみられる。県警や消防が向かい、捜索活動を続けている。
気象庁によると、現場付近では、当時雪崩・融雪注意報が発令されていた。気象庁の酸ケ湯観測所の積雪量は同日正午現在で329センチ。「急変する八甲田」同日は吹雪で風速約30メートル。視界は5~6メートルだった。
誰でも一度は滑ってみたい八甲田の山スキー、「死の彷徨」で死の行軍で脚光を浴びた「後藤伍長ルート」での雪崩れ、幾ら温暖で雪が少ないと言いながらルート選定に甘く・無理があったとしか言いようがない。
ガイド5人、酸ケ湯温泉の社員1人が居ながらどうしてこんな惨事に発展したか腑に落ちない。
当時、雪崩・融雪注意報が発令していたにもかかわらず、慣れたコースと雪がいつもより少ないと強行した甘い考えだったのでは無いだろうか。
あの旧軍の遭難の教訓が生かされなかったことが残念でならない。楽しいはずのスキーが一転悲しみに変わった2人に哀悼の意を表するものである。 これ以上の犠牲者がないことを祈るものである。
後藤伍長銅像 合 掌