自由という目的地へ

それはどこにあるのだろう
多くの血を流したどり着く地か
それとも
悟りの果ての 神の胸の中か

道志 野原林道 ~ 安楽寺集落 / OLYMPUS E-1から E-M1へ

2015年12月21日 | Photograph 写真 カメラ 映像 

ジムニーに 
オリンパスE-M1を入れた
カメラザックを放り込み

どこに行くとも決めずに
思いつくままに 秋の空の下に出発した

そうだ

今ごろは 道志の紅葉が
美しいはずだ

そうして

道志をさまよっていると
右手に 林道を見つけた

野原林道 起点

紅葉の山に 細い道を登って行く

途中 惹かれる場所があると
狭い道路の端に なんとかジムニーを止め

青い空と紅葉に 電子ファインダーを向けた


































長く 愛用してきた オリンパス E-1は
自分にとって 大切な道具であったが
撮影時の故障が続いた

この10年以上前のフラッグシップ機は
オリンパスの修理対象外となっていることから

現在のオリンパスのフラッグシップ機
E-M1の中古品を 数ヵ月前に オークションで
比較的安く 手にいれていた














E-1とE-M1では マウントが違うため
E-M1には 以前のフォーサーズレンズ郡を使用出る
防塵防滴のアダプターMMF-3を装着

アダプターを使用しての
フォーサーズレンズのAF速度は
遅くなることを 覚悟していたが

E-1のAF速度と同等か 少し速いくらいで
それに慣れてきた自分には まったく 問題はなかった


そして 電子化がさらに進んでいるE-M1の
バッテリーの持ちの悪さという弱点を補うため
パワーバッテリーホルダー HLD-7も常時装着
バッテリーの持ちに対する不満はまったく無い



さすがに 10年以上前の機種と比べると
その性能の進化に驚かされる


画像からは あまり伝わらないが
E-1は言わば南部鉄器を思わせる 流線型のデザインだが
E-M1に比べると でかく そして 重い

E-M1は ごつく角ばったデザインだが 
小さく軽いので 年を取って 体力が落ちてくる身には
とても ありがたい


進化を重ねてきた優秀な ブレ防止機能は
購入の大きな理由になる
風の強い中 昔の超望遠のレンズも
手持ちで なんとかいける

そして ファインダーが見やすく
ボタン一つで 対象を拡大し 確認も出来る
画期的だ

ISO感度を上げての 暗い中での描写は
さすがに E-1は画像の荒さで
作品にならない場合も多くあったが
E-M1の高感度撮影は 優秀だ 

画質は もともと E-1の画質に
自分は何の不満もなかった
現在の画質は さらに洗練されていると思う

そして 美しい動画が 撮れることは
古いカメラを使って来た者には
新たな表現世界が広がり 嬉しい








手前がE-M1





自分が メインカメラに求める 大切なことは

操作系を 瞬時に思い通りに操作しやすい等の
手に馴染むということや

厳しい撮影環境でも タフに作動する等の
信頼性が重要だが

E-1と比べ 電子化の進んだE-M1も
タイプは違うが それらの要求を
E-1と同様 確実に満たしている



E-1は 単なる道具だが
長い時間 苦楽を共にした 相棒でもあった

故障はあったが まだ充分に使用に耐える
重く かさばりはするが
描写力は美しく 今の下手な一眼レフよりも確実で
信頼出来るカメラだ

まったく 動かなくなるまで
サブ機として これからも使用して行くだろう






E-1という
タフなカメラの 素晴らしさについては
この方の説明で よく伝わると思う

価格.COM レビュー
『このカメラ以上のカメラに未だ出会わず』

ちなみに
自分も このサイトで 
以前にE-1の素晴らしさを伝えていた

価格.COM レビュー
「今も 誇りを持って メインカメラとして使用」








今回のE-M1では
写真表現の幅は広がり 内臓フィルターを多用した

TAMRON SP500mm レフレックス という
古いマニュアルレンズも 久しぶりに取りだすと
新旧の道具達は 実力を魅せてくれる

























舗装された せまい林道を
登りきったところ
石碑があり 駐車スペースがある 

慰霊碑かと思い 通り過ごそうとしたが
よく見ると 林道開通の記念碑だった


ジムニーを止め カメラザックをかつぎ
細い 急勾配の小道に入って行くと

この山の頂上にそびえ立つ
巨大な高圧電線の鉄塔にたどり着いた



絶景だ

そこから見える富士山は
いくつもの山の 奥深くにそびえ立ち 
その景色は 素晴らしかった


高圧電線の鉄塔の下で テント泊は
可能なのだろうか

遠くない距離 笹の中で
何か 野性動物が動いているが

こんな光景の中なら
野宿もいいなと思った


強風の吹きすさぶ中
しばらく 撮影に没頭した























































人気のない 安寺沢集落に
差しかかる

美しい 水の流れと
赤い 柿の実に誘われ ジムニーを降りると

誰もいないと 思っていた民家の庭
老婆が 人を避けるように
急いで家の戸を閉める



O-M1をぶら下げ
この静かな村を しばらく歩いた

知ることもない 様々な物語に
微笑みを 向けながら
シャッターを切った





























 







道志 野原林道~安寺沢林道 秋山郷へ








追記

後になって この林道は 
昔からの 人の生活の跡が残されていることを知った 

東京等の都市もそうだが
昔から人の生活のあるところには 
何かしらの昔話や伝説が残っている

この林道が越していく 巌道峠は
古くは 強盗峠とも言われていた



そんな
人々の こころの恐怖や 葛藤の痕にも

優しい日差しと 柔らかな秋の空気が 包み込み

まるで 何ごとも無かったかの様に
時は 過ぎていく






資料

道志村の怪奇