勝手にBookshelf出張版

ブログの本体とも言うべきかHH News & Reportsでは、
「Bookshelf～今月の本」という書評のコーナーがございまして。

毎月行われる編集ミーティングで「今月はこの本にしよう」と
顔突き合わせて、話あって紹介する本を決めていくのです。

しかし、やはり毛色の違いからか、それとも私のプレゼンが悪いのか
こっそりと、時には大胆に私の趣味を出した本を提案してもことごとく却下。
そこで、比較的自由に書けるこのブログで紹介しちゃいます。


「物語」シリーズ
著：西尾維新　講談社BOX
続刊が出るたび、アマゾンベストセラー1位にランクインする
気鋭の作家西尾維新が書く、人気シリーズです。

主人公、阿良々木暦（あららぎこよみ）とその話ごとのヒロインが、
毎度発生する「怪異」現象を解決する「怪奇小説」です。

こう聞くと特に特徴もないように感じますが、
登場するヒロインの普通とは非常にかけ離れた個性と、
そしてそれを超える「阿良々木暦」の突き抜けたキャラクターが
読中に強烈なインパクトを次々と投げかけてきます。

そして濃いキャラクターたちの会話に隠されたストーリーの流暢さに、
読み終わったときには、何故かすっきり感が先立ちます。

シリーズごとに若干の「波」はありますが、
回を増すごとにクオリティも上がってきていますので
作者の成長を楽しむ意味でも面白い作品です。


AKB49～恋愛禁止条例
画：宮島礼吏　原案：元麻布ファクトリー　講談社コミックス
講談社が出している週刊雑誌「少年マガジン」で連載中の漫画です。
実在のAKB48を題材に、女装した男子高校生がAKBメンバーにまぎれこんでしまう
という、AKB人気に便乗したイロモノ漫画…と思っていました。

AKB研究生（≒2軍）としてオーディションに合格した男子高校生・浦山実が
正規（≒1軍）を目指し、研究生仲間と共に困難を乗り越える、
「友情・努力・勝利」が揃った、超王道を行く「少年漫画」です。

それだけではなく、かなり各方面に取材を重ねたであろう
濃い内容は「良くここまで作りこんだ！」と感心させられます。

日経エンタテイメントの2011年12月号でも2012年ブレイクするだろう作品
「先取りマンガ賞」の1位として挙げている注目作品です。


さて、もっと紹介したいのですが、
文章量が増えてきたのでまた別の機会に紹介します。


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（井上宇紀）