蓮出汚泥

「衆生病めば則ち菩薩も病み、衆生の病い愈ゆれば菩薩もまた愈ゆ」

「なりたい自分になる」よりも…

2020-10-09 23:34:00 | ビジネス

「なりたい自分になる」

という言葉をたまに目にすることがあるのだが、個人的に少し引っ掛かるものがある。


目標を持つのは悪いことではないが、この言葉は「今の自分は不完全」という自己否定に繋がる恐れがある。


自己否定が始まると、自信を失う。

自信過剰も困りモノだが、人間は自信を失うと生命力が落ち、男女共に魅力がなくなってしまうものだ。


日本のテレビや雑誌などをみていると、やたらと人間を枠に嵌めたがる傾向がある。

特に女性の外見的なものに対するそれは顕著であり、過度な若さ至上主義、少女趣味は目に余るものがある。


その結果内面や知性を磨くことが疎かになり、幼稚な大人が増えているのだ。


また女性の生き方にも一定の価値基準が押し付けられがちであり、その枠に嵌まらなくてはならないという強迫観念に囚われた女性も少なくない。


他人の目ばかりを気にして他人の理想に自分を合わせようなどと考えてはならない。


好きな男性の好みに自分を合わせようとする女性、自分の理想を女性に押し付けようとする男性が居るだろうが(そのまた逆も然り)この様な行動に走る男女は往々にして不幸になる。

女性を貶し自信を削ぐ男性と居てもブスになるだけである。


お互いのありのままの姿を愛し合うのが真の愛であり、相手に理想を押し付け自分の思い通りにしようとするのはただの支配・従属関係に他ならない。


ありのままを愛せない相手と付き合う必要はないし、ありのままを愛さない相手と付き合う必要もない。

それは相性が合わないということだ。


これは男女関係に限ったことではない。

合わない人間と我慢してまで付き合う必要はないし、他人の価値観に振り回されてはならない。


自分に厳しい謙虚で優しいタイプの人は、傲慢な人間に付け入られ易いので注意が必要である。


「アカの他人」に大切な自分の時間とエネルギーを奪われてはならない。


もしその様な人間に否定され、身勝手な価値観を押し付けられるようなことがあったら


これまで積み重ねてきたことを振り返り、今のあなたのままでは本当に駄目なのか考えてみてほしい。


あなたの「なりたい自分」は本当にあなた自身がなりたい自分なのかをいま一度自分に問い掛けてみてほしい。


そして

「なりたい自分になる」ことよりも、

まずは

「在りたい自分で在る」ことを意識してみてはどうだろうか。


「なりたい自分になる」は不確定な未来にフォーカスした状態である。


一方で「在りたい自分で在る」は「今ここ」にフォーカスした状態で、今すぐに実行可能なこととなる。


何かしらの形で世の中に貢献できる人間で在りたいのであれば、ボランティア活動でもなんでも良いので今の自分に可能なことから取り組む。


これらを実行に移し達成感を得ることが生き甲斐となり、自分への自信に繋がるだろう。


今出来ることに集中し、今自分に与えられているものに感謝するようにしていると、不思議と良いことが沢山起こるようになる。

恐らくこうしたポジティブな精神状態がフロー状態を生み、潜在能力が発揮されるのだろう。


他人の評価を気にする必要はない。

まずは自分で自分を認めることから。

あなた自身がありのままのあなたを愛することから始めてみては如何だろうか。



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