今シーズンまでは、ガーデナーのスキルの関係もあって熟練した助っ人に手伝ってもらっていたが、来シーズンを前にすべて自前でやることになった。
時期的には年明けから手をつければいいのだが、スーパーバイザーの河合伸志の指揮の下、4人のガーデナーでは如何にも手薄で、時間が足らなくなる恐れがある。そのため、ひと月前倒しで取り組むのである。
小生は今年1月にも本社の仕事の合間を見つけてアーチのつるバラのせん定作業を手伝ったが、今回は重要な戦力として期待されている。
5月の連休過ぎから咲き始めるバラの見事さを思うと、こうした作業の賜物なのだということが身にしみてわかる。手を抜けない重要な作業なのである。
いわばイングリッシュガーデンの命である。この作業をきちんとするかしないかが、来シーズンのバラの出来栄えを左右する。
難物はつるバラのせん定・誘引作業である。
旺盛に、奔放に伸びて絡み合ったつるを1本1本ほどき、葉を落とし、古い枝と新しい枝をより分け、古い枝は切ってしまう。
バラは新しく伸びた枝にたくさんの花をつけるからである。
言葉で表現すると簡単だが、数メートルも伸びて絡み合ったつるを傷つけずにほぐしていくのは容易ではない。手でつかんだつるが跳ねて顔につるが跳ね返ってくることもしばしば。つるにはトゲが付いているのだから傷だらけになるは必定である。
傷だらけになってほぐし、葉や一部のつるを落とし終えると、今度は再びアーチへの誘引作業に移る。
花が美しく映えるように、隙間が生じないようにつるを誘引してしばりつけて行く。
不安定な脚立の上に乗っての作業だからスピードは上がらない。第一トゲとも格闘しなくてはならないのである。
日の短い冬はメーンのアーチの場合、左右から伸びた1本づつを片づけるのがやっとで早々に日が暮れてしまう。数十本のアーチと塀に誘引されたつるバラと、作業は山ほどある。
自宅にも7本のつるバラと5本の木立がある。今日あたりから週末にかけて片づけておく必要がありそうだ。
励みは、来シーズンに咲き誇る花々を思い描くことである。

今年5月のバラのアーチ