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平方録

手紙がまだ届かないっ!

中学の部活でテニス部に入った姫が地区予選を勝ち抜いて県大会に駒を進めた。

四国は愛媛の話だが、季節外れの長雨で練習も出来ず、挙句の果てにコロナの新規感染者が急増し「まん延防止等重点措置」が県下に発令されるに及んで、県大会が中止に追い込まれてしまった。

初めての大舞台での腕試しを楽しみにしていた姫の落胆ぶりは察するに余りあり、読書好きでもある姫を少しでも慰めんと、土曜日に図書カードを同封した封筒を郵便ポストに入れたのだが、昨日火曜日になってもまだ届かないという。

 

投かんした土曜日は午後5時直前っだったが、平日と違って土日のその時間帯には収集業務はなく、日曜日の午前中まで待たなければいけなかったとはいえ、日月火と3日もあれば届くと思っていた。

これで今日も届かなかったら一大事だ。

どういうことか正さなくてはなるまい。

しかし、民営化されて以降の話になるのかどうか、時期や理由は定かではないが、最近郵便が遅れることが日常茶飯事のように思えてならない。

ボクは現役時代から案外筆まめな方で、仕事のやり取りはメールで済ませても季節の挨拶とか、何か心に響く応対を受けた時など、翌日直ぐにお礼のハガキを書いて投函していたものだ。

そういうことができたのも、大概の場合は午前中に投函すれば翌日には届くという、メールにはかなわないまでも、ある種の速達性というものがあったと思っている。

そして何より、カナ釘流であっても自筆の文字を届けるという行為に、ある種の誠意とか誠実さというものを感じてもらえれればという思いも含まれていたと思う。

最近はわざわざガラスペンなどを使ってボク自身が楽しむという側面だってある。

世の中にこういう考えの人は少なくないのではないか?

 

こういうことが成り立ち得たのも、郵便配達制度にたいする信頼があってのことで、近場なら翌日には必ず届くという安心感があればこそだ。

どうも最近はそれが揺らいでいるのではないか。

普通郵便だからと言って、首都圏から高々四国に出す手紙が4日も5日もかかっては、この時代少し悠長すぎる。

目を転ずれば、業務が分割された郵政グループでは依然として悪評ばかりが目立つ。

それも親方日の丸意識丸出しと言うか、利用者を客と見ていないような、「あんたたち何様のつもりだ」とあきれ帰るような不祥事案ばかりが報道されている。

郵政グループ3社を束ねている持ち株会社の日本郵政が社長を交代させて改革に取り組んでも、どうもはかばかしくないようで、この先が思いやられる。

 

郵便に関していえば10月から土曜日の集配業務も取りやめになり、ウイークデーにしか手紙は届かなくなる。

しかも配達にはこれまでよりも日数がかかるようになるんだとか。翌日に届けたかったら特別料金を払って速達にしろとまで言う。

時代錯誤の恐るべきサービス低下ぶりと言うしかない。

そもそもお礼をしたためたハガキに速達の赤い印判がそぐうものか。

筆まめニンゲンを自認するものにとって、かかる事態はまさに「踏んづけられたり蹴られたり」と言うしかなく、開いた口が塞がらない。


かくして社会のあちこちで様々なタガが緩み、日本が誇った制度仕組みがグズグズになっていく…

 

(見出し写真はわが家でバラと一緒に5月に盛りを迎えたクレマチスのアフロディーテ・エレガフミナがまた咲き出した)

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