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平方録

一大絵巻を見させてもらった

昨夜はエリザベス女王の国葬の模様を中継するテレビを見続けてしまった。
数日前の「エリちゃんとの思い出」でも紹介したが、ボクもエリザベス女王には忘れられない思い出があって、はるか極東の地からでも葬儀を見届けご冥福をお祈りしたい、という思いがあった。
棺がウエストミンスター寺院に運び込まれるところから見ていたが、沿道を埋めたイギリス国民の数の多さに感動した。
これが70年もの間国王として国民に奉仕をし続け、敬愛されてきた揺るがぬ証拠だろうと思うとともに、ひと口に70年と言うけど中途半端な気持ちで務まるものではないだろうし、「鉄の意思」がなければ到底成し得なかったことだろうとしみじみ感じさせられた。
女王のあの時のオーラはすごかったものな。
何せ前に立って話し始めた途端、両膝が震え出したくらいだから…
 
棺が安置されていたウインザー宮殿を出て葬儀が行われるウエストミンスター寺院へ向かう葬列、葬儀の間、そしてウエストミンスター寺院から出た棺が人々の見送りを受けながら埋葬されるウインザー城へと向かう葬列を含め、一大絵巻を見るようで目を見晴らされた素晴らしいものだった。
女王は最後のそのまた最後まで、実に堂々と威厳に満ち、壮麗な中に物語を締めくくったのだった。
これは驚嘆に値すると思う。
歴史的な1ページをこの目で見られて本当に良かった。
エリちゃん、ありがとうございました。
 
 
棺が安置されていたウインザー城から海軍の砲車に乗せられ、葬儀が行われるウエストミンスター寺院へと向かう途中、議会前広場を通過する棺
(見出し写真はウインザー城を出る女王の棺)
 
ウエストミンスター寺院に到着した女王の棺
 
参列者やカンタベリー大主教が待ち受ける中、棺が安置される

葬儀を終え、寺院を出る棺
 
並木道「ロング・ウォーク」を埋めた大勢の人々の中をウインザー城を目指して進む
 
最後のお別れをするために集まった人々の中を進む これが国民から慕われた人の国葬ってものなのだ
 
棺が埋葬されるウインザー城内のセントジョージ礼拝堂で最後の式典が行われた
(写真はすべてネット上のBBC撮影のものを拝借)

コメント一覧

平方録
ミウルさん おはようございます。
おっしゃる通り、圧巻の歴史絵巻でした。
特に、美辞麗句を並べ立てる政治家らの弔辞がなかったのが何よりでした。
ああいう場所に響く讃美歌などの歌声の美しさは音楽会のようでもあり、聴き惚れました。
とても洗練された素晴らしいお別れの儀式だったとしみじみ思います。
これが伝統の力ですかね。
ミウル
エリザベス女王国葬、BS放送で途中から視聴しました。まさに圧巻の歴史絵巻、1時間半ほどを短く感じ、魅了されました。
ウェストミンスター寺院の内部、高い天井と支える柱の荘厳な建築様式に感嘆しました。真上からの映像も美しく、王冠が載る棺に、華美な装飾はなく、聖職者の送辞は、死は永遠の生である、との賛辞のようにも感じとれました。死を悼むことは、生に感謝することを意識させてくれます。
(女王のひ孫)ジョージ王子とシャーロット王女も、両親の隣に参列し、1時間余の厳粛な時間を、特に7歳のシャーロット王女が座っているのに感心し、儀式が終了し立ち上がって、手を上げ身体を揺すっている姿を、微笑ましく思いました。さすがに、4歳のルイ王子はいませんでした。
ウィンザー城へ向かう棺の列に、チャールズ国王夫妻、ウィリアム皇太子一家の6人が、長い車体のセダンに同乗、孫のヘンリー王子が歩いている姿(途中から別の車に乗車したと思うが)の映像が対照的でした。皇室離脱し、公務を退いたヘンリー王子と、父親や兄との関係が映像から感じとれました。
平方録
おはようございます。
「国葬の意味」…まさにおっしゃる通りだと思います。
いやが上でも比較されるでしょうし…
人品骨柄ってのも隠しようがないし…

中継はBSのNHKで見ていましたが、BBCの放送をそのまま流し、ときどき同時通訳が入るだけで極めてスッキリしたものでしたよ。
アミ
人一倍、思い入れ強く、ご覧になったことでしょう…。

CMが入らないからと、NHKの中継を心待ちにしてたのですが…。
余計(失礼!)な方の解説が耳障りで、いらいらしました。
ああいう時は、粛々と、厳かに絵巻物を見たいものですね!

「国葬」の意味。 ああいうことなのですね!
それに引き換え、どうなるのでしょう、日本は。
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