平方録

かくして誕生祭は終わりに近づく

姫との誕生祭2日目はきれいに晴れ上がったが西高東低の冬型の気圧配置になったため冷え込んだ。
姫の家に来ても午前4時に起きているのだが、寒い!
黒潮はあいにく大蛇行してしまってわが海辺から遠く離れてしまっているけれど、海辺の町の暖かさとは比べようのない内陸の朝の冷え込みぶりである。

それでも起きて来た姫は「じゃ〜ん、今日は素足にキュロットで〜す」とハイソックスだけの太ももを晒し、随分と薄着である。
こんなところにも孫とじいじの彼我の差は際立つ。
じじいは風の子にはなれない道理である。
と言いつつ晴れ上がれば子供はじっとしていないから、公園に出かけみなぎる体力を発散させる。

小学校3年生の子鹿に2歳になりたての妹君が姉上に負けじと後をくっついて回るのだから、そばについている大人はそのサポート役に徹しなくてはならず、息も切れようというものだ。
ん、おかげで体も温まったぞ。
なんだかやれやれだが、トホホな気分でもあるところが現実を正しく映し出しているとも言えるんである。複雑な気分だ。

昼ごはんはお洒落なパンケーキを出すという小洒落た店に連れて行かれ、何度目かの乾杯をして姫もお相伴の妹君もご満悦である。
こちらはパンケーキというわけには行かずジャガイモとホウレンソウのソテーにオムレツが添えられた一皿を赤ワインを舐めながら付き合う。
夜はテイクアウトの握り寿司を買ってきてサヨナラ晩餐である。
姫は好物のイクラを一皿食べ尽くして顔が崩れっぱなしになってしまった。
その顔じゃ学校に行けないよ!

姫とじいじとの関係性は遊び友達の関係から少し抜け出し、なんでも知っていて教えてくれ、言うことはなんでも聞き入れてくれ、困ったことが起きれば必ず助けてくれる「優しい祖父」の側面が大きくなりつつあるのだ。
物事における変化というものは当方の意思とは別に正常なことなんである。
そこはわきまえて置かなくては行けない。

今日は姫を学校に送り出したら5、60キロ北上し、臨済宗妙心寺派の雲巌寺を訪ねるつもりである。
禅の4大道場の一つとして知る人ぞ知る古刹である。
かの芭蕉も立ち寄った寺なのだ。紅葉も見頃だという。
天気予報によると現地の朝はマイナス2度まで冷え込むという。寺はさらに山奥だからもっと気温は低くなるはずである。



イチョウ並木には見事なじゅうたんが敷かれていた


付き物の匂いがなければもっといいのだが


街中の公園でも見事な紅葉ぶりだ




姫の家からは東の方角に筑波山が見えた。随分と近くに見えるのに少しびっくりした。西には男体山が見えていたが、家並みが邪魔して良い写真は撮れなかった
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