今冬一番の冷え込みになった昨日、朝食の後、2階のベランダに面したガラス戸の内側の温室状態の中で新聞を読み終え、外はどんな具合かとベランダに出てみると…
午前9時を回っているというのに気温はたったの1℃。
真っ青な空から太陽の光がさんさんと降り注いでいるのとは裏腹の、冷たさにいささか驚く。
イソップ童話は「北風と太陽」の話の中で、太陽に軍配を上げているのに、この日に限ってはその太陽が無力とは言わないまでも、それほど存在感を発揮しているとは言い難い…
幼稚園の先生は園児たちにどう説明するんだ?
ボクは首をすくめて縮みあがり、これじゃぁコタツのシミでいる方が賢明だなと思いつつ部屋に戻りかけると、へそ曲がり虫が久しぶりに頭をもたげてきて「こんな日にこそどこかに出かけようよ」とささやく。
こういうへそ曲がりは大好きで、「よしっ♪」ってなもんで、浄妙寺にセツブンソウの花を見に行こうと思い立つ。
自転車の初乗りを兼ねるかとチラッと思ったが、初乗りはやっぱり海辺の自転車道を正面に富士山を見据えながら漕ぎたい。
何よりも、こんな寒い日に風を切って走るなんて、いくらへそが曲がって背中にくっついていると言っても真っ平御免だ。
そこまでお調子者でもない。
浄妙寺まで歩く手もあるが、1時間半くらいかかりそうで、「それはちょっと…」と二の足を踏み、バスを乗り継いでいくことに。
そして首尾よくというか、セツブンソウにはお目にかかれたのだが…

鎌倉五山の第五位・臨済宗建長寺派の浄妙寺


本堂左手の疎林の木の根元に3、4輪が咲き始めていた

咲き始めだからか、寒いからか、うつむいていて半開きの状態

最も開いているものでこの程度…

細い小路から写真を撮るしかないのだが、咲いている場所が1m以上離れているのでスマホのズームを目いっぱい近づけても大きくは写らない
手をぎりぎり伸ばしても、地際に咲いているので体勢が苦しくなるばかりでピンとも合わせにくいし、花があっち向いてホイの状態も如何ともしがたく、苦戦した
去年は節分を過ぎた2月16日に訪れたら良く咲いていたので、時期的に少し早すぎたようである

ロウバイは良く咲いていた

青い空に良く似合う

負けじと白梅も

県道に戻ると、ちょうど鎌倉駅行きのバスがやって来たので飛び乗る
鎌倉駅でまたバスに乗り換えようと思ったが、気分を変えて電車にしようと長谷まで江ノ電に

花の寺として聞こえた長谷の日蓮宗光則寺

山門の脇で咲いているのはソシンロウバイ

ここに立ち寄ったのはセツブンソウはどうかな、と思ってのことだが、ここはあちこち凍っていて、まだだった


セツブンソウの代わりに、本堂の屋根から垂れるしずくが、この竹の蓋に当たって飛び散った後そのまま凍り付くという、珍しい光景を見せてもらった
この寺の境内は浄明寺より冷えていて、やや薄手のズボンで出てきたボクはさっさと帰るしかなかった

花の寺だが、咲いている花はとても少なく、ロウバイ以外は紅白のウメがぽつ
ただ境内に多い侘助は元気に咲いていた

帰り道、自宅最寄りのバス亭を降りたところにあるソバの美味しい店でカレー南蛮を食べる
さすがに蕎麦屋のカレーだけあって出汁の効いたカレーの味は良かったが、あまり辛くなく、寒さ対策の発汗作用を期待したのだが、それほどでもなくちょっとがっかり

以下の3枚は去年2月16日に訪れた時の浄妙寺のセツブンソウ


追記 午前4時半に-2.0℃を記録した昨日25日が今冬一番の寒さかと思ったが、今朝26日は午前7時に-3.7℃と今冬一番の冷え込みになった。
(記録は隣町辻堂の海辺にある気象庁のアメダス)