庭の東側の隅に屋根を葺いただけの、雨避けがある。
この下に木製の物置を置き、園芸用にはプラスチック製でふたを閉められる物入れを置いて肥料や腐葉土を保存している。
かつてはここに自転車も置いていたが、海風にさらされてすぐ錆びてしまうので、今は自転車の代わりに植木ゴミのポリ袋などもここに置いている。
今朝、ブログを書こうとあれこれテーマを考えていたのだが、一向に思いつかない。
それで気分転換にゴミでも出しに行こうと思いついた。
午前5時少し前の事である。
月曜日が植木ゴミの収集日なのを思い出し、収集場所まで持っていくうちに何か考え付くかもしれないと思った。
庭を横切って…といってもたかだか数十歩の事だが、近づいてみるとノウゼンカヅラが垂れさがっていて通りにくい。
仕方なく、ちょっと横から屋根の下に入り込み植木ゴミを持ち出したのだが、その時はピンと来なかった。
というのも、ごみ集積場に持って行くことを最優先に考えていたから、早く済まそうと思ったのだと思う。
それで戻ってきて改めて‶垂れ下がり〟を見て、その正体に気付かされてビックリした。
最初はノウゼンカヅラのひと房がいつものように垂れているものだとばかり思いこんでいたのだが、そうではなかった。
わが家のノウゼンカヅラは屋根の上でとぐろを巻くように繁っている髪飾りみたいな存在で、花を愛でるには2階のベランダからの方がよく見えるという風変わりなヤツである。
ごくごく一般的な咲かせ方をしようと、屋根の上から引きずり下ろそうとしたことが何度かあるが、固まってしまった古い蔓は一筋縄ではいかず、無理をすると屋根の方が壊れてしまいそうで、仕方なくそのままにしていたのだ。
それが何としたことか…
一夜にして、屋根の上には何の跡形もなく、すべてダラ～ンと垂れ下がったのである。
？？？？？？？？？
ボクが引っ張ったって駄目だったものがナゼ…
ボクが引っ張ったって駄目だったものがナゼ…
風 ? そうだとすれば、北東方向からのものすごい風が吹いたとしか考えられない。
ノウゼンカヅラが屋根を覆い始めて十数年。
その間何度も台風はやって来たぞ。風向きは大概は南か西なので何事も起きなかったのか。
昨夜10時ころにベッドに入った時、強い雨が降ってはいた。
関東地方一帯の空気が不安定で、北関東や都内のあちこちで激しい雷雨に見舞われたらしいから、その余波が及んだのかもしれない。
しかし、直ぐ寝入ってしまったので外で何が起こっていたのかなんてことは知る由もない。
西側から庭越しにこの光景を見ると、ちょうど雨避け兼物置を覆うノウゼンカヅラの目隠しが出現したようなものだ。
これぞ怪我の功名というか、自然の粋な演出というか、とにかくサマにはなっている ♪
出入りにはちょっと体をずらせばいいだけの事なので、少なくとも花が咲いている間はこのままにしておこうと思う。
