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平方録

浜の真砂は尽きるとも…?

波打ち際に伸びる湘南海岸自転車道。
ここは鵠沼海岸の引地川河口から相模川河口まで約9km余り続く自転車・歩行者専用道路のこと。
千葉県銚子市のJR銚子駅から和歌山県和歌山市の加太港まで総延長1487kmのナショナルサイクルコースの1区間である。
途中、東京湾と伊勢湾は海の上にルートが設定されているから、この2区間は船に頼らなければならない。
すべて自力で漕ぎ切りたい、という訳にはいかないのだ。
とりあえず一度、せめて銚子駅から九十九里浜沿いに南下し、野島崎を回って鋸山のふもとからフェリーで久里浜に戻り、そこから自宅まで戻るコースを足慣らしに漕いでみようかと思っていた矢先にコロ公が襲ってきたってわけだ。
和歌山の加太港までたどり着けば四国は目と鼻の先のようなものだから、どこかで海を横切って四国に渡りさえすれば、姫が暮らすところまでわけないと思う ♪
これを是非やりたいものだと思っている。

そんな下心もナントカの冷や水的な発想も持ちつつ、とりあえずこのコースを走りさえすれば気持ちがいいし、自分流に言わせてもらえば「来たるべき日のためのトレーニングを兼ねて」このコースを好んで走っているという訳なのだ。
そして昨日、新発見をした。
…と言うとコロンブスの新大陸発見を思い浮かべちゃうけれど、そんな大それた話じゃなくて、「へぇ~、そうだったんだ」と感心したのだから、ボク的には「新発見」と呼んでいいだろうと思う。
そういう類の話でさぁ~。

自転車道には少し強い風が吹くと砂浜から飛ばされた砂が堆積して、進路を妨害する。
北風の場合は防砂林に守られて砂は飛ばないが、南や西寄りの風が吹く度に一夜にして砂山が至る所に出現してしまい、通行不能となってしまう。
特に春先から初夏にかけては南の風が大暴れする。
台風の時などは目も当てられない。
道路管理を担う役場がしょっちゅう除砂作業をしてくれればいいが、予算との兼ね合いもあるらしく、堆積する端から…という訳にはいかない。
ようやく、夏休みを控えていて人が増えると予想でもしているのか、つい最近になってようやく作業が始まった。

作業を見ていると、堆積した砂をブルドーザーで砂浜側に設置された防砂柵のすぐ脇まで寄せ集め、集められた砂をショベルカーでいちいちすくい上げて砂浜側に戻す作業を繰り返す。
何のことはない、自転車道側の砂山を防砂柵を挟んで反対側の砂浜側に移すだけの事なのだから、風が吹く度に元に戻るだけの繰り返しである。
何とかならないものか…
ボクならず、役場のニンゲンも考えたんだろう。
昨日は小型の雪上車のようなキャタピラを履いたダンプカーが登場して波打ち際との間を何度も往復して砂を運んでいたのを見て、「へぇ~」と感心したって次第なのだ。

波にどんどん食べさせて海に返してやっていれば、そうやすやすとは戻ってこれまい。
これまでは除砂作業をしてもコースわきに寄せるだけだったのだから、風が吹けば何とやらで、直ぐに元の木阿弥に戻ってしまっていた。
税金のタレ流し、無駄遣いの典型のようなものだった。
そして波のお腹に納まった砂が吹き飛ばされやすい砂浜の乾いたところまで戻って来るにはどれほどの年月が必要か。
そんな計算式があるかどうか知らないが、そんなに短時間じゃないはずだ。
よく考えた ♪ 褒めてとらす。

効果がどれくらいか…ちょっと楽しみだ。


右下に小さく見えているパワーショベルがダンプに砂を積み込んでいる

キャタピラーを履いたダンプが砂を積み込んでゴトゴト波打ち際に向かって走り出す
波打ち際にはいくつかの砂山が…

ダンプが波打ち際に到着

砂を積んだ荷台が上がり始める
雪国には雪捨て場ってのがあるらしく、ダンプやトラックで空き地や河原に運んで市民生活の妨げにならないようにしているらしい
それと似た作業ではあるけれど、砂は暖かくなっても溶けないからなぁ…


傾いた荷台から砂がサァ~ッと零れ落ちる

エサを待っていたヒナのように波は片端から砂をむさぼっていく

この時間は干潮だが、やがて上げてくる潮に砂山は飲み込まれることになる
考えてみれば、砂浜の浸食対策にもなるじゃん
一石二鳥ってやつだ
=以上、辻堂海岸

コメント一覧

平方録
何もそう難しく考えることはないんじゃないですか?
似たようなテーマでカミュは『シジフォスの神話』を書いているし…
それに、ヒトはワクチンを打って感染予防に気を配るけど、それでも感染するヤツは感染します。
世の中、不条理に満ちていますから…
アナザン・スター
辞せの句
https://blog.goo.ne.jp/goo327anazann
何とも奇妙な風景ですな。

時間があったり、退屈凌ぎにはいいのでしょうか?
何か自然の齎す仕組みを、無理矢理に捻じ曲げているようですね。
理解に苦しみます。
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