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平方録

それを言っちゃぁおしめぇ~よ

熊「おう、どしたぇ八っあん、なんかぷんぷんして機嫌悪そうじゃねぇ~か」
八「あっ、熊さん」
熊「どうしちまったんだよ。訳を言って見なよ」
八「これが怒らずにいられもんか。熊さんは怒ってねぇ~のかい?」
熊「だから何がよ」
八「ガースの国会答弁だよ」
熊「ん?」
八「一昨日27日の参院予算委員会での答弁だよ。コロナで収入を減らして路頭に迷う人が続出してる中で、政府の政策は届いていると思うかって野党議員に質問されて、ガースは『最終的には生活保護という仕組みがある』って言い放ったんだよ。ひでぇ~話だぜ。それで怒ってんだよ」
熊「知ってるよ、ニュースで聞いたよ。要するにガースは政府の対策がほとんど役に立ってないってことを自ら証明したんだな、国会の場で」
八「そんな涼しい顔していうなよ。アベなんちゃらが政権を放り投げてヤレヤレと思っていたら、今度は後を継いだガースがこの体たらくだ。『国民のために働く内閣』っていうヤツの『国民』は一体誰を指してんだよ。上級国民か?嫌な言葉だねぇ、そう思わねぇ~かい熊さん」
熊「八っあんの言うとおりだ。困ったら生活保護があるって言いながら、不要不急の外出が出来ないってのに‶GoToトラブル〟予算を大量に積み上げたまま補正予算を可決しちまった」
八「おうよ、そこも気に食わねぇんだ! コロナが終わったら我慢してくれていた上級国民サマに『お疲れさまでした』って割引お得旅行を勧めるって寸法だぜ。あ~ヤダヤダ」
熊「それにさ、生活保護を申請しろって言ってもさ、あれは簡単に認められるシロモノじゃないはずだぜ」
八「そんなに面倒なのかい?」
熊「申請者の親・兄弟とか扶養の義務のある人が『扶養できません』って言わなきゃ始まらないんだ。親・兄弟だってカツカツに暮らしているとすれば、おいそれと援助するなんて出来ないだろ。じゃ見て見ぬふりするってことになれば血のつながった関係性にひびさえ入りかねないぜ」
八「親族に援助されたらされたで嫌みは言われるだろうしなぁ…」
熊「そんなのゴメンだと思うのが普通さ。ならばと公的援助を求めるわけだが、これが七面倒くさいってことになると、そんなことまでして生活保護には頼りたくないって人は自殺するか野垂れ死にするかどっちかだぜ」
八「なるほどなぁ!そういう血の通っていない制度に頼れっていうのは、結局ガースって野郎のゲスな地金が見えたってことだな。そうか! これがヤツの正体で、自助・共助・公助ってのは経済的に困窮する国民を足蹴にして見殺しにするっていう政策だったってことが良く分かったよ」
熊「ホントに八っあんの言うとおりだ。フーテンの寅さんは旅から久しぶりに帰った柴又の団子屋でおいちゃんと些細なことから口げんかになった挙句、不甲斐ない寅さんに業を煮やしたおいちゃんから『てめ~なんぞ出て行きやがれ』と言われるたびに、『それを言っちゃぁ~おしめぇ~よっ』と売り言葉に買い言葉でまた旅に出てしまうだろ」
八「うんうん」
熊「口にしちゃぁいけない言葉ってのがあるんだよなぁ、世の中には。それを白昼堂々と、それも国を預かる最高責任者が国会の場で口にしちまったって言うのが今回の生活保護発言っていう訳さ」
八「怒りを通り越して、オイラ、悲しくなってきたよ熊さん」
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