鳥の背中

ライブのよていと
ちいさなお話と
ひとりごと

7月 ライブの予定

2012-06-30 | ライブのよてい

7月15-16日 長野 NEONHALL
『スーパーネオンホール2012 夏』
*詳しくは、ネオンホールのホームページで。→




7月21日 松本 ヴィオパーク劇場
『弾き語りノンストップ2時間ライブ』
 出演)安藤のりお、井原羽八夏、岡沢じゅん、スパン子、中村健太、
ふあ、負けズ犬、マサ、やすみ、山口現代
OPEN 18:30 START 19:00
1000円(縁)




7月29日 長野 湯福神社
野外劇団 楽市楽座公演『宝の島』
19:00~
投げ銭

*今年も湯福神社の境内に、回る水上舞台の野外劇団、楽市楽座がやってきますー!
公演は7月26日~29日、毎夜19:00~。
今年は、お芝居の途中に、長野の地元ミュージシャンやパントマイマーが日替わりで出演します。
井原は、29日、アコーディオンを弾かせていただく予定!
楽市楽座の芝居、みんな家族で観にきてね。楽しいよう。









野の海

2012-06-15 | できごとひとりごと
一昨日、眠る前に
『信濃の民話(松谷みよ子/瀬川拓男)』
を読んでいたら

栄村の伝説で
舞台が「野々海池」ってのがあった。

ネオンホールで会う、ののみくんの
名前の由来は、まさかここから?!

昨日、ののみくんのお父さんにばったり会ったので、きいてみました。
江沢さんは「ふふふ、当ったりー!」と言って笑いました。
(いつも少年のようで清々しいひとだ)
…てっきり造語だと思ってた。
どんなとこなんだろう…。




気になる!!!



↓野々海高原(キャンプ場)


日本でも年々減少している貴重なブナの原生林に囲まれた、標高1000mに位置するキャンプ場です。
竜神伝説の残る神秘的な野々海池の湿原にはミズバショウやモウセンゴケが群生。
春にはモリアオガエルの産卵がみられます。
深坂峠からは日本海を望むことができます。
(栄村のホームページより)


日本海が見える?!
栄村から?!!
にわかに信じがたいが…

行ってみたい。。。


野々海池のお話は、切ない最後だったけど
野々海って名前は、呼ぶのも見た目もいい名前だな。



6月 ライブの予定

2012-06-12 | ライブのよてい

6月23日 須坂 バルーンマーケットカフェ
     出演)風博士 井原羽八夏
     OPEN 18:00 START 19:00
     予約 2000円 当日 2500円



6月27日 伊那 カフェ&カイロ有報堂
     「原田茶飯事と特別な夕べ」
     出演)原田茶飯事 田中創 オサカミツオ 井原羽八夏
     OPEN 18:45 START 19:15
     予約 1500円 当日 2000円(ドリンク、おにぎり付き)



23日 チラシは高城さん作。可愛いなあ。
   ちょうど一年ぶりに、バルーンマーケットに風博士がきますぞ!
   眠くなるくらい心地よい店内で、杉さんの生歌~。
   われも、前座精一杯つとめさせていただきます。

29日 久々の伊那ライブ。タカヨさんが誘ってくれました。
   有報堂にお邪魔するのも共演者の方も、楽しみ!
   チラシはアストロノーツのみっちゃん作。こちらも素敵。
   
お近くの方、ぜひ遊びにきてください、ね。





ななちゃん

2012-06-11 | できごとひとりごと
ななちゃんと、ゆかりちゃんという
みっつ年上のいとこがいます。

小学生の時、家に帰って
ピアノのある部屋に大きな段ボールが置いてあると
それはたいてい、ふたりからのお下がりの服でした。

ななちゃんからもらったものは
ななちゃんちのにおいがして
ゆかりちゃんからもらったものは
ゆかりちゃんちのにおいがしました。

ふたりは同い年だったから
似たような服もあったけど(たぶんその年の流行だったのだと思う)

ななちゃんは、チェックのミニ・スカートや明るい色のTシャツ、
ゆかりちゃんは白や黒のシャツやズボンをよくくれました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな、ななちゃんが里帰りして
あかちゃんを産みました。
私の実家から徒歩5分のところにある総合病院へ
母とふたり、ぽくぽく歩いて会いに行ってきました。

休日の病院はとても静かで
入口には非常灯の光があやしく漂い
受付の機械の画面には、青白い布がだらんとかけてありました。

夜間入口から中に入って
産婦人科病棟へ向かいました。
廊下のリノリウムの床がぎゅっぎゅっときしむたび
天井が一ミリずつ迫ってくるような気がしました。
こんなにここの天井って低かったかしら、と
母はつぶやきました。

結婚式にも出たのに、母はななちゃんの新しい名字を忘れていて
病棟の看護婦さんが苦笑いしていると
おばちゃんが病室から出てきました。


あかちゃんは具合を悪くして、治療室に入っていました。
画像だったら観られるけど、とおばちゃんは言って
さっさと歩き出しました。
案内されたのは、くねくねした廊下の先で
中が見えないように分厚いカーテンがかかった窓の横に、
モニターがついていました。
おばちゃんが、モニターの下の受話器をとって名前を言うと
少しして、あかちゃんが画面に映し出されました。

細いからだに大きなおむつをして、
あかちゃんは眠っていました。
顔立ちは大人の寝顔のようにしっかりとしていて
風を受けてもしっかりと立っているような、
荒野に一人立つおとこの子、そんなことばがぴったりとするような
赤ちゃんでした。

多分、母も同じようにかんじたのだと思う。
「凛とした男の子ね」というと
「女の子なんだよ」と、おばちゃんは言いました。
私たちは少し気まずくなって
あかちゃんの髪がふさふさなことを褒めました。


病室に行ってピンクのカーテンを開けると
ななちゃんは黒い水玉のマタニティ・ドレスを着て、
ベッドに座っていました。
少しくたびれていましたが
とっても優しい顔をしていました。

わたしが覚えているななちゃんと言えば
高校時代のころのもので
まゆげを刃物みたいに細く削って
きゅっと前を、強く見据えるような顔でした。

私はこんなに優しいななちゃんの顔を
初めてみたなと思いました。


エレベーターを降りて
薄暗い通路を抜けると
女の人が、颯爽と大股であるいてきました。
高校時代の部活の同級生でした。

横浜の病院から半年前、こっちに戻って来て
今はこの病院で看護婦さんをしていると
彼女はいいました。

笑うとあの頃のまんまで
三日月みたいに目が細くなるのは相変わらずでしたが、
久々に会った彼女は、私の覚えている顔より
ずっとずっと優しい顔をしていました。

・・・・・・・・・・・・

休みだというのに、人通りもまばらで
遠くの空までぐったりと曇った篠ノ井の街を
また、母とふたりぽくぽく歩いて帰りながら

ふたり分の優しい顔を思い出していました。

消防署を横切り、銀行脇の細い道を抜けながら
母と「ふたりとも猫背気味だね」と笑いながら
背筋を伸ばしあって帰りました。





そとからなかへ

2012-06-06 | できごとひとりごと

得意じゃないけど好きなもの
というのがあります。

料理はたぶん、その筆頭にあがるのではないかと思います。
(みそ汁やオムレツを料理と呼んでよいのなら、ですが)

ほんとうに、どうしたらこんな、へんてこな味になるのかしらねえと
いうような代物を作ってしまうことがしばしばなのに
じぶんに愛想をつかさず作っている…数少ないものの一つであります。

そのことを『歌って一曲オンステージ』で青山さんに話したら
「にんげんって、じぶんのつくったものは
どんなにまずくても食べられるんだそうですよ」
と言われて、ミョーーに納得。青山さんの笑みには説得力があります。

料理をするのは、自分を そとからなか へと切り替える時間。
まだぴりぴりとうごめく昼間の神経を
静かな空間になじませていくみたいに。

帰って来ると、うがいをして、手を洗って
台所の電気をつけ
まな板をとりだし
野菜を切りながら
何を作るか考えます。

時にはコートを着てかばんをしょったままで
まな板に向かいます。
じゃがいもなどを煮ている間に
コートを脱いで、部屋着に着替えます。

作り終わったころに、ほっとして
なにかが すとん と落ち着いているのを感じます。
その、すとん、がありがたい。


私の友人にとって
その そとからなか というのは
お風呂のようです。

彼女は帰って来て、家の鍵を靴箱の上にあるキーケースにおくと
郵便物をリビングにおいて
鞄の中から弁当箱を出して流しに置き
すぐにお風呂に入ります。

なんだか途中で話がかわってしまいましたが、
人それぞれで面白いと思います。