今日の産経新聞のWEB版「正論」に「乃木大将が殉じた明治の倫理観」という題で小堀桂一郎が明治天皇と乃木大将について寄稿している。冒頭からの中途半端な旧仮名遣いのいかがわしさに耐えながら読んでみた。いわゆる保守派としての同氏の嗜好は相変わらずであるが、自説を強調せんがために、乃木大将殉死までを利用するとは極めて不謹慎である。何のことはない、同氏がここ数十年叫び続けている「保守主義」の論陣のために歴史を歪曲し、かつ、海外の反応という外圧まで無節操に引用しているに過ぎない。この寄稿のような論調は、北朝鮮か中国の御用報道機関の論説にいささかも違ってはいない。
同氏はまだ80歳にも満たない。史記にある、固90歳の言葉をかみしめてはどうか。まだ遅くはない。
今上初即位復以賢良徵固。諸諛儒多疾毀固曰固老 罷歸之。時固已九十餘矣固之徵也。薛人公孫弘亦徵、側目而視固。固曰公孫子務正學以言無曲學以阿世。
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