北国の小さな家の大きな家族 "Happy Horse Inn"

競走馬、乗用馬のふるさと北海道の馬産地で、家族として暮らす二頭のサラブレッドの様子を中心に発信していました。

初の砂浴びショット

2012年07月24日 | うまや便り

今日は、途中、カンカンに暑い時がありましたが、なんとか涼しくいてくれます。

農作物を考えれば、カンカンになる日も必要かもしれませんが、アブが怖い私としては、胸をなでおろしています。

馬達は、極めて仲良くやってますが、青草を上げようとすると、さっきまでの友情はどこに行ったのか?と疑いたくなるほど、「俺俺!俺が先!」という態度になります。

また、アブ退治については、スプレモは、すぐに私の所に飛んで来て、ハエ叩きプリーズ!と目でせがみますが、ディンプルは、ハエ叩きを持って近づくと、逃げてゆきます。鞭でいやな思いをしたのでしょうか?

馬という生き物と生きゆく時に、昔の乗馬クラブのやりかた、ちからで制圧する方法では、楽しくないでしょう。馬は「あなた」を見ると、緊張し、かりかりし、噛もうとしたり、グイッポしたり、そそくさとその場を離れようとするからです。

悪いことを「No!」と教えることと、叩くことは違いますよね。

若い時に通っていた乗馬クラブでは、とにかく数鞍乗ると、小さな丸馬場で駆け足をさせられました。私が「駆け足はしないでいい」と言っても、「出せ」と言われました。馬は、本来、走ることが好きなはずですが、小さな丸馬場では、窮屈だからいやなのでは?

その乗馬クラブで、「駆け足出ません」と泣きべそかきそうに言うと、「バカやロー」と馬場の砂を握り、馬の尻に思いっきり投げつけられました。馬は驚き、走ります。が、これは駆け足(キャンター)ではなく、暴走です。こんなやり方、今もやっている乗馬クラブは日本にどれほどあるのでしょうか?

人馬共に、平常心を失うのは危険ですね。競走馬の乗り役さんを育てる時なら、あるかもしれませんが、乗馬は安全第一で行うべき娯楽(スポーツ)です。職業の乗り役さんとは違います。

 

小さな丸馬場に出すと、スプレモは、指示があるまではゆったり歩きます。歩きながら色々な事を考えているのだと思います。今日は手抜きができるかなー、、なんて具合に!

ちからで制圧するタイプの人間が馬を丸馬場に出すと、おそらく、いきなり駆け足をするのではないでしょうか。若い人であれば、「馬がヒトをリスペクト(尊敬)としている」と勘違いするかもしれません。リスペクトして走るというより、馬はその場から逃れたいから駆け足するのかもしれないのに!

あるいは、駆け足をしないと砂を投げられたり、ひどく叩かれたという記憶から、いきなり駆け足するのかもしれません。

あるいはあるいは、しばらくまともに運動させてもらっていないから、体が張って仕方がないから、体をはじけさせるために駆け足するのでしょう。

私はディンプルを乗馬として頂いたわけではありません。

今年の3月までは現役で働いていたそうですが、廃用が決定。メラノーマ故、行く先がなく、ふたつのオプションが検討されていましたが、そのいずれも惨いものでした。

4月中旬に私が来た時には、いつ見ても馬房に横たわっていて、息をしているか不安で、スタッフがかわりばんこに馬房をのぞきに行ったものです。

「ディンプル、生きてるか~?」

もう先も長くないでしょうし、最後くらい、幸福にして、具合が悪くなったら安楽死してあげるべきだ、と思い、ひきとることにしましたよ。

 

今はー。

包帯が痛々しいです。怪我をした後、治療が中断され、ややぶり返した状態で我が家にやって来ましたが、若馬のようにスプレモとじゃれあって日々を過ごしています。ただ、アブ対策だけは。。。ちょっと苦手のようです。

 

 

 



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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-07-25 09:32:35
ディンプルのこれまでの経緯を知ると…ディンプルに会いたくなってしまいました(#^.^#)

いきなり駈歩をさせる乗馬クラブがあるとは、驚きです。私の知ってるクラブは、常歩からはじまり常歩で終わります…^^ 鞭はほとんど使いません…
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ディンプル、今日は砂馬場です (宿のおかん)
2012-07-25 09:42:43
コメントありがとうございます。

ディンプルは、食欲旺盛で、困ったもんです。一日中、食べていたいようです。一時、食道に腫瘍が干渉して、食べられなくなった時期があった、ということなので、その反動なのか、とにかく、食べていたいようです。

レッスンでいきなり駆け足させるクラブは、まずないと思うのですが、運動前のウォームアップのチョウバサクや、フリーロンジングの時、馬は、いきなり走ってしまうことがあります。

トレーナーからのプレッシャが強すぎる時にそうなると思うんです。

デュラン先生の様子を見ていたら、最初は黙って歩かせて、そろそろ行こうか、、、という感じで少しずつプレッシャをかけてゆきました。

「馬からのリスペクトを得ることは重要か?」と聞くと、「重要だが、それだけじゃだめだ。」とはっきり言いました。

もっともっといろんなことを教わりたいなー、と思いましたよ。新ひだか町に腰を落ち着けて、若い指導者を育成したい、と熱く語っていた姿がとても素敵でした。(今週、結婚されたばかりです。残念~!)

ディンプルは、いつでも会えますからいらしてください。昨日も、クラブのスタッフが心配して見に来てくれましたが、普通に顔やクビに触って、にこにこしているから「馬が安心したみたいだなー」と言ってました。とっても優しい子、賢い子です。スプレモにも見習って欲しい。。。どんどん赤ちゃんになってゆくぅ~~~。

麦などはほとんど与えず(ふりかけ程度)基本は草と配合飼料(優駿)でしっかり栄養バランスを維持しています。スマートですよ。(#^_^#)
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むぅ (蓮夢)
2012-07-27 02:10:06
若かったら、グルームを教えてくだされ!!と立候補しただろうなー。
今は・・・。

記事違いだけど、ホースセラピーが流行るのはいいことだと思う。
でも、残念ながら”馬に与えてもらって終わり”のパターンが多い現状では、冷めた目で見る自分がいるよ。
(特に最近、間近で見たから余計にそう思うんだろうねぇ)
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コメントありがとうございます (宿のおかん)
2012-07-27 08:04:16
蓮夢さま、
コメントありがとうございます。

デュランさんが最初に私にためらいながら話しかけてきた一言は、
「何故、あの白い馬ばかりを使うんだい?午前も、午後も使って、また使ってるのはおかしいだろう?」というものでした。

クラブは、四月にスタートしたばかりで、いろいろ混乱の中にありましたが、デュランさんを迎えて、先進国のノウハウもとりいれながら、馬も人も笑顔で楽しめる空間になってゆくと思いますよ。

競技馬術だけでない、ふれあい乗馬で町民や観光客の笑顔作りができるクラブ。素敵だなー。

27歳の馬君がいますが、あの馬の品種なら40歳近くまで働けるので、まだまだ、のんびり頑張って欲しい。デュランさんは、馬匹の個性を大切にしながら指導してくれると思います。

あー、私も毎日通いたいー。馬二頭の世話でてんてこ舞いだから。。。

馬運車を買って、馬を連れて通いますか。
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