第二回は、終戦後の溝口が、金閣寺と共に滅びる(共滅)という思いが叶わなかったことで、どんどん迷走していく精神世界とエピソードを紹介していた。
大学に入り足の悪い柏木という男と知り合った溝口は、彼の影響で初めて女性と肉体関係を持てそうになる。ところが、そのたびに「観念の金閣寺」が立ち現れ、溝口を阻むのだった。
解説の平野啓一郎さんもおっしゃっていたように、いざというとき金閣寺が出て来てダメになるというのは、かなり変というかオモシロな描写だ。
“ヤバイやつ文学”的なジャンル分けがあるとすれば、(たぶんあるんだと思う。私が知らんだけで)間違いなくこりゃ入るんだろうなあと。
米兵と一緒に観光にきた娼婦を、米兵に言われるまま踏みつけるとか、いつぞや乳房を出しているところを目撃した女性と再会すると、その女性が興奮して乳房を出してくるとか、「なんじゃそら」という描写が多い。
実際の小説を未読なので、文章ではもっと雰囲気があって世界観に飲み込まれるのかもしれないけど(番組のVTRもそうだし)、だいぶ女性を作品のために都合よく利用していると感じる場面があって、鼻白む気持ちにもなってしまった。まあ、そういう時代でもありましょうが。
しかし作品や番組がつまらないというわけでは全然なく、山田裕貴の朗読はやっぱり凄く引き込まれてしまうのだった。
山田氏が上手なのか、私が好きだから聞き惚れてしまうのか、もはや分からんけれども。
これも病院横のバラ。小ぶりで丸みがあるコーラルがピンク。私が可愛いのは当たり前よ、というかんじ。
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