花日和 Hana-biyori

プリズン・ガール

LS・ホーカー『プリズン・ガール』ハーパーコリンズ・ ジャパン


次々にピンチ到来でどうなるのー!と、一気に読んじゃうエンタメサスペンスでした。

あらすじ>父親に18年間監禁され、殺傷も厭わない護身術を叩き込まれた21歳のペティ。父が急死し自由になれたと思いきや、あまりにも理不尽な遺言はまさに怒髪天を衝くようなものだった。父が敷き詰めた道から必死に逃れようともがき、ついに自分の過去の重大な真実と向き合うことになる。

* * *

腕っぷしの強い女子が頑張る話でもあり、素直に応援しちゃいました。学校も行かせてもらえず初めて世の中に出る彼女の、心細さと喜び(景色や人付き合いについて)を発見する描写がよかったです。

アメリカ内をどんどん移動するので、地理とか土地柄を知っているともっと面白いのかも。(知らなくても問題はないけど)日本のドラマにしても良さそう内容かなと最初は思いましたが、この逃走劇はでっかい土地じゃないとあかんのや…と思い改めました。

父親の行動はどう考えても正しくはないけど、こうして追い込まれて精神を病んでしまったと思えばなんとなく頷けるものもあるかなと。でも、理屈はどうあれ面白い設定をごろごろ転がしていくのっていいですね。

コメント一覧

スウ
くらさんありがとうございました~。

ほんと、アメリカの土地柄が合っていましたね。ペティが自由になってまずしたいことというのが免許をとるってことだったのも象徴的だなーと。以前くらさんがブログ(たぶん)で、車の運転ができるってある種の自由を手に入れること…みたいに書いてらしたのを思い出しました。

確かにキャラクターとして強さと弱さのバランスが良かったと思います。なんか素直にがんばれよってなりますよね。
くら
一気に読めちゃいましたか、よかったー。
怒涛の展開で、結構な移動距離ですよね。おっしゃるとおり、これはアメリカの土地柄の方が向いているんでしょうね。日本だとあんなハリケーンあんまりこないし。

ペティは強いし賢いんですけど、「世間」に対してはすごく気おくれがありますよね。その方面では、誰かに手助けしてもらわざるを得ない。万能すぎず、キャラクターとしてのバランスが取れていたんじゃないかなと思います。
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