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さいきん読みました。なかでも、「おーい でてこーい」が秀逸。
星さんの文章は、からりと気分よく乾いているのだけれど
最後のシーン、災難を被る予感をたなびかせて虚空を望むと
とても潤色なイメージを感じてしまう。
人間の拡大された欲望を満たすには、大空でさえも足りないのかもしれない。
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変な夢を見た。
俺はしめさばになって冷蔵庫の中で眠っていたのだった。
うとうとしていると、誰かの話し声が聞こえる。
男女がけんかしているようだ。
<どうしていま私はあなたとなんかいるのよ>
<仕方ないだろう、そういうさだめだったのさ>
<あなたは、だらしない。いつもまとまりがないし、味もない>
<仕方ないだろう、僕はもともとそういうのなんだから>
<もっと実質的な人がよかった>
<それでも . . . 本文を読む