スタイリストひとりぼっち

ほぼひとりで美容院風味の床屋をやってます。http://hairdesignk2.com/

ドナドナ

2007-09-13 | Weblog

当時17歳のバイク少年は一生クルマには興味が無いと
感じていました。
たけど何気なく見た外車の写真集に載っていた
赤いクルマに目を奪われ、いつかこのクルマにだったら乗りたいと
そう思いはじめました。

少しだけ調べただけでその写真集のクルマを手に入れるのは
ほとんど不可能に近いことがわかりました。
でもなんとなくというか探せばあるのではないかと思い
貯金だけはしていきました。

そのまま月日は流れ20歳の時にいつも買っているクルマ雑誌の
広告欄に白黒で小さい写真でしたがそのクルマが売りに出ていました。

練馬のお店だったので電話で車種を確認し、当時兄貴から借りて乗っていた
いすゞのピアッツァを飛ばして1時間以内で到着。
そのクルマを確認後2秒で「買います」宣言。

いくらなんでも360万ものクルマを
一切の交渉、質問、駆け引きなしでよく買えたもんだと思います(笑

納車整備やなんだかんだのお金も特にかからないで
360万を払って納車日を待ちます。
この期間は本当に幸せだったと今でも覚えています。

納車日は80年代のアルファロメオに乗っていたバイク仲間と
3人で練馬まで行き、帰りは正丸峠までみんなで順番こに
運転して帰りました。
この日に撮った写真が唯一写真に残っている動く状態での
アルファロメオの姿です。

その後、買ったお店がなぜか閉店してしまったために
(当時、ダイワインターナショナルといえばロメオのお店の代名詞。
  羽石さん今でも元気かな??)
埼玉県内を中心に数店舗ほど周りましたが満足できませんでした。

当時は本当にアルファロメオはマニア色が強く
見えない場所にCDを付けたいと言っただけでお店の社長から
「ロメオに乗る資格は無いから売れば??」なんて普通に言われました。

そんなこんなで車体価格にプラス200万以上かけましたが
満足どころか段々ボロクルマになっていき、最後はショップに嫌気がさして
アルファロメオを倉庫に封印してしまいました。

今でも志○市辺りに行くと気分が悪い…。


そのまま放置して12年。

本日旅立っていきました。



(流れるような大好きなフォルム)



(大好きだったインパネ周り)



本当はいつか直してまた一緒に走りたかったけど
子供やいろいろなことを考えてドナドナせざるを得ませんでした。

クルマを引き取りに着てくれたのは30代くらいの
ちょっと工藤静香っぽい雰囲気を持ったお姉さん。
手際良くアルファロメオを引き上げていきます。
途中、ちょっとクルマがイヤイヤしましたが積載終了。




(一番大好きでラブリーなテール周り)


 


本当にここでお別れです。

悲しいですがドライバーのお姉さんは飛び切りの笑顔なので
こちらも笑顔で会話します。
2人の額の汗がお互いに爽やかな気分にさせますが
こちらは「目が汗をかいてやがる!!」といった気分でした。




トラックが道路に出て自分を通り越して走っていきます。

(ノД`)シクシク 

ゆっくりとしたスピードで少しずつ小さくなっていきます。

(ノД`)シクシク 

どんどん小さくなっていき最後に見えなくなりました。

(ノД`)シクシク 


これであのクルマとは一生会えません。

(ノД`)シクシク 

二度と触ることも出来ないでしょう。

(ノД`)シクシク 

もう雑誌やTV、ミッレミリア等で見ることすら心が拒否しています。

(ノД`)シクシク 



(つд⊂)ゴシゴシゴシ



いつまでもよろしく哀愁しているわけにもいかないので
うつむいて倉庫に向かって歩き始めました…。

 


そしてその瞬間にどうしてドライバーの女性がずっと笑っていたのかを知ったのです。

 



(ずっとチャック全開でした…)

 

 

 

;y=ー( ゜д゜)・∵. ターン