goo blog サービス終了のお知らせ 

現代俳句選抄

ご恵贈頂いた書誌から、五島高資が感銘した俳句などを紹介しています。

林亮・句集『歳華』西村謄写堂

2021-01-10 | 俳句

海のみか空もまた菜の花の沖  林亮

あるはずの後ろをなくす帚草  同

コスモスへ風の都の遷る見ゆ  同

鉄橋の数だけ渡る天の川  同

枯菊に燃ゆる音燃え移る音  同

 


黒田杏子・句集『木の椅子』(増補新装版)コールサック社

2020-12-04 | 俳句

十二支の闇に逃げこむ走馬燈  黒田杏子

金柑を星のごと煮る霜夜かな  同

かもめ食堂空色の扉の冬籠  同

月の稲架古墳にありてなほ解かず  同

休診の父と来てをり崩れ簗  同

青桃に夕陽はとどく天主堂(カテドラル)  同 (五島列島 六句)

はまゆふは戸毎にひらく濤の上  同 (五島列島 六句)

日に透けて流人の墓のかたつむり  同

星合の運河の窓は灯りけり  同

青柚子や風の濡れたる濡佛  同 (宇都宮 多気山)

鮎落ちて那須野ヶ原の夕火種  同 (黒羽行)

帯文 :  瀬戸内寂聴


川越歌澄・句集『キリンは森へ』 俳句アトラス

2020-08-16 | 俳句

立春やキリンのこぼす草光る  川越歌澄

百合の花咲く幾夜を寝そびれて  同  

竹の春いま来た道の消えてをり  同

錬金術師またきのこ殖やしてしまふ  同

シリウスが燃える限りは待つてゐる  同