goo blog サービス終了のお知らせ 

ちょび爺 思いつき日誌

携帯なくても生きていけるさ

最新護衛艦 「あきづき」 のするどい面がまえ

2013年11月05日 | 艦船模型

毎日いろんなニュースが次から次へとでてきて、えらい大変な事件であっても

しばらく日がすぎると 「昔の出来事」 のような気がしてくる。これは結構危険だ。

ほんとうは忘れずに対応し続けないといけないのに、おきざりにされてしまう。


福島原発事故とか、北朝鮮の脅威なども、そういう雰囲気がただよっている。

溶け落ちた核燃料はどうやって処理するのだろう? 東電には絶対無理、政府

が一刻もはやく計画して進めないといけないはずなのに、きのうも官房長官が

「そろそろ国の関与を強めていくべかな~」 みたいなのんきな発言をされて

おられた。アホではなかろうか。


北朝鮮のことだって、半年ほど前あれほど盛り上がったのがウソのように今は

静かになった。北はよろこんで着々と武装を進めていることだろう。しばらくして

から「人工衛星打ち上げるよ~」 とか言いだしてまた大騒ぎになるんだろうな。

日本だけじゃなく世界中の国々もあっちゃこちゃ問題が噴き出てきていて、もう

総もぐらたたき状態 に陥っている感じ。この2、3年のうちに、これまで以上の

とんでもないことが起きそうないや~な予感がする。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 前置きが長くなった。先日完成したプラモが、日本の防空の要となるこのお方

           最新護衛艦 あきづき

 

現代のテクノロジーならではの、シャープな機能美がかっこいい!

このあきづきは2012年から就役という最新鋭の万能護衛艦であり、とくに一緒に

いる仲間のフネたちを、敵のさまざまな攻撃から守る能力にすぐれているという。

いわば 艦隊の用心棒 といったところか。全長150m、基準排水量5000 t と、

護衛艦としては中くらいのサイズだが、鍛え抜かれたボクサーのようなムダの

ない精悍な姿で迫力がある。うかつに近づくとバッサリ斬られそうだ。


 とくに斜め後ろ上方からの角度 (上の写真) が気に入っている。


このキットは、今年発売されたピットロード社の 1/700 スケール。今のところ

「あきづき」 のプラモはこれしかないみたい。最新護衛艦の最新キットにふさわ

しく、精密感あふれる見事なものだ。


最期に、70年ちかくも前の大先輩、軽巡五十鈴さん との2ショットを!

五十鈴さんも強力な対空、対潜能力によって 「艦隊の用心棒」 として活躍した。

歴戦の大先輩とならんで、さすがのあきづき君も いささか緊張しているようだ。


ちょび川丸 完成!

2013年10月24日 | 艦船模型

ひさびさに艦船模型を。

2年前に買ったハセガワ1/350  「洋上の貴婦人」 氷川丸!

本来はこのような


優雅なお姿になるところだが、我が家のは・・・



ちょび川丸!


ちょびが天に旅立ってちょうど3か月。

いろんなことを思い出しながら、ちょび色に塗らせてもらったよ。

 

 

ちょび~(><)。。。


全日本模型ホビーショー 2012

2012年10月17日 | 艦船模型

しばらくプラモ作りを休業していたのだが、ふと気がつくといつのまにか
秋の 全日本模型ホビーショー の季節に!   一年たつのが早いのう~(- -

というわけで、先週の日曜、小雨ふるなか幕張メッセに足を運んできた。
吾輩のすきな艦船模型を中心にレポートしてみよう。


まずはいきなり今回のMVP、ちょっと元気のなかった今年の艦船模型陣にあって
ダントツのど迫力! トランぺッターの 1/200 独戦艦 ビスマルク

圧倒的な存在感で、さすがは 1/200 のビッグサイズ。
やはりビスマルクほど 「浮かべる城」 という表現がピッタリの艦は他にないね。
戦艦のなかの戦艦という感じ。とても置き場所がないけど、惹かれるな~ ♪

その下には 1/350 のユニークなイギリス艦2つを展示して気を吐いていた。


1/350 戦艦 ドレッドノート


1/350 戦艦 ワースパイト

どちらもそれほど好きな艦ではなかったのだが、美しくクオリティ高いこれらの
展示品を見て 「カッコいいな!」 と認識がかわった。トランぺッターさんは年々
進化している感じだね。


ほかには、アークモデルズ というよく知らない海外メーカーから、こういうのも!!


1/500 英戦艦 ロイヤルソブリン

こりは英国艦ファンならのどから手がでるほど欲しい一品ではなかろうか!
ちょっとちんちくりんだけど、レパルスに似た古風なスタイルが独特の魅力。
これまで日本では高価なレジンキットでしか手に入らないフネだったのよ。


これらの海外メーカーにひきかえ、日本の3大御所 タミヤ、ハセガワ、アオシマは
今年はなんか元気がなかった。ひところの艦船模型ブームも沈静化してしまったか・・・


タミヤ 1/350 米戦艦 ミズーリ 1991

だいぶ前から出ていたキットの一部リニューアルらしい。悪くはないんだけど、
あの1/200 ビスマルクを見てしまうとさすがに印象がうすい・・・

 
ハセガワ 1/350 特設潜水母艦 平安丸

これって去年の 氷川丸 からほとんど流用だよねっ ハセガワさん!
あの傑作、長門や赤城を出していたころの勢いはどこへいっちゃったの?TT)

 


アオシマ 1/350 防空巡洋艦 五十鈴

うーん、これも悪くないが、五十鈴よりも四本煙突の川内型がほしかったな~
やっぱり大戦時のメカメカしい姿の艦の方が人気なのだろうか。
それに近くで見ると精密感がいまいちで、最近のアオシマさんの実力からは
ベストの出来ではないような気がする。期待していただけにちょっと残念。


ここらで、艦船以外のジャンルで心惹かれたものをいくつか、

 東京タワー

 姫路城

 不思議の町

ふと気がつけば戦車や飛行機ではなく、塔や城ばかり撮っていた。
会場でも若い女性が城を熱心に見ていたりして、やはりお城は根強い人気が
あるんだなー と再認識した。


最後に、元気のない3大御所に対して、あらたなる艦船メーカーとしてこれから
躍進してきそうな勢いを感じさせたのが

 


バンダイ 1/700 地球深部探査船 ちきゅう

このギッシリとした密度感はただものではない。ビスマルクが「浮かべる城」ならば
これは 「浮かべる小都市」 といったところ。複雑な構造物が好きな、フネ模型好き
のツボをしっかりと押さえた良企画。きっと売れるだろう。
実際、今回の艦船ジャンルの出品のなかでは一番の人だかりができていた。

   

カラー塗装品よりも、むしろ塗装なしの素組み品のほうが、より高密度な印象が
きわだっていたのが面白い。
これは素組みか、あるいはモノクロ塗装でも十分たのしめそう。

♪ ♪ ♪

以上総括すると、老舗の勢いがおちて、代わりにトランぺッターやバンダイなど
新興メーカーの勢いが目立った、今回のホビーショーの艦船ジャンルであった。
ちなみにフジミさんはとうとう今年から不参加だとか・・・ 商品開発に注力して
いるのかな。

しかしこうして一日模型の世界にひたっていると、「やっぱりいいわ!」 と感動。
森羅万象 ありとあらゆる形象のミニチュアール、無限の魅力と可能性。
よーしこの秋は模型作りに復帰して、建造途中で放置されているかわいそうな
松山城 を完成させるぞ!(^ ^;


五十鈴さん

2012年07月11日 | 艦船模型

山田五十鈴さんが亡くなった。

正直、よく知らない方だけど、いま「大女優」という言葉をきいてまっさきに
思い浮かべる女優さんの一人かな。貫禄十分だった。

最近、地井武男さんやザ・ピーナッツのお姉さんなど、ベテランの方々の訃報
が続く。そのたび 「人は必ず死ぬもの」 「自分もいつかは」 と思わされる。
------------------------------------------------------------------

まったくの偶然だけど、山田五十鈴さんが亡くなった日に、わが家ではこの
フネが完成した。


1/700 軽巡洋艦 五十鈴 (1944)

五十鈴は、以前ご紹介した 長良さん の弟(同型艦)で、6人兄弟の2番目だ。
終戦の前年の1944年に、 飛行機という空からの脅威に対抗するために対空砲
満載の「防空巡洋艦」に改造された。

このフジミ製の最新キットは、その改造直後の状態を再現したもの。
最近のフジミさんらしい繊細なディテールで防空巡洋艦としてのものものしい
姿を精密に再現している。
それはいいとして、この製品 2隻入り ってのが、うーん なんだかにゃ~ (ーー
これがたとえば長良にいさんなら、他の兄弟に改造して並べることもできるから
まだいいんだけど、改造後の五十鈴さんはどの兄弟ともまったく似ていないので
それができない。2隻入っているのがもったいない気がしてしまう。



それまでは長良にいさんと似た5500トン軽巡らしい古風な風貌であったのが、
防空巡洋艦への改造により、メカメカしい攻撃的な姿に一変してしまった。
仮面ライダーに登場した昆虫系の改造人間のような雰囲気もあり、なんだか
痛々しい。

下の写真は、その長良にいさん(奥)と一緒に並べたところ


やはり吾輩は、長良にいさんの古風なお姿の方が好きだな。。。
五十鈴さん、完成したばかりなのにひどいこと言ってごめんね!


神通さま ― 乱舞する4本煙突

2012年06月18日 | 艦船模型

久しぶりのブログ更新。

5500トン軽巡の系譜を完結させるため、このお方の制作に邁進していた。


1/700 軽巡 神通(じんつう)


前作のタマちゃん(多摩)や、その親友の長良さんは、3本煙突であった。
しかしこの神通さまには見てのとおり、にゃんと煙突が4本もある! さまざまな高さや
太さの煙突たちが乱立する姿はまさに壮観。拙者のような煙突フェチにはもうたまらん♪

このななめ後ろからのアングルが特に好きだな~。4本煙突の生み出す視覚的効果か、
タマちゃんや長良さんよりもさらに長く見える(実際の長さは同じなのに)。

下町の小さな工場のような艦橋、シンプルなやぐらタイプのマスト、板張りの甲板に
ボートやクレーン、そして並び立つ煙突たち・・・なつかしい我がふるさと津久見の原風景
がここに凝縮されている。子どものころ海岸でこういう場所を見つけて、日が暮れるまで
遊んだよなあ。。。

手前は先輩の長良さん。神通さまと並ぶと3本煙突でも少なく感じてしまうね~
いやいや、長良さんやタマちゃんの3本煙突は、それはそれでバランスが良くて、
「むしろ3本煙突の方が好き」 という方も多いことだろう。5500トン軽巡ファンの間で
「あなたは3本派? それとも4本派?」 というアンケートをとったらどちらが優勢か…
拙者はどちらかといえば、やはり 「4本派」 かな。


5500トン軽巡の系譜: (奥から)天龍、多摩、長良、神通

写真一番奥のよく見えないやつは、5500トン軽巡のご先祖様 「天龍」。
重さは3000トン強と小さいが、これが発展拡大して5500トン軽巡が生まれたのだ。
煙突もちゃんと3本ある(笑)。5500トン軽巡ファンともなれば天龍さまに足をむけて
寝られない。

並び立つ煙突と、細く長大な船体は、高速力のあかし。その類まれなスピードと通信力、
改造のしやすい余裕ある設計のおかげで、14隻の5500トン軽巡は太平洋戦争でも
大活躍することができた。そしてそのほとんどが悲惨な最期をとげている。


タマちゃん 百態

2012年06月06日 | 艦船模型

前回、華麗なる(?) トリプルだじゃれまで駆使して歓迎した、リコーさんのニューカメラ、

マクロな 接写の リコーのカメラ
真っ黒な 拙者の 利口なカメラ!  くどい・・・


カメラは利口かもしれんが、拙者がアホなせいか、色調がなかなかうまくコントロール
できん。

それでも四苦八苦しながら、完成したばかりの 1/700 軽巡多摩 = タマちゃん
を、いろいろな設定で撮影してみた。

まずはデフォルト(初期)設定

うーん自然な気もするが、なんか色が抜けている感じで暗いなー。
夜の室内ということもあるかもしれんが

同じ設定で、親友の 1/700 軽巡 長良さん

手すりが浮いてますねー(笑) 
それはともかく、悪くはないけど、やっぱりもう少し明るくしたい。

そこで露出補正などのそれらしい設定を、適当にあげてみた

いかん、白すぎる・・・(- -

しかしタマちゃんは、特にななめ後ろから見ると細長さがきわだって面白いなー。
猛毒のヒョウモンダコっぽい迷彩色が、ちょっぴりワルの雰囲気もただよわせる。
よいね~♪

もっと色濃くキリッとした写真にしたいなと、彩度やらシャープネスなどをまとめて
あげる画像設定 「ビビッド」 にして、さらに 「超解像」 とやらも“強”にしてみた。

おお、だいぶいい感じになってきたかも! ^^)/

調子にのってホワイトバランスなんてのを「白熱灯」とかいう設定にしたら・・・

うっ、赤い! またやりすぎた (><

ていうか、よくわからなくなってきたので、面倒くさくなって 「全部まとめて設定リセット」
みたいなのをオン!

結局デフォルトにもどりましたとさ w(T T

とはいえ、ひと通り設定をいじってみたので、なんとなく全体像はつかめたかな。
あせらずボチボチ慣れていきましょう。

最期に艦橋付近のアップを

なんかおいしそう ! 
白いところが菓子パンのシュガーみたい~ ♪


5500t軽巡 好きッ!

2012年05月27日 | 艦船模型

次はなにを作ろっかな~  としばし悩んだすえ、大好きな 5500t軽巡 に決定。

5500t軽巡とはこんなフネ

(1/700 長良)

タチウオのような細長ーい船体に、シンプルな艦橋と3本煙突(4本のもあり)。

船頭さん(マスト)が子分(煙突)たちを従えて進んでいるような、ユニークなお姿。

のどかやの~ 癒されるの~ (- - ♪

戦艦や空母などの重量級もよいけれど、その合間にときどき無性に作りたくなる。

5500t軽巡には14隻の兄弟がいて、重さ(排水量)が5500トンくらいなので
この名がある。
今回はその14人のなかから、迷彩塗装がチャーミングなこの方をセレクトした。

タマちゃ~ん!

名前の由来は、わが家の近くを流れている 多摩川 だ。これは気合がはいる。

1942年にアラスカに派兵されたとき、箱絵のような白黒の迷彩塗装にされた。
こういう塗装は日本の軍艦ではめずらしく、そのためか地味な5500t軽巡の
なかでは比較的人気が高い。実物写真にとらわれずに、オリジナルパターンに
塗ってみるのもおもしろそうだ。

現在、部品切り出しとヤスリがけを終わって、段ボールの上に並べたところ。
パーツ数も少ないし、次回は完成品をアップできるかも! (つづく)


行列のできるモデラー宅

2012年05月21日 | 艦船模型

前回 駆逐艦をサクッとつくり、今は 「さーて次は、なにを作ろうかな~ ♪」 と悩んでいるところ。

ある意味、いちばん楽しい時かもしれん。

だが それにしても・・・

「おーい、こんなに溜まってるで~」

_(--;)。。。




「アキレスと亀」 という有名な小話がある。
「健脚のアキレスが、鈍足のカメを追いかけても、なぜか絶対に追いつけない」 
というパラドックスだ。

今カメがいる場所にアキレスがたどりついたとき、カメはもっと先に進んでいる。

次にアキレスがその場所にたどりついたころには、カメはさらに先に進んでいる。
これが無限に繰り返されるので、アキレスは永久にカメに追いつけない。

というわけ。

吾輩が上の写真のプラモたちを全員つくりあげたころには、新しいプラモたち
が次の行列をなしている。その行列をこなしたころには、また新しいプラモが・・・
(><;


まあ、 「買うより前に作れっ!」  てことですか(笑)


さくっと 駆逐艦!

2012年05月19日 | 艦船模型

このところ重量級の戦艦をたて続けに製作して、ちょっと疲れたのでここらで
一息、
軽めのをサクッといってみた


1/700 イギリス E級駆逐艦 エレクトラ

タミヤのフッドに付属していた、おまけのようなフネだが、これがなかなか!
小さいから簡単かといえばとんでもない、逆にシンプルでごまかしがきかない
けっこう奥の深いものなのだ。

基本工作や塗装をしっかりすることはもちろん、ただでさえ小さい部品をさら
に削りこんでシャープさを高めるなどしないと、いかにもオモチャっぽくなって
しまう。派手な戦艦や空母よりもテクニックのアラも目立ちやすい。
吾輩は「使い古された感ありあり」 な汚しが好きで、今回もパステルを塗り
たくってなんとか自分なりに見れる線までもってきたつもりだが、 「まだまだ
道はとおいのう」 と改めて感じる。


この駆逐艦 「エレクトラ」 は、あのフッド様やプリンス・オブ・ウェールズ と共に戦い、
彼らの壮絶な最期をみとどけたという、すごい経歴の持ち主であった。


(奥から フッド、POW、エレクトラ)

POW と エレクトラ 、なんだかシルエットが似ていて、親子みたい♪ ・・*)


長門1933 完成♪

2012年05月05日 | 艦船模型

ゴールデンウィーク中にラストスパートをかけ、昨日やっと完成した、


1/700 戦艦長門1933 屈曲煙突 ♪

あれこれ寄り道をしながら、約2か月もかかってしまったが、さすが高水準の最新キット! 
優美にして格調高い 「屈曲煙突の長門」 の雄姿を、精密なパーツを組みあげて徐々に再現する、
そのよろこびを存分に堪能することができた。




この長門1933の艦橋は、シンプルでスマートな “1927” と、複雑でガッチリした“1936”
の中間タイプで、 「戦艦 比叡」 にも似た、猛禽類の頭部のような独特の味わいを持っている。

ただ前回も書いたように、残念ながらこのキットでは、その艦橋の “1927” との違いが
あまり再現されていない。1927と1933を同時開発した結果の、大人の事情だろうか…
また、艦橋を構成する各層の間隔がややひろすぎ、全体に腰高に見えるなどの疑問点
もあるので、手持ちの図面をみながら好きに微調整(加工)をした。
紙やプラ板を切り貼りして、自分好みの “顔” にしてゆく作業は、とてもたのしい。
艦橋さえ納得いくように作りこめば、他はほとんどキットのままでも、すばらしい作品
ができあがるだろう。

吾輩はそれに加えて、別売りの 「専用甲板シート&エッチング」 を使い (ただしエッチング
の手すりは難しくて挫折 ^^;)、糸(空中線)も張ってみた。 ふだん 1/700 では省略してい
る糸まで張らせるとは… これも 屈曲だましい のなせる業か?

吾輩が本やネットで探したかぎり、1933年ごろの長門の写真は1枚も見つけられなかった。
その意味でもこのキットは貴重だ。




1927 → 1933 → 1936 と変化する長門の姿は、平和な時期から太平洋戦争へと向かう
時代の変化 をそのまま象徴しているかのようだ。これについては、長門“1927” を完成して
“1933” と並べられるようになったときに、また書いてみたい。


屈曲だましい、再燃!

2012年04月29日 | 艦船模型

しばらくコンピューター囲碁にのめりこみ、制作ペースがガクッと落ちていた 長門 1933 屈曲煙突

前回このブログに掲載したときは、  まだ 「得体のしれないフネ」 という雰囲気であった。

ところがところが、艦橋をつけたとたんに…

やっぱり戦艦はこうでなくっちゃ ♪^^

さらにそこへ、屈曲だましいの再燃をあおるかのように、アマゾン河の流れにのって「どんぶらこー」と、
こんなお方まで到着した。

長門 1927 屈曲煙突!

なんと屈曲煙突タイプの長門の年代ちがい! 今月発売されたばかりの新製品だ。
ただいま制作中の 1933 とならべてみると・・・


よ、よ~く見ないと、違いがわからん (^ ^;

“屈曲煙突の長門” というだけでも十分マニアックなのに、バリエーションまで出すとは。
吾輩のような戦艦好きには涙が出るほどうれしいが、営業的には大冒険だろう。
案のじょう 「シリーズ打ち止め」 の悲しいお知らせについては、3月14日づけの当ブログ
でも報じたとおり。しかしこの挑戦はアオシマさんにとって決してムダではない。
その心意気に感じて、吾輩は もう一箱ずつ購入する ことを決めたのだ。


「1933」 は 「1927」 から対空兵装が強化されたバージョンで、全体のシルエットは似ているのだが、
よく見るとあちこちに設備がふえて複雑になっている。
なかでも一番めだつ艦橋は、1936年の大改装後(よく知られている一本煙突タイプ)と、「1927」との
中間タイプのようで、マニア心をくすぐるツボにはまっている。


艦橋の前面に見張所などの張り出しが追加されて、たくましい「1936」に近づいている。
まるでアロサウルスからティラノサウルスに進化する過程の、中間型恐竜のようではないか!
ここだけでも、1927と1933 の両方を作りならべる価値がある。

ただ実はこのキット、その重要な張り出しが再現されていない(1927とほとんど同じ)泣。
艦全体のイメージを左右する重要ポイントだけに、また他の部分は驚異的にすばらしいキットだけに、
アオシマさん痛恨のエラーではなかろうか。よほど開発日程に追われたのだろうか…

このことは吾輩も購入するまで知らなくて、模型月刊誌「モデルアート」4月号の特集で知った。
同誌に修正工作のしかたが詳しく載っているので、これから制作する方はぜひ参考にされたい。
吾輩はあまり精度の高い追加工作をするテクニックを持たないので、超テキトーな自己流加工
をした。予備パーツの内火艇(下写真)をかまぼこのように輪切りにして、ペタッと貼りつけた。



天蓋はプラ板をチョキチョキ切って貼っただけ。しめて1時間なりの修正作業だが、
この程度でもしないよりは全然よい。かなりサマになってきたかな~? ^ ^;)

次回ブログ更新は、完成時に!


不屈の屈曲煙突

2012年03月14日 | 艦船模型

今が旬の 「長門 屈曲煙突 1933」 を発売したアオシマさんのブログ (くまブログ) に、
次のような悲しい報告が・・・

「長門 屈曲煙突 1933、1927」 の売れゆき・受注とも芳しくなく、減産決定。
このシリーズの次はなくなった…


全国の長門ファンたち、何しとるんじゃ~!
今すぐ模型屋さんに走って、飛ぶように買え~!



そりゃ確かに、1936年以降の「一本煙突の長門」の方がメジャーでイケメンだろう (--;
そりゃ確かに、華々しい戦いやドラマティックなエピソードはないかもしれんけど (><
そ、そりゃ確かに屈曲煙突ってやや今風ではない(ちょっと変かも)しれんけどさー (;_;

全国の長門を愛するものたちよ、今一度考えてみてくださいな。
モスラ好きなら、成虫だけでなく幼虫もいないとはじまらないよね?
恐竜好きなら、ティラノだけでなくアロサウルスもいないと進化がたどれないよね?
長門好きなら一本煙突だけでなく、屈曲煙突も持たないとねっ!

さらに筋金入りの長門好きであるならば、4月発売の「1927」を二個買って、
一つは「竣工時」(完成直後の最初の状態)に改造しよう! この時代のまだ屈曲
していない煙突は、紙を丸めて簡単に作れるけん。

アオシマさんからは、長門最期の時期に近い、終戦時の「1945」も発売されている。
つまり長門の生涯をコンプリートして、いつでも思いをはせることができるのだ。
すばらしいではないか!


…ということで、制作がんばります (^ ^;


あの日の長良と天城

2012年03月11日 | 艦船模型

ちょうど一年前の、あの震災の日、吾輩は新宿のビル12階で勤務中であった。
異様なほど大きくゆっくりと揺れ、ビルが根っこから折れて倒れてしまうかと本気で
思った。怖かったな…

足がボロボロになりながら5時間かけて歩いて帰宅し、幸い同居ニャンたちは無事で、
部屋も心配したほどには乱れておらず、ひとまずは安堵した。

ただ…模型のフネたちだけが、まるでわが家の被害を全部引き受けてくれたかのように、
棚から落ちてバラバラになっていた。前回写真を出した屈曲煙突の長門もその一つだ。
ほとんどのものは部品を拾い集めてなんとか修復したが、一隻だけ破損したなごりを
残したまま飾ってあるフネがいる。

1/350 軽巡 長良

破損がひどく完全に修理するのが困難で、あきらめてこの状態で残すことにした。
結果的にこの模型は自分にとって、あの日を忘れないための記念碑となった。

一方、被害をまぬがれたのが、ちょうど制作途中だったこのフネ


1/700 巡洋戦艦 天城

なんという偶然だろう。実物の天城は、建造の途中であの 関東大震災 のため大破し
解体処分にされてしまったのだ! その天城の模型を制作中に東日本大地震がきたので、
なんだか不思議な因縁のようなものを感じてしまった。そして本物の天城のたましいに
この模型が守られたような錯覚まで。たかが模型だと分かっていてもね…

だからこの模型は、色んな思いをこめながら作った。実物の天城のこと、東北の被災者
の方たちのことなども。完成した天城は、とてもスマートで美しいフネだった。
ずっと大切にしたい。


屈曲だましい  とは

2012年03月06日 | 艦船模型

前回、「なんで日本から iPad のような画期的な新製品が出にくくなったのか?」
という問いかけに吾輩は 「長門の屈曲だましいを思い出せ!」 とほざいた。

その長門の屈曲煙突とはこれ!





「湾曲煙突」、「誘導煙突」、「いもむし煙突(笑)」などと呼ばれることもある。
発案者は天才造船家 藤本喜久雄。長門で初めて採用され、これ以降の日本艦は
もとより、諸外国までもがマネしたという画期的なアイデアなのだ。

長門の煙突は最初、下のように直立2本タイプだったが・・・



前の煙突が艦橋に近すぎて、排煙が艦橋にかかってしまうという大問題が生じた。
そこで藤本が 「だったら後ろに曲げてしまえばいいっしょ」 と提案した。長門を設計
した 平賀譲 は当初 「んな みっともないこと、できんわい!」 と猛反対したが、
じきに考えなおしてこの案を採用し効果バツグン。
それからの約10年間 「戦艦といえば曲がり煙突」 というほど国民に親しまれた
この姿で、日本の守護神として君臨した。




平賀の 「んな みっともないこと、できんわい!」 が、いわゆる専門家ならではの
「既成概念」。あまりにも知識やこだわり(美学)がありすぎるために、突飛で優れた
アイデアを最初から排除しまうことがある。また日本人は比較的その傾向が強く、
なりふりかまわず手段を選ばず仕掛けてくる外国勢に圧倒されることが多い。
これが先週の「激論!クロスファイア」で話題になっていた「日本企業衰退」の
一要因だと思えてしかたない。

しかしながら日本には、藤本のような海外をあっといわせるような大胆不敵な天才
もいる。日本人は潜在的には、そういう能力をまちがいなく持っている。
あとはそれを、いかにして覚醒させるかだ!


薄幸のプリンス

2012年03月02日 | 艦船模型

プリンス・オブ・ウェールズという戦艦は、かなーり 運が悪い

1941年春の完成直後、十分な訓練もできないうちにビスマルク追撃戦に投入され、
大先輩フッドとタッグを組んで戦ったが、フッドは撃沈され彼自身も深手をおった。



同年の暮れにはシンガポールの東洋艦隊に派遣され、これまた大先輩のレパルスと
ともに日本の飛行機により撃沈されてしまった。わずか1年にも満たない生涯であった。



この二つの戦いの合間の夏、ルーズベルトとチャーチルが、プリンスの艦上で大西洋
憲章の調印を行った。この調印式こそ、彼の生涯唯一の勲章であったかもしれない。



戦艦のような巨大システムが真価を発揮するには、最低でも1、2年の訓練は必要らしい。
いかにスペックが優れていても、それを使う人間の練度が不足していてはダメなのだね。
ビスマルク戦、マレー沖海戦のいずれも、この訓練不足が弱点として露呈してしまった。
もっと極端な実例では、大和・武蔵の弟である最強空母「信濃」がいる。完成直後に4本の
魚雷を当てられ、ダメージコントロールができなくてあっけなく沈没してしまった。

「戦争」という非常事態は、本来必要な「そなえ」をドンドンできなくしてゆくのだろう。
地球全体が非常事態に向かってつき進んでいるように見える現在、今のうちにできること
をやっておかないと…

今年に入ってから、フッド、レパルス、そしてプリンス・オブ・ウェールズという、
イギリス戦艦 1941年戦没トリオを続けて制作し、イギリス戦艦の魅力を再認識した。
三隻ともなんと美しいことか!時間がたつのを忘れて見入ってしまう。




英国艦にはもう一人、ネルソンという超異端児を忘れてはいけないし、さらには1941年組
最後の大物 ビスマルク様 もひかえている (どちらも1/700キットがすでに待機中 ^^;)。
しかしながら英・独艦シリーズはここで一旦完結し、次は今が旬のあの 長門1933
屈曲煙突
に挑戦したい。