BLOG<アルトフィールドのクラシックギターな日々>

クラシック・ギタリスト高田元太郎が音楽大学での教授活動やアルトフィールド音楽教室の日常などを綴ります。

音楽大学のギター科について

2006-05-25 20:40:53 | 音大
 昭和音楽大学にギター科(正確には音楽学部弦管打楽器コースギター専攻)が設立されて4年目となりました。第1期生の熊谷俊之君と関澤ひろみさんはそれぞれ国内のコンクールで優勝・入賞するなどすでに結果を出しています。
 興味を持たれた方からよく「音大でのギターレッスンは普通のギター教室のレッスンとどこが違うのですか?」と質問されます。他の大学のことは知りませんが、少なくとも僕の場合は確実に違いがあります。
 僕がボリビア国立ラパス音楽院で4年間教授活動をしていたのはプロフィールにあるとおりです。ラパス音楽院の教授に就任したときに、まず行ったのはカリキュラム作成でした。そのカリキュラムは僕のウルグアイでの師、エドアルド・フェルナンデスがモンテビデオ国立音楽大学のために作成したカリキュラムを下敷きにしたものです。そして2003年から新設された昭和音楽大学ギター科にもほぼ同じカリキュラムを適用しています。
 具体的には各学年でAルネッサンス、Bバロック、C古典、Dロマンorセゴビアレパートリー、E近・現代 の各様式に分けられたグループから1曲選択して年間に合計5曲学習してもらいます。たとえば昨年の3年生が選択した曲目は
 A ファンシー(ダウランド)
 B プレリュード・フーガ・アレグロ(バッハ)
 C 序奏とロンド(アグアド)
 D 大聖堂(バリオス)
 E ソナチネ(バークレー)
でした。これは楽曲でそれ以外にエチュードを1年間にかなりの数譜読みしてもらいます。自宅レッスンやGG学院の生徒さんは趣味で習われている方も多いのでこういったカリキュラムを課すわけにはいきません。もっと自由に選曲してもらっています
 音大だとギターのレッスン以外にもちろん授業で和声、音楽史など音楽関係の授業がたくさんあるわけですが、僕がギター科の生徒のために受け持っている授業も個人レッスン以外にたくさんあります。週3コマ(ひとコマ90分)あるギター科合同授業。それにソルフェージュと室内楽が各1コマずつです。これらの授業内容についてはまた別の日の投稿で紹介したいと思います。


 
 

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3 コメント

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Unknown (ミネ)
2006-05-26 01:15:29
しっかりしたカリキュラムですね。

僕の学校は先生によってかなーーーーーーり差が激しいので

先生選びを失敗するとその学期はひどい事になります。
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Unknown (gt)
2006-05-26 11:45:14
ミネくん、コメントありがとう。

なんかそういう話海外ではよくあるみたいです。

ある先生にならいたくて日本からわざわざ留学して外国の音大に入学しても、その先生は忙しくて結局アシスタントにしか習えなかったとか・・・。



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Unknown (めがね屋)
2006-05-26 16:49:01
大学での授業・・・・ちょっと想像できませんが、いろいろあるんですね。

確かに、GG音楽院などの趣味で習われている生徒さんとは、教えるほうも、教わるほうも、意識が大分違う事と思います。

いずれにしても、人に教授するのは、大変な事でしょうから、どうぞ今のバイタリティーで頑張ってください。

ぶらもあ教授のお話はTajさんやnoripyさんから聞いてますので、何となく伝わってますよ。
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