七転び八起き〜草原で草を食むひつじのブログ〜

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礼儀を重んじることとが金星を育てる

2021-03-26 09:34:16 | 日記
陽占における胸の星は相性占技の上で大事な要素です。

基本的には相生の関係にある星と相性が良いパターンが多いのですが、星の性質によって相克の関係でも相性がいいパターンもあったりします。
また、胸の星によって相性が良い相手が多い星もあれば、相性が良い相手が大分限られている星もあります。

今回は車騎星と牽牛星、そして玉堂星についてです。

車騎星、そして牽牛星を胸にお持ちの方は良く感じることがあると思うのですが、実は金星と相性が良い星は少ないです。
理由は偉そぶることが多いからだと思っています。自分でも思いますが、文句が多いのです。
調舒星の批判性は完全主義からくる不満であり"自分の想い"という性質が強いですが、金星の人の文句は
常識的に考えたらあり得ない」
「店員の礼儀がなっていない
「こんな当たり前のことができないなんて馬鹿か」
など本人のプライドの高さから、
自らの扱われ方や相手の非常識などに対して出やすいです。
文面だけを見ても攻撃的だなと感じますよね。(でもこれが世の中を良くしていくときには必要な考え方だったりもするのです)


車騎星、牽牛星の人はプライドも高く、怒ると怒鳴ったり暴力的になりがちであったりします。
石門星は内弁慶で家では自分中心なためモラハラの星と言われることがありますが、実は車騎星と牽牛星はDVになりやすい星だったりします。
(本来牽牛星は品行方正な星、車騎星は正義感の強い星なので星をしっかり陽転させている方はDVになることはありません。
星図において配偶者や子どもとぶつかる星図の方、特に水剋火、火剋金の流れをお持ちの方や胸の星同士が相性が悪いとDVになるリスクが高目です。)


そんな金星と上手くやっていける星は少ないのですが、その中で特段相性が良いのは玉堂星だけだったりします。
玉堂星と車騎星、牽牛星はとても相性が良く、夫婦仲抜群と言われているのですが、

何故この組み合わせが相性が良いのか?

今回胸の星が玉堂星の親友と久しぶりに会って気づきを得ましたので書きたいと思います。


わたしの幼馴染で親友の彼女は親や先生など目上の人の前ではとても礼儀正しい子でした。
東の星は司禄星でしたので、友達同士で遊ぶときは庶民的な子でしたが、
旅行に行くと「人の布団を踏むなんて失礼!」と怒ったり、「"あんた"って呼ばれるのは嫌いだから絶対しないで」というように、小学生の頃から礼儀を重んじる子だったのを覚えています。

そんな彼女がそばに居たからこそ、わたしは友達の家でどう振る舞うのが礼儀正しいのかを学べましたし、彼女に対しての態度も気をつけようと心がけることができていました。

金性とは権威を表し、人に認められたい星です。
人に認められるようになるにはどうしたら良いかと言えば、玉堂星の彼女のような理屈や理論にかなった筋のある行動をすること、そして目上の人や他人に礼儀を払うことが必要です。
今回彼女に久々に会ったことで、言葉や態度でお手本を示してくれる玉堂星の彼女がわたしの車騎星を伸ばしていたのだと気づきました。

ちなみに彼女は2年前に結婚しましたが、今回旦那さんの命式を見てみたところ、旦那さんの胸の星は牽牛星でした。

金性の星はプライドが高く、自分に礼儀を払ってほしい、正当な扱いを受けたいと望む星でもあります。
玉堂星の人の態度というのはまさに金性の人が望む礼儀の払われた態度なのでしょうね。


「胸の星が車騎星の人は適切な師匠を得ることで自らを正しい道に導くことができる」と言う教えが算命学にはあります。
師から学ぶというのはまさに水性を現します。金属を研磨し刃物や鋳物として活用できるようにするためには水が必要だということです。
(今の時代、師とは本やYoutubeなどの情報源を指しても良いと思います)


元来鍛えられ研ぎ澄まされていない金性というのは、ざっくばらんな態度で言葉遣いが荒いです。
牽牛星の人は常識的行動や社会性を表面的に身につけるのが得意ですが、車騎星の人は特に人前でも雑であることが多く見受けられます。(牽牛星の場合は親しい人や自分より下に見ている人間に対しては車騎星のような態度をとります)
これは星が陰転しているのではなく、金属が研がれていない状態ではないかと思うのです。

金性の星がある方はぜひ自分を高める学びをされること、学びに繋がる方と交流することをお薦めします。
金星は人を傷つけるためにあるのではありません。
正しい方向に活かしてこその金星です。




午未天中殺のまとめる力について

2021-03-12 11:09:00 | 日記
算命学、四柱推命では天中殺という概念があります。
(六占星術でいうところの大殺界、ゲッターズさんの占いなども全て天中殺がベースになっています。)

これは十干が6巡、十二支が5巡する事で60の干支が巡るため、十の干に対して地支が2つ欠ける部分のことを指します。

天中殺とは、
現実世界を六方位(南北東西と天上-中央)で表現したとき、
各方位の欠けによってこの世界で課せられた人生の役割を示しています。
人によって欠けている十二支が異なり、欠けた方向とは逆の方位に力が強く働きます。


各天中殺の特徴は以下の通り。

子丑天中殺…北方が欠ける。南方(未来、子ども)へ向かっていく力。目上の人から可愛がられない。人の言うことを聞かない。部下や子どもに恵まれ、面倒見が良い。

寅卯天中殺…東方が欠ける。西方(配偶者や自分が作る家庭、身近な支援者)へ向かっていく力。家族・家庭を重視し大切にする。友達をたくさん作ったり、会社の人と仲良くなるといった広く浅い付き合いが苦手。

辰巳天中殺…天上が欠ける。中央(現実世界)へ向かっていく力。現実に起っていることをベースに物事を考える。人の気持ちや概念は現実に対処する上で別問題と捉える。

午未天中殺…南方が欠ける。北方(親や目上の人、過去)へ向かっていく力。目上の人を大事にするため可愛がられやすい。末代運で家系の最後を締め括る役目なので、物事をまとめ上げることに長けている。

申酉天中殺…西方が欠ける。東方(仕事や対外的な人付き合い)へ向かっていく力。幅広い人間関係を築くのが得意。

戌亥天中殺…中央が欠ける。天上(思想思念の世界)へ向かっていく力。人の気持ちや概念的なことをベースに物事を考える。現実に起っていることに気持ちが向かない。


基本的なサイトに書かれていることはこのような内容かと思います。




さて、この中の午未天中殺について、
最近新たに感じたことがあります。

午未天中殺は末代運と言い
家系の流れを締め括る役割を担うことから、「物事をまとめることが得意」と書かれていることが多いのですが、
わたしは今までに出会った午未天中殺の人達が物事をまとめるのが上手いと感じたことがありませんでした。
なんだか処理速度が遅いと感じるのです。


わたしが車騎星だから、自分がスピーディ過ぎるためにそう思うのかとも思いましたが、当然、午未天中殺で車騎星をお持ちの方もいます。
以前担当した方はまさに車騎星や龍高星をお持ちで、行動一つ一つは素早く頭の回転も早いのですが、受け取った物事は一旦そのままにしておくといった様子が多々ありました。

このほかにも
・家を継ぎたいと思っていた女性が長男と結婚し旦那の姓を名乗るようになったが、40歳を過ぎてやっとお墓をたたむ決心がついた。
・旦那との口喧嘩でいつも言い返せない。相手に言われたことで頭がいっぱいで、次の一言を思いつくのは半日以上経ってから。
・企画を立てたとき情報収集や細々した事務処理はできるが、大枠が見えてくるまで実行に移せない。
…といった様子がわたしの周りの午未天中殺の人達にはありました。

これを踏まえて辿り着いたのが、
『物事を受け取ってから全体像を掴むまでに時間がかかる人。全体像を掴むまで結論を出せない、または出さない。』
というのが午未天中殺の特徴ではないかということでした。
時間をかけてたくさんの情報を見渡した上で最上の答えを出すことができるという能力。
これが『まとめる力』の指し示すところだと思ったのです。


わたしが思い描いていた『まとめる力』とはスピーディに情報を処理すること、
次々に結論を出せることだったので、
午未天中殺の方の印象と結び付かなかったのでしょう。

よく考えてみれば南方が欠けるというのは未来の方向が欠けているので、
経験したことのないこと、先々のことには動きが鈍くなる
という理論が当てはまると思います。
逆に一度経験したことであれば、午未天中殺のひとは格段に処理速度が早いです。
それはひとえに北方(過去)へ力が働くので、前例のあることを踏襲するのは得意ということなのだと分かりました。


算命学では全ての人が
何らかの欠け=天中殺を抱えており
人間は不完全な存在であると認めてくれています。
誰もに欠けがあると思えば自分の欠点を見つめることができ、それを武器に変えることもできるのではないでしょうか。



改めて各方位の性質を把握することが天中殺の理解を高めることにも繋がるなと感じた今回の考察でした。