私の愛機は8cmMARK-X

日本の物造りと折り紙

最近はオンラインショッピングが興隆を極めている感があるが、配達荷物を受け取ってみるとその商品ではなく、その梱包技術にしばしば驚かされることがある。

特に電子機器類のそれは一枚の段ボールで緩衝部材まで兼ねていて、接着剤も使用せずに組み立てられるよう、本当に良く考えられている。
それらを展開してみると良くもこんな型を作ったものだと驚く。

最近では完成形から展開してAIを使って効率的な型もできそうだが、AIが取りだたされるずっと前から達人といわれるような技術者がいた。

その空間把握能力、右脳の強さに驚くばかりだが、この型を作成するには費用もかなりかかりそうだ。


先日写真のような1リットルのコーヒーの紙パックを捨てようとして接着部分を剥がして終えた際のこと。
捨てやすいように薄くしようと考えただけであったが、平たくしてみると、これが写真のように綺麗に長方形になった。

そこでふと自分で考えた。もし自分が同じ直方体のパックを作ろうとしたら、どうするだろうか、と。
恐らく直方体の展開図を描き、糊しろ部を作る。後は効率良く如何に複数の型が並ぶよう考えるだろう。

それがこのパックは一枚の長方形の紙でできているのだ。その上辺、下辺だけを糊付けして、密封状態の袋が出来上がる。これを折り型に沿って膨らませたら直方体が完成である。

見事なようすにしばし感心していたが、良く考えてみるとこれは折り紙の技術だ。人工衛星の太陽電池を宇宙で展開する際にもこの日本古来の技術が使われている。現代の複雑な紙型にも感心する一方、このシンプルさも対局に美しく見えた瞬間だった。


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