今月12日にノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊氏が逝去された。小柴氏と言えばカミオカンデ、スーパーカミオカンデ建設推進の立役者で、この施設により初の太陽系外(大マゼラン星雲)からニュートリノの観測に成功された。カミオカンデでは1000本の光電子増倍管を、スーパーカミオカンデでは11,200本、ハイパーカミオカンデでは99,000本の高感度センサーを使用するという。受光面が50cm径という巨大セン . . . 本文を読む
休日の昨晩、ベッドに横たわりアメリカの大統領選挙の様子をテレビで見ながら寝入てしまった。早朝5時、目が覚め、習慣的に外の天気を確認するために南側のガラスドアを開けてみる。昨晩は雲で覆われていた空もキレイに晴れわたり、西に傾いたオリオン座の頭部近くで大きめの下限の月が光っている。ふと気づくとベテルギウスがまた暗い。月が近いせいかと思ったが明らかに再び暗くなっている!昨年末からの急激な減光から今年の春 . . . 本文を読む
10月31日(土曜日) 気持ちの良い秋晴れの一日で早めの南中時刻を迎える木星、土星に備え、またその後の接近を終えた火星を撮影しようと意気込んで久しぶりに望遠鏡をベランダに出し、17時には準備作業を終え待機した。日没後すぐに木星から観察を始めたもののまだ鏡筒内の気流が安定せず綺麗に4つ並んだガリレオ衛星が視野内で飛び跳ねていた。大気上空の流れは比較的安定していて冬空のように大きく左右に流れ . . . 本文を読む
本日夕方紀伊国屋書店に寄った際に4Fの理科系書物コ―ナーに行き、最近買っていない天文ガイドをぱらぱらと立ち読みしていると目に飛び込んできた記事があった。仙台市天文台に勤務されていた小石川正弘さんが8月に肺がんで逝去されたとのこと。ご冥福をお祈りしたいと思います。この記事をきちんと読みたいがために久しぶりに天ガを購入した(最近は星ナビばかりもっぱら購入している)。 小石川さんとは個人的に面識があ . . . 本文を読む
キレイに晴れた8月11日。今日も風は強いがとりあえず9時過ぎに望遠鏡をベランダに。南中を過ぎた木星を10時過ぎから狙う。 東からは火星が昇ってきている。まずは肉眼で木星面を覗き込むと黒々としたガリレオ衛星の影が。 調べたところカリストだった。どんどんと木星面に重なるように近づいてきており、写真では木星右端の赤道付近にカリストの姿が見える。 衛星の影でピントを探りながらビデオで数ショット撮影した後 . . . 本文を読む
8月7日金曜日の夜半(既に12時を回っているので実は8日) 昨日とはうって変わって風もない静かな夜である。 まだ湿度が高く薄曇りだが明らかに空気が落ち着いていそうで、休日を前に望遠鏡を出してみた。 月明りと薄雲の今日の空の状況では対象物は火星だけである。 早速唯一の対象物に望遠鏡を向けると、期待通り気流は安定していてそうである。 激しいオレンジ色の表面中央部には黒々としたアリンの爪と左上にはヘラ . . . 本文を読む
ようやく梅雨が明け、この3日間は夜も晴れている。7月は満足に晴れた夜がなく、知らないうちに木星も早い時間から姿を見せるようになった。 はやる気持ちはあったものの、先週末から腰を痛めてしまった。 過去2日間、晴れていたにもかかわらず、腰の様態を考え望遠鏡を持ち出すことをひかえていた。 Dob12"はわずか5m移動するだけでも、やはり重い。 鏡筒部と架台をそれぞれ別けて運び出す際にも持ち上げ . . . 本文を読む
1、Quad Band Pass Filter ネットや雑誌の評判からサイトロン社より購入(写真左)。 写真右側のフィルターは20年以上前に購入したORION社の”SkyGlowフィルター" 以前ダイクロイックミラーの設計に携わり、日東光器の方に様々な蒸着フィルターの試作をお願いしたことがあり、一定品質の安定供給の難しさを知った。 当時から高価だった干渉フィルターもだいぶ求め . . . 本文を読む
2020年6月、7月は驚くほど晴れない夜が続いた。望遠鏡を屋外に出せたのは6月は9日、17日、28日の3日間(しかも9日は半分曇り)、7月は既に終わりに近いが恐らく皆無。晴れそうな夜は、予め天気予報サイト「SCW」で詳細エリアの今後の12時間ほどの雲予測を見るのだが、ともかく雲に覆われる日々が続いた。そんな中、最近の我が家のDobGoto12"の姿を1枚望遠鏡を天頂に向けると、筒先の先端 . . . 本文を読む
昨日(5月17日)の日曜日、いつものようにGOTO製8cmの対物レンズを覗いてみると細かなほこりが付着していることに気付いた。コロナのおかげでかつてないほど望遠鏡群のメンテが行き届くようになってきているので、一連の流れで直ぐに掃除をすることに。 鏡筒先端の露よけフードを外し、アルコールで丁寧に汚れを除去。。掃除を終え、きれいになった対物レンズを確認するために接眼レンズを外して対物レンズを覗いてみ . . . 本文を読む
自作レーザーコリメータを使ってDob12"の光軸調整も終え、早く惑星の見え味を試そうと待ってはいたものの、なかなかチャンスに巡り合えない。 タップリ時間があったはずの今年のゴールデンウィークも天気が悪かったり、晴れていても我が家の3階のベランダだと風が強くてまともに惑星面が見えなかったりと、大口径のもつ集光力も分解能も持て余したまま、室内で存在感を放っていた。 高層のジェット気流は仕方 . . . 本文を読む
ゴールデンウィークも始まったが、相変わらずコロナウィルスにより引き籠り生活だ。 有り余る時間を活かしてSkyWatcherドブソニアン用に光軸調整用レーザーコリメーターを自作してみた。 事の発端はキッチンにあった直径25mm位の厚手の紙筒。昔から丸い筒を見るとついつい望遠鏡パーツに使えないかと考えてしまう癖がついてしまっている。接眼部に丁度良さそうなサイズで、前から欲しかったレーザーコリメータ . . . 本文を読む
私の天文歴の中で最も忘れられない出来事が、1993年から2年間仕事で滞在した米国Pebble Beachでの生活だ。ここは、カリフォルニア州のサンフランシスコから車で2時間ほど南に下ったモントレー半島にあり、モントレー市とカーメル市の間に位置する。ゴルフのPGAツアーで有名なゴルフ場があり、モントレーからペブルビーチ、カーメルへと続く海岸線は風光明媚で、アメリカ人にとっても人気の観光地である。 . . . 本文を読む
私は星を見ていない時でも望遠鏡の対物レンズ側から覗くことが良くある。そのクリアなコーティングされたレンズから何か神々しさを感じ、見ていて飽きない。 さて、FS128を手に入れた私は、夜ごとに重いこの望遠鏡をベランダに運び出し、都内で見ることの出来る天体をつぶさに見ていった。惑星や月面はもちろん、M13, M92, M3, M5, M15等の明るい球状星団を中心に比較的見やすい、ごく限られた惑星状 . . . 本文を読む
MARK-Xの兄貴分にあたるこの望遠鏡は20年近く前に購入したもので、D=128mm, f=1040mmのF値が明るめの高橋製作所のフローライト屈折赤道儀である。 たまたま日曜日の午後に水道橋にあった誠報社に車でフラッと立ち寄ったおりに、衝動的に買ってしまった望遠鏡である。その当時は、仕事で米国の駐在を終えた帰国直後の頃で、アメリカの暗い空のもと、16インチ(40cm)のドブソニアンを購入し、大 . . . 本文を読む