9ラウンドTKO負け。
絶妙なラウンド決着だった。
◆WBC世界フライ級戦(15日、横浜アリーナ)◆
比嘉大吾×(9回1分14秒TKO)◎2位クリストファー・ロサレス(ニカラグア)
体重オーバーで王者を剥奪された比嘉大吾(22)。
日本ボクシング史上初の汚点。
試合中止になっても、おかしくない失態だった。
だが、チケット、興業主、スポンサー、何より中継するフジTVに支障が出る。
試合をしなければ、ポッカリ番組に穴があく。
【画像はフジテレビ系中継から】
TV界の裏事情を知り尽くしている具志堅陣営は、こう思った。
「出来るとこまで、やれ!」
減量苦でヘロヘロの比嘉。
フルラウンドまで、行けば、廃人になる危険さえある。
山中を倒したネリのように余裕の体重超過ではない。
2度目で1キロも減量したネリと汗の一滴も出なかった比嘉。
極限の減量失敗は病人に等しい。
TV中継時間として9ラウンドの「タオル投入」は、申し分なしだった。
救いだったのは23歳の挑戦者ロサリオが、新王者にふさわしいボクサーだったこと。
スピード感溢れる左パンチ。
何よりも闘争心が素晴らしかった。
比嘉の体調が万全でも、勝負の行方は分からなかった。
五分五分なら「勝ちたい」という気力が勝負を決める。
挑戦者に申し訳ない、という気持ちの比嘉。
試合前から、その気力はなかった。
リング上での目力はゼロに等しかった。
戦う男の眼ではない。
残念だけど、階級制のボクシング界であってはならない。
それほどのハレンチ事件を肝に銘ずるべきだ。
体重超過トラブルなしの、正規の世界戦として、みたかった。
2,3回で止めるつもりだった
▼具志堅用高会長「いや、すいません。8回終了時かな。2回目の採点を聞いて。タオルを投げられないので、コミッションに(棄権を)伝えた。本人が(リングに)上がりたいと言った。とにかく私の責任。大吾に悪いことをした。2、3回で止めるつもりだった。本人にも伝えていた。ダメなら止めると。心配するな、よくやったよ、と声をかけた」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます