ビリオネアのイーロン・マスクは、4月8日のX(旧ツイッター)の投稿でトランプ政権の関税政策を主導するピーター・ナバロ大統領上級顧問を「完全にバカだ」と罵り、ナバロ側が否定してきた対立をさらに深めた。マスクは、トランプ大統領の高関税政策の一部に反対する姿勢を示している。
マスクによるこの発言は、ナバロが7日にCNBCでコメントした内容への反応だった。ナバロは、マスクがトランプ政権の関税政策に反対しているのはテスラが輸入部品を使用する自動車メーカーだからだと主張し、マスクのことを「自動車の組立業者」と呼んで批判した。
マスクはこの発言が「明らかな誤りだ」と主張して、ナバロのことを「完全なバカ(Navarro is truly a moron)」と呼び、テスラが米国製部品の使用率が最も高い4車種を製造していることを示すケリー・ブルー・ブックの調査を引用。これに続く投稿でも彼は、ナバロのことを差別的な言い回しで侮辱した。
マスクは、今回の対立の以前から、ナバロがトランプ政権による相互関税の税率の算定方式を擁護したことを非難していた。トランプ政権の税率の算定は、主に貿易赤字のみに基づく単純すぎるものであり、他国が米国からの輸入品に課している個別の関税率や貿易障壁を考慮していないと広く批判されている。
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