地方の商工会議所に勤める中小企業診断士のブログ 「お酒と読書と、中小企業支援の話」

田舎の商工会議所が行う中小企業・小規模事業者への支援。そのリアル。息抜きに楽しむお酒と読書の話。

それは運転資金とは言いません(笑)

2023-09-25 10:25:00 | 商工会議所
今日はマル経融資審査会の日です。
私の案件は1件だけ。
本当は2件あったのですが、1件は来月に持ち越しました。
このまま借入の本数を増やしても、資金繰りが厳しい体質に変わりがなく、返済増がさらにリスキーな経営になるからです。

経営者の多くは、資金繰りが厳しくて融資を申し込むときでも、「資金繰りが厳しい」とは言わないです。「運転資金 貸して」としか言ってくれないです。
でも、決算書見たら、資金繰りが厳しいのは明らか(笑)
しかも、在庫や売掛金のための運転資金ではなく、売上落ちてキャッシュが細ったのを穴埋めするような、いわゆる赤字補填…

とりあえず、まずは金融的に、1つの信金に10本近くある借入を借り換え交渉するようにお願いしました。
マル経も既存公庫借入を借り換えする方針ですが、それらで毎月の返済は3分の1になります。
社長は、初めは運転資金が欲しいと言ってたのに、今では毎月の返済がそんなに下がるなら、新規資金はもう要りませんと(笑)

借り換えは中長期的には金融機関の支援余力を消費しますので、両刃の剣であることは説明しました。
だから、借り換えと同時に経営改善を実施しないと、後日の自社の首を締めることになります。しかも真綿で。

この1件は、数週間かけて今後の経営改善の方針とアクションを社長と話し合って、来月の審査会にあげたいと思います。



物流の2024年問題

2023-09-24 08:45:00 | 商工会議所
物流の2024年問題。
なかなか難しい問題ですね。
来年4月から、今まで適用外だった運送業や建設業にも、残業規制(年間960時間まで)が罰則付きで課されます。

建設業は残業増えてもさほどなんです。夜までやることが少ないですから。
でも、運送業の中距離以上のドライバーは、残業960時間なんて普通にあると聞きます。
出発して、荷待ちして、荷物積んで、走って、荷物下ろして、荷待ちして、荷物積んで、走って帰る。もしくは寝る。
長時間労働にならざるを得ない。

また、運送業の難しい所は、
自社だけの工夫や努力では、長時間労働を減らせないということです。
荷待ちがなく、荷物の積み下ろし作業がスムーズに進めば、ドライバーの労働時間は短縮できます。
でも、それは発荷主と受荷主の協力がなければできません。

話し合い、問題意識を共有、
運行データから問題箇所を洗い出し、
その解決方法をともに考え実行する。

運送会社にとって、相手は仕事をくれるお客様。話し合いしましょうなんて言い出しにくいだろうと思います。
商工会議所として、何かできないか。
それを今、思案しています。




頂いた風前の灯火を絶やすな

2023-09-23 12:22:00 | 商工会議所
会費改定訪問のこと。
昨日は、真剣に怒られました。

おたく(会議所)とは信頼関係を感じたことがない。
会員サービスというなら、もっと来たり、提案したりしろよ。
銀行員かって、大したことないけど、ちょくちょく来てたら情もわいて、まぁ、ノルマあるんやったらお金借りたろかとなる。
行動を変えろ。

何も言えず。
会費改定はとりあえず承諾してもらえたことは、まだ一縷の希望。
この風前の灯火のような希望を絶やさないように、本気で行動を変えないといけない。

来期から、いや、今期から、
会員訪問に全員で取り組まないと。




取りやすい所から取る?

2023-09-22 08:10:00 | 商工会議所
会費改定訪問のこと。

いつも小言を言ってくる経営者のほうが、(冗談で悪態つきながらだけど)笑ってあっさり承諾してくれることが多いです。

当たり前かもしれませんが、
利益が出ていて、経営が安定している経営者は、すんなり承諾されることが多いです。

私は会費基準を考えるとき、応益負担でないと理解が得られないのではないかと考えていました。
つまり、会議所利用の多い小規模事業や個人事業のほうが上げ幅を大きくするような…。
ぜんぜん利用してないのに、会費だけとても上がる…という批判を恐れて。

でも、結局は、従来からの応能負担の基準になりました。
負担(支払い)能力の高いはずの法人に、資本金や従業員数に応じて会費を設定する。

今までの会費改定訪問の感想で言えば、
応能負担が正解だったように感じています。




お浄土でパフェ

2023-09-21 08:16:00 | 日記
昨日は告別式でした。
人の生というものは儚いもの。
だからこそ尊い。
言葉だけでなく心に感じました。

残された者。
悲しみで人にすがりつかないと歩けないお母さん。
式の間も遠巻きに眺めるだけだったけど、最後の火葬の直前、初めて一歩前に出てお棺を撫でたお父さん。
故人と瓜二つの上品なお姉さん。
昔話で無邪気に笑う、もう年老いた三姉妹。
親戚たちの輪に俄に自然と入る妻。
不思議な絆が生まれたような、兄と私。
みんなが心より励ましその成長を願う兄の娘。

みんな、それぞれが自分なりに受け取って、これからももがいて生きていくし、しばらく見守ってください。

お浄土で今ごろパフェでも食べてるかもなー(笑)