海の物語・・ホームマリンアクアリュウム

海水魚飼育を中心に飼育方法や意見交換の場。小型水槽嗜好。ECOSYSTEM ECOMINIで挑戦中 

ミラーマン その24 ファッションを見る

2014-01-31 22:12:50 | ミラーマン

たまにはまたミラーマンの記事をレポートせねばなりませんね。

今日は当時のファッションを見てみませんか?

ミラーマンのSGMの制服は当初青いダブルジャケットでした。これは初代ウルトラマンの科学特捜隊がオレンジ色のタイツのような戦闘服であったことから比較するとなにか凡庸な気がします。しかしそのブルーは大変綺麗な色調でした。

よく見ると当初は白のカッターシャツに地味なネクタイでしたが途中から胸に紅いチーフを入れたり、カッターの色がブルーになったりとかなりおしゃれになってきています。御手洗博士の宇佐美淳也氏は相応の年齢で貫禄がありますが和崎俊哉氏のダブルスーツもよく似合っておりチーフらしい渋みと落ち着きが有ります。この番組ではベストドレッサーですね。

このバージョンは胸にSGMのマークがつき、カッターシャツの代わりにタートルネックセーターに変化。村上チーフは白 藤本隊員の工藤堅太郎氏はグレーやエンジ色のタートルセーターになっています。

工藤堅太郎氏の藤本隊員はどちらかというと戦闘服の方がよく似合っている気がします。市地洋子さんの野村隊員はミニスカートなのがちょっと気を引くアクセントになっていますが 澤井孝子さんはSGMのレギュラー隊員でないのでいつもは普段着の演出が多かったようです。

11話から出てきた革ジャンのような戦闘服。このコスチュームは藤本武役の工藤堅太郎氏のお似合いのものですね。バイクウエアみたいですね。

シリーズの途中からジャンボフェニックス戦闘機を操縦するようになってからはコスチュームは主に戦闘服になりましたが、当時としては良いデザインだったのでしょうがいまからみるとジャージでやや安っぽい。これは賛否両論にわかれたようです。パジャマでもこんなのがあったような。w

さて主演の石田信之氏の鏡京太郎は当時のファッションとしてはとっかえひっかえいろいろなカジュアルウエアを選択してきておられますが若いので当時としてはちょっと奇抜なデザインの服であったようです。2話で1つのファッションを目安にいろいろな服を衣裳係と買ったそうでやはり役者さんの看板である服も結構気をつかうものだったのでしょう。

こちらはウエスタン調。

こちらはレッドの・・・なんていうシャツなのかな???

これはいまでもユニクロでも売っていそうなチェック柄のシャツ。ただしキラーゴンとの戦いでこのあと無残にボロボロになっているのでおしい気がするシャツでもありました。

朝子さんとこれは・・・おそらく新宿の小田急か京王デパートでなかったでしょうか?(さよならミラーマンで書いてあったような希ガス)

朝子さんはなんだかいつも虹色のセーターがお好きだったようでよくそのタイプを見ます。

 

概してミラーマンはスーツだったり戦闘服だったりとファッションにも気を遣う番組ではなかったかなというのが私の見解です。

 

 


ミラーマンその23  惜しい!和崎俊哉 無用ノ介が見られなかった運命・・・

2013-12-28 23:06:51 | ミラーマン
 
 
この上の写真をみて ピーン! ときた人 おそらくその人は 昭和の世代 か 時代劇ファン かどちらかと思います。
 
さいとうたかを さんの原作の人気 時代劇画 です。それが 昭和45年にTVで放映されていたのです。無用ノ介 の役は今CMなどで出てきておられる伊吹吾郎さんです。
 
伊吹吾郎さんはフラメンコギターリストでどちらかというと時代劇よりそちらのほうがと思えるのですがなにか時代劇監督などに受けが良かったようです。
 
そういえば 水戸黄門のスケさんかカクさんかにでていたっけ。(そういや私、今ではスポーツ刈りの短髪も手伝って伊吹吾郎に似ているなんて人に言われる。昔はセナみたいだったのよ~w)
 
 
伊吹さんのことはさておき 最近の週刊誌に
 
「無用ノ介の主役は 伊吹吾郎さんであるが 実はキャリアのある時代劇俳優に内定していたのだが 監督 内田吐夢さんの意向でどんでん返しになった」
 
とか書いてあったんです。
 
その時代劇俳優さんはどなたかと想像していたんですが当時の時代劇スターさんはもう定番で活躍している人ばかりでしたが そこそこの若手といえば
あのミラーマンの村上チーフの 和崎俊哉氏などがと勝手に想像していたんですが 某サイトに書いてありました。
 
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しかし、実は既に本命の候補者がいたそうです。
「それが"和崎俊哉"ですよ。それで決戦投票になった。10対8で、和崎が勝った。でも、内田監督は8の方。そこで内田監督に一任され、私が選ばれました」和崎が内定していたが内田監督は満足せず、無用ノ介はまったく、汚れていない天から降ってきたような新人でやりたいと思っていたそうです。
落ちた"和崎"は1本だけ無用ノ介の父親役でゲスト出演してました。
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うーーん。これはうなりました。私も審査員なら文句なく和崎俊哉氏に入れると思います。
 
 
 
 
 
普段の人物像は気さくな方らしいですが、時代劇を演じるとあのなんともいえない渋みと深みは 和崎氏 しか持ち得ないもので無用ノ介の凄みはもっと出ていたのでないかと確信します。
 
 
しかし当時の内田監督というのはなにかカリスマ性みたいなものがあって俳優さんをコマのようにあしらっていたんでしょうね。自分でなんでも決めれるみたいな奢った態度で接していたんでしょう。
 
ちゃんとコンセンサスで決まったものを覆すなんて!なんのための投票なのか!いまでも問い正したい!主役に決まっていたのにハシゴを外された和崎氏は当然大変悔しい思いをされたことでしょう。
 
 
 
悪い じじィだ。
 
 
そのバチがあたってか翌年に天国に行ったらしい。
 
 
この事件でそうなったのか真相がわかりませんが和崎俊哉氏はその後1969年にフリーの役者さんになられました。
 
そのため松竹や東映やNHK時代劇に数多く出演し時代劇俳優さんとして多くの人を魅了しておられます。
 
1969年の無用ノ介の主役は外れたけれど 1971年のミラーマンの村上チーフは40年経た今でも話題に乗りますから長い目でみればこちらのほうが絶対に価値があろうというものです。
 
和崎無用ノ介は見れなかったけれど時代劇俳優としてまたミラーマンのチーフ役としてすばらしい功績を残されたと思います。
 
 

ミラーマンその22 1970年代のいろいろ 2

2013-12-21 06:09:46 | ミラーマン

1970年も2013年も人の行動というか、好みは変わっていないですね。冬といえば温泉。行きたいですね~。

温泉に浸かって気楽に過ごしたいというのは昔も今も変わらないみたいです。(笑い)

1971年ミラーマンを見ていますとあきらかに多大なマネーを使って番組でPRをしているというのがわかる場面があります。

その最たるものは 「グランスパー長島温泉」でした。

グランスパー長島温泉は 長島観光開発 さんという会社が設立した温泉ランドで現在では ホテル 「花水木」 や 「ナガシマスパーランド」

として人気のあるリゾートランドです。三重県の桑名にあります。ホームサイトをみると、行ったことないけれどかなりでかい!

あの・・・別にPRしてるんじゃないですよ。行きたい人はどうぞという程度です。w

さてミラーマンの1970年代のグランスパー長島温泉は番組の中で 数回「グランスパー長島温泉があります」とか「長島温泉に急行します」

とかセリフにうめこんでのPRぶりでした。w おまけに怪獣出現でかなりこわされた部分があったはずなのに怪獣が倒されるとそんなことはもう

とっくに忘れたといわんばかりにSGMメンバーはプールでみんなで一緒にひと泳ぎというお気楽さ。まぁ、ここまでやるかーという。w

相当お金が動いたでしょう。 東映DVDミラーマン 第33話「インベーダーの海底基地」で見れます。

 

京太郎くんとグランスパー長島温泉のツーショット。温泉の名前がでかでかと。w

当時の長島温泉の全景

 

 

温泉の一室で新開発のレーダーを組み込み中の御手洗博士と朝子さん。温泉の一室で高性能レーダー?

なんだかアンバランスな感じです。当時はなんでもありだったのね。 

怪獣が倒されてめでたしめでたし。あとは気楽にプールで泳ぎましょう。藤本隊員は 世界的権威の御手洗博士に向かって

「年寄りの冷や水になりませんように」と言いたい放題。35話では御手洗博士に「僕をSGMから追放してください」と泣いていたくせに。

未来のことはわからないもんですね。

村上チーフもすっかり眉間のシワがとれて楽しそう。w 村上チーフは泳ぐ場面はなかったからもしかすると金づち?かも。

 

御手洗博士も「オリンピックとまではいかんが若いモンには負けんよ。」と完全リゾート気分。元気なジジイだ。

まぁ、良き時代のひとコマだったと思えます。w

 

 


ミラーマンその21 1970年代の色々

2013-12-13 22:42:34 | ミラーマン

1970年代ていうのはどのような時代だったのかミラーマンをみるといろいろな事物がでてきて懐かしいやら化石探検のような。wお付き合いいただければ幸いです。

まず上の写真で京太郎くんと朝子さんが美味しそうに食べているのは グレープフルーツです。グレープフルーツはいまでこそ溢れて1個50円ぐらいのもありますが、当時はちょうど日本にグレープフルーツが解禁されて間もないころでした。グレープフルーツは当時検疫法と日本のみかん農家の抵抗に会いなかなか輸入されなかったものですが1970年ごろから輸入解禁になりました。当時はやや高級な果実で半分に割ってスプーンで食べるのがおしゃれだったのです。うちではあまり買いませんが食べる時には家内は普通に手でむいて夏みかんのようにして食べます。イスラエルのグレープフルーツ、スィーティは甘くてこちらのほうが美味しいです。 (コバルト60の恐怖の1シーン)

つぎにこちらはお馴染みの新幹線ですが 新幹線開通の当初活躍した 0系 です。もう今はないです。スピード記録時速256kmまで出たようで、営業運転は時速210kmでした。当時私は関東から大阪のおばさんのところまで遊びに行った時に乗ったのがこれでした。加速はなんだかのろくて嫌でしたがなめらかでたしかビュフエの食堂車には速度計がなかったかな~。新幹線に乗るのはちょっと嬉しいものでした。ミラーマンでは「消えた超特急」で走行を披露していました。あれから100系とか300系 とか500系とかになり そして現代の700系になってより快適に高速になった新幹線は日本の代表文化でしょうね。

今日はこのへんにて

 

 


ミラーマン その20

2013-12-01 11:09:04 | ミラーマン

ミラーマンのシリーズもなんと20になりました。自分でもなんだかなぁ ていう感じですが いろいろ見てみると あたかも昔の懐かしいおもちゃ箱を開けているみたいです。楽しいです。

怪獣ものとしてみるとウルトラシリーズが俄然面白いのですが、大人的な視点でみると味わいがあるというのが僭越ながら私の感想です。

1971年作品ですから42年前。半世紀近くの過去の作品でおそらくそのまま黙っていれば風化されることになりましょう。

かといってウルトラシリーズは今でも初代から珍重され人々の話題に乗るのですから、ちょっと不公平ではないかと思います。

他の怪獣ものも多くTVで作られていますがなかにはええ?というのもあるのですが ミラーマンはしっかりとしたと作りです。

中身は秀逸なのだけれどあまり人に評価されない車みたいな。w 良いものは国内 海外でも伝えてゆきたいものです。

特に俳優陣はどうみても今より優れている人が多い。

宇佐美淳也氏は大映の重鎮俳優でしたし、和崎俊哉氏は時代劇で演技には日本刀のような切れ味があります。

俳優の工藤堅太郎さんなどは実に演技力が長けておられ、半世紀近くを経過しても深い味わいがあります。

今度1970年代に見られた ミラーマンの画面でみた珍風景 などを特集してみたいと思います。

こんなのがありましたよ。

・1970年代のファッション

・東海道新幹線0系

・グレープフルーツ解禁

・長島温泉

・公害病

・多摩ニュータウン

・万国博覧会

・月の石

・70年代のデパート

などなど結構面白いので皆様にご紹介してゆきます。よろしく適度にお付き合いくださいませ。

海外ファン向けサイトも順次UPDATEしています。


ミラーマンその19:海外ファン向けサイト完成 The review of Mirrorman for overseas fans. 

2013-11-16 18:27:30 | ミラーマン

 

ミラーマンの海外ファン向けサイトを作りました。ご覧いただければ幸いです。画像をクリックしてください。

Hi! Mates! It is my preasure to inform you of the openning of Mirrorman review for overseas fans.

Please enjoy the Mirrorman's world.The site is not completed perfectly.The script will be up-dated step-by step.

Please click the picture above ,then you jump to the site.Thank you.

 

 


ミラーマンその18:キャスト点描(海外ファン向け) 第3章 石田信之氏 

2013-10-26 20:48:43 | ミラーマン

ミラーマンキャスト点描 第3章はミラーマン 鏡京太郎 こと 石田信之氏 です。苦労の多かった石田氏が掴んだ栄光の熱演シーンを集めました。

よろしくご覧下さい。(個人で楽しむ程度でお願いします。)

 


ミラーマン その15 ミラーマンのその後 ジャンボーグA

2013-09-14 14:32:24 | ミラーマン

ミラーマンは二次元の国に帰ってから地球はどうなったのか一寸興味がありましたので色々な文献やネットで調べると面白いことがわかりました。まったく興味つきないテーマです。

TVでのウルトラマンやミラーマンの成功はスポンサーさんにとっても魅力のなにものでもなかったらしく、事実、その後ウルトラシリーズは現在でも作られていますし当時円谷プロさんが特撮ものを次々と送り出したことは誰の目から見ても明らかです。

ミラーマンは兄弟シリーズなども考えていたらしいですが実現せず他の特撮に受け継がれてゆきました。しかし、新しい番組の制作はその視聴率目標を考えると、よほど予算をかけてエポックメーキングなものにするか、定番で一般受けするものにするか悩みどころだったでしょう。

そのような背景でミラーマンの後に局は異なっていたようですが、子供向け番組としたヒーローシリーズ「ジャンボーグA」が放映されました。

大変面白いことにストリー30話ぐらいからのテコ入れで地球防衛軍であるPAT隊に ミラーマンで活躍したSGMの村上チーフが隊長として、安田隊員・野村隊員が隊員として赴任するという驚愕のストリーメーキングがあるのです。

これは興味があったので東映のDVDを1作購入しました。よく調べてみると村上チーフは32話から最終回まで活躍していたらしいですが、安田隊員は特別隊員扱いで43話から、野村隊員は32話のみの登場で、結局 ベテラン俳優である和崎俊哉氏が最後まで奮戦されていたようです。

村上チーフはミラーマンで活躍した隊長でしたが、画像のごとく和崎俊哉氏の険しい表情の演技がそのままうまくひき継がれ画面を盛り上げていました。しかし、純粋な子供向け番組の特性からか、「調べてみろ」とか「スクランブルだ!」とかの命令口調のセリフしかないので和崎氏のもつ本来の演技力をうまく表現できす、失礼ながらこれは制作側やシナリオの脆弱性であったのではないかと思います。

ジャンボーグAはミラーマンから比べると対象が幼児~小学低学年ぐらいを対象としているようでドラマ性はあまりなく、純粋に怪獣子供向け番組として鑑賞すると面白いかもしれませんがミラーマンを見てしまうとどうしてもね・・・・

 

PATの制服もブルーになったのですがズボンの色彩デザインがなんだか・・・奇妙で、俳優さんらはもしかしたら恥ずかしかったかもしれない。画像はUPしませんが気になったらDVD購入で確認してみてください。w

 

ジェンボーグAはAタイプと9タイプの二つがあるようで9タイプの場合は軽自動車のホンダZから変身する。wwwwwwこれは見ていて声を出して笑ってしまった。おっと、ジャンボーグAと9はロボットなんですよ。マジンガーZやエヴァのように中で操縦しているんです。人が。9の場合の操縦では車を運転するがごとくハンドルを切っています。www

また光学合成の技術も進化したのかご覧のようにド派手な光線必殺兵器も登場。おもわず腰をぬかしてしまいました。

しかして・・予算カットからなのか皆さんこれがPATの新兵器です。これってホンダのバモスじゃん!これにも笑いこけていました。でも子供たちには受けが良かったんだろうなぁ・・(ダイハツのミゼットの改造じゃん!と当初かいてご覧いただいたからご指摘がありましたので訂正しました。)

というようなことでミラーマンの村上隊長が視聴率UPのためにテコ入れで出演し話題をさらったということが結論だったようです。

ベテラン俳優和崎俊哉氏はこのような役をも地道にこなし、その後NHK大河ドラマの名脇役や時代劇になくてはならない俳優さんとして活躍されるのですから俳優さんとして立派な方ではないかと察します。


ミラーマン その13 ミラーマンファンのバイブル

2013-08-16 22:35:44 | ミラーマン

なんだかずっと特撮のそれもミラーマンのことばかりで変人になったのかと皆様の心配をもとに書かせていただいています。

思うのですが、同じ円谷プロの作品であるTVのウルトラマンのシリーズはスポンサーサイドにも高視聴率ということで受けが良いし、視聴者も文句なくそれを受けいれウインーウインの関係なんだと思います。それゆえ評価は絶対的に高く、文句なく偉大であるというのもうなずけます。

しかし円谷プロは他にも多くの作品を手掛けておりスポンサーの意向を組みながらスタッフは総出でその作品の完成に努力を惜しまなかったという事実もあり、その関連書籍に形跡が見られます。

そのようなミラーマンファンのバイブルとしては 以下の二つがそれです。内容をことこまかく記載するとこれから読む人にはおもしろくないし著作権がらみの問題もでてくると思いますので要約を記載しておきます。

 

まず上の1冊は「ミラーマン大全」(2004年初版)という分厚い本でミラーマン51話ごとの詳細な説明やエピソードが書かれており、あわせて監督、スタントマン、役者さんのインタビュー(すべて載っていないのが残念、石田信之氏 と工藤堅太郎氏だけ)など苦労話や見どころなどが満載です。

特に時間の関係でカットされた部分やボツになったエピソードなども詳説されているのがこの本の面白さと思います。全部は無理ですのでサワリの部分だけを。w

・最終回は時間がかなりタイトであった。そのため、京太郎が朝子に自分がミラーマンであることを知らてしまったことを御手洗博士に告白する部分がカットされてしまい。最後の最後で京太郎が二次元の世界に戻ってほしいと父から言われた際に、博士があっさり 「喜んでお返しします」 と述べたことに視聴者は奇異な感覚を覚えたとにちがいない というような意味のことがかかれています。御手洗博士は京太郎がその正体を朝子に見られ純粋な地球人と思ってもらえない切なさから二次元の世界に戻って新たな門出を祈る方が良いとの判断をしたとも。

・当時は現在と違ってCGもないのでスタントや撮影はいわゆる ナマ 。それゆえ怪我も多く、結構命がけ。石田氏は頭に穴のあくほどの火傷をおってうめいたり、骨折したりとかなりきわどい撮影であった。怪獣も口から本物の火を噴いているもののあり焼けたりし、これも今では考えられない映像が満載である。

・スタッフはやはり人間。間違いがあったり、遅刻して怒られたり、へましたりと紆余曲折であったがみんな一丸となって必死でやりぬいたとも。制作の現場は厳しさの中にもほのぼのとした雰囲気がただよい、それを皆がうけとめて頑張ったということがリアルに伝わってきます。これが大事かと!

読むと熱いものがこみあがてくる名著と思います。

 次にファンの間のバイブルは 主演の石田信之氏が自叙伝として書かれた さよならミラーマン です。

こちらはエッセイとして書かれており、 若き日の石田信之氏 が役者を目指すまでの苦労談や撮影現場でのリアルな状況などが描かれています。

石田氏は役者になるまではご苦労があったようで特にお父様から反対を受け役者希望を断念せざるを得ないようなところまで行ったらしいですが、それでも夢を追い続け見事主演を得られたまでのくくりが見事です。 単にミラーマンがどうのという前に 石田氏の若き日の熱い思いがひしひしと伝わってきます。とりわけ病気でお亡くなりになられたお母さまにお見舞いとして当時少ないギャラのなかからも安い造花しか買ってあげられなかった切ない想いとお母さまとの別れのシーンが感動を呼びます。

その葛藤、苦悩、喜びと悲しみの交錯が ミラーマンの主演を得、演技に見事に活かされておられたと私は見るのですがファンの皆様はどうお考えかお聞きしたいものです。

石田さんの撮影現場は本当に事実生死の隣り合わせだったようで冷たい湖に服を着て飛び込まされそこから這い上がってゆくシーンは苦痛のなにものでもなかったらしく、溺れかかったところをスタッフが救ってくれたとか。また、頭に火傷をしたり凍傷などはざらだったとか。工藤堅太郎氏とのたった5秒のカットでも2時間ぐらいかけて撮り直しがあったとか・・・とにかく 必死 であったことは文章から十分にうかがい知れます。

石田信之氏は現在 芝居の演出や役者として現役で活躍しておられ、ブログもありますので、ぜひとも今度はミラーマン45周年記念や50周年記念なども実施していただきたいものですね。

ありがとうございました。 


ミラーマン その11

2013-08-03 21:23:54 | ミラーマン

ミラーマンは怪獣番組です。(笑)当時は 帰ってきたウルトラマン やスペクトルマン レインボーマン など競争相手がひしめきあっており視聴率の激しい争奪戦でもありました。 ウルトラシリーズが平均30~35%の高視聴率を誇っていた中ミラーマンはややハンディのありましたが平均20%程度の高い視聴率を保っていました。怪獣ものという点では、ミラーマンの場合2頭を相手にしたり、怪獣が電流を流したり怪光線でくるしめたりと、死闘の展開がエスカレートしておりライバル番組を意識してかなり凝っています。その中でも名勝負場面はいくつかあると思えますが理屈抜きで私はこれが面白かったというのをご紹介させていただきます。     (東映DVD ミラーマン VOL3 に収録されています。)    

第14話 キングザイガーを倒せ         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミラーマン打倒にインベーダーが送り込んだ最恐怪獣キングザイガー 、ミラーマンの必殺技も跳ね返し、強力な怪光線をはき、さらにはミラーマンを失明させようとする 最悪の怪獣。ミラーマンはいかにして対決するのか。         

 

 ある日京太郎は父からの形見のペンダントを通して インベーダーは最強の怪獣キングザイガーを送り込んでくると警告を受ける。

 

この怪獣に勝利するのは大変むつかしい。しかし、地球人と力を合わせれば勝てるかもしれない。そう言い残して父は消え去った。京太郎はこのことを御手洗博士に伝えるが博士はその戦いには賛同しなかった。

 
するとその警告に合わせたかのように那須岳に隕石が落ち、SGMは調査にむかう。京太郎は博士から行くなと言われていたが村上チーフらにキャメラマンとして同行する。

 

火口をのぞき込むと怪獣が潜んでいるのをチームは発見。 その発見を妨害し人型インベダーがSGMメンバーを取り囲み 調査を阻む。 戦いが激しくなり離れ離れになった機を狙い京太郎はミラーマンに変身し怪獣キングザイガーと戦う。 キングザイガーのねらいは火山活動を活発化させ日本の火山を各地で 噴火させるおそろしい企みを持っているのだった。         
         

   
 キングザイガーはずるがしい知能も持ち合わせた怪獣で、死んだふりをしてミラーマンが油断する時をとらえて怪光線を浴びせ、ミラーマンに大ダメージを与える。

 

大ダメージを受けながらもその後ミラーナイフやスライサーでミラーマンは反撃するがことごとくするどいかぎ爪ではね返され、なんと!シルバークロスも通じず万事休す

 

さらにもつれ合っている中にキングガイザーの口から毒液がはきだされミラーマンの目を直撃。ミラーマンは視力を失い最悪の事態に。

 

 

重傷を負い変身をとかざるを得なくなった京太郎は藤本隊員に救出され眼の視力を失なって戦闘不能に。

 

しかし京太郎は視力を失っても足音で怪獣の位置を図り対決できると自分にいいきかせ村上チーフや藤本隊員が再度現れた人間型インベダ~と対決する隙をねらってミラーマンに変身し、再度危険な戦いにいどむ。だが、ずるがしこいキングザイガーは再度ミラーマンの作戦を見破り足音をかき消すように
周りの岩石を怪光線できりくずしミラーマンの背後にせまった。
ミラーマン再度危うし!

 

それをみた藤本隊員は怪獣の頭部にライフルの一撃を見舞いキングザイガーは一瞬ひるむ。

 

その刹那、怪獣から発射された怪光線をディフェンスミラーで跳ね返し怪獣のかぎ爪で跳ね返されることなく自ら放った光線をキングザイガーはまともに浴び炎上。

 

とどめのシルバークロスで怪獣は大爆発。最恐の怪獣はほろんだ。

視力が回復し他のメンバーに祝福された京太郎。     京太郎さん無事だったのねと朝子はいつものように喜ぶ。         

 ミラーマン!これからもインベーダーの怪獣キラーとして地球に輝く!          

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見どころ:

怪獣の倒され方も脚本では色々なストリーがありますがヒーローも いつも定刻通り必殺技をくりだして怪獣が爆発してハッピーエンドでは見ている方も飽きてきます。 やはりひねりがないと面白くないですよね。 このキングザイガーも山浦靖弘氏の脚本で面白い味付けです。         

でも、ちょっと待ってください。足音で聞き分けるというストリーはあの 座頭市 ではないでしょうか?         

座頭市は地面に耳を直接あてて剣客の刃からのがれ切り倒していました。

これはミラーマンは大映のスタッフが多いのでその時代劇の味付けをもってきたのだと思います。大映の1971~1972年は倒産の厳しい現実に直面しており、制作や役者さんも気が気でなかったと思えるのですがこのミラーマンにかけた勢いは大映の味付けを残しており制作・俳優さんも背水の陣で臨んだと思います。

京太郎も兄貴分の藤本隊員の助けを借りて素直に謝るあたりはしおらしいですね。しかし工藤堅太郎さんの藤本役は本当にカッコいい。

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見どころシリーズはそろそろ終了にしたいと思います。

 


ミラーマンその10 ミラーマンに見る人間関係の相関図

2013-08-03 17:07:49 | ミラーマン

ミラーマンを単なる怪獣お子様番組として見ると肝心なところを見落とすといいましたがその登場人物の特性を見てみるとなるほど性格が対極にあるキャラをうまく並べて拮抗しあったり、意地の張り合いがあったり、共感しあったり、人間臭い部分がよく表れて配置されています。ちょっとおつきあいいただいてみてみませんか?

一目でわかる相関図もつけました。長いですがキャラの解説を自分なりの解釈でつけておきましたので時間のある方はご覧くださいね。

 

 

<苦労人>御手洗博士:

ストリーではインベーダーの魔の手から科学力をもって対抗する世界的権威であり兵器やインベーダーの思考体系も研究する大変偉い博士である。しかしそこは人間。京太郎がミラーマンであることを黙っていようと思う決心と彼への心配りが随所にみられ、それを踏みにじる京太郎に怒り、そのたびに 「困った奴だ」 を連発する。だが、その思いとは裏腹にいつもピンチはミラーマン救ってもらうというふがいなさ。(年齢も老齢であるしね。)番組のセリフでは いつも 京太郎君 京太郎君 を連発している。宇佐美淳也氏はインベーダーや怪獣から直接脅迫される場面には恐怖の絶頂みたいな演技を披露される。これは必見です。。

 

<一発屋>鏡京太郎:

大変若く、かつ機敏、性格も活達。しかしその若さでどちらかというと冷静に判断できない。やっちまえー!的なところが 一発屋 たるゆえん。それに加えて御手洗博士と同様に頑固。御手洗博士とはよく口喧嘩する。御手洗博士の再三の禁止も破り自らを危機にはまってしまうが、メンバーに救ってもらい命拾いもある。怪獣と戦うときは 「俺が相手だ!」といわずに 「ボクが相手だ!」というのは当時お母さま方から汚い言葉を使わないようにとスポンサーに圧力がかかったからなのだろうか?一方で恋愛対象?の朝子さんのような女性にはなにか遠慮があるのか 好きです と言えないような 好きでないのか・・・良くわからない。朝子さんはこのようなはっきりしない男を好きになっているというのだからここは単なるストリーと理解したい。石田信之氏の声は独特で声を聞くと石田さんといまでもわかるほどの稀有なトーン。これはストリー全般にわたってミラーマン=石田さんのブランド確立であり石田氏の運命の財産でしょう。

 

<悲哀なるイエスマン>村上チーフ:

男は黙って・・・なんとかビール的な雰囲気を醸し出す役柄でこれについては和崎俊哉氏が適任であるのはだれの目からみても異存はない。とくに低いボイスでかつ眉間にしわをよせて ミサイル発射用意 とか 発進!と号令するのは実にかっこいい。しかしである・・・ストリー全般でみるとほとんど葛藤がない役柄で御手洗博士に噛みつくとか京太郎をじかに叱るとか、年長者として朝子を宥めるとかそのようなシチュエーションはほとんどない(それに近いようなものはあるが不発ばかりで突込みがない)のでこれはベテラン役者である和崎氏に失礼であろうかと思った。唯一 藤本やめろ!やめるんだ!の制止場面がド迫力でこれが耳について離れない。したがって 博士に なんでも はいはいとイエスと答えていればいい悲哀なるイエスマンである。博士の命令で急斜面の勾配を子供を背負って駆けたり、車いすを押したりする場面もあり意外とチーフは優しいが、和崎俊哉氏は苦労したと思えこれまた悲哀である。

 

<命令違反の常習犯>藤本隊員:

村上チーフの直属の部下。タフガイで運動神経もよくインベーダーにパンチをくらわすのもうまい。ミラーマンのストリーを盛り上げているのは実は藤本隊員のおかげ。とくに後半以降のストリーは命令違反も多く工藤堅太郎氏の光る演技の続出で藤本隊員のどちらかというとその非論理的なところを工藤氏は見事にとらえ役柄にとりこみ映像化している。アクションが多く京太郎より俊敏で、当時の人にしては工藤氏は足が長い。SGMでは中核であるがその非論理性で「ミサイルぶちこみましょう」 「レーザーで焼きましょう」 とチーフに迫るが 「そんなことをしたら大変なことになる」と いつも諌められ、学習がたりないのだが・・・時期SGM隊長を本人は狙っているだろうがこれでは隊長になれない。きっと口ではいえない屈折した感情があると思える。また、ちょっと性格的に女性に手が早そうな気がするが、お子様番組だったのでそれは映像化されなかった。ファンの間では 村上チーフ とさけぶときに チィィフゥゥゥゥー と発音されそれが有名だったり、バッッキャロー と腹の底からセリフがでるのはさすが発声練習を極めた勉強熱心な役者さんであると敬服します。(いまでは俳優さん養成の教授)


<頭のいい普通の人>安田隊員:

意外であるがこの安田隊員ほどごく普通の人的な役で 普通の人的な 杉山元氏に マッチした例はないのではないだろうか?電車通勤しているサラリーマン研究員のようで、いつもアクションをしている藤本隊員や村上チーフのほうが異色なわけで こつこつ研究と分析をし御手洗博士が信頼し 時には戦闘機に搭乗、救出作戦で粘り強い底力を発揮するそのキャラは称賛に値するところが大きい。しかして、安田隊員はどちらかというと人気がないのは否めず損をしている。それは御手洗博士や京太郎が安田隊員を褒めちぎる場面をもっと出すことでこのような平凡な人が実は強いんだと番組ではアピールしてほしかった。(まぁミラーマンはヒーローものだから鏡京太郎だけでいいのかもしれない)


<泣き虫>御手洗朝子さん

まぁ、良く泣く。全編51話を通してその約半分は泣いていると思える。(かわいい女性の泣き顔が好きな人は見てね)しかし 京太郎が無事となると 「アハッ!!京太郎さん 無事だったのねっ!」 とお決まりの雄たけびと喜びで人々の共感をよぶ。そのシーンにいつも 藤本隊員は顔をしかめ、安田隊員からは 「あんさんがたうまくやってはるわー」 と関西弁でやじられる変なキャラでもある。朝子さんは京太郎に片思いであることを沢井孝子さんがどのように役柄として位置づけたのか興味深い。本来そのような片思い的な感じだと次第に女性は「それなら私にも考えがある」とさっさと安田隊員のような優秀なメンバーややや年上である村上チーフなんかに思いを寄せそうなものであるが朝子さんはふられても京太郎にべたぼれなのだろうか?朝子さんは年の割には地味できっとお父様の博士の躾がものを言っていたのだろうが着ているものも地味である。せっかくミス着物の美しさでヒロイン役が決まったのだから、スポンサーは番組のファッションにも相応に気をつかってもらいたかった。(爆笑)(一度着物で出ていたけれど)

 

<優等生>野村隊員

こういちゃなんだが、頭のいい女性は損をする典型。頭脳明晰、バリバリと仕事をこなし、時には戦闘機に乗り込みミサイルをぶっぱなす。雅子妃みたいなキャリアウーマン的な感じを受ける。雅子妃は皇太子から 「雅子の人格を否定されることもあった」と かまってもらっていたがこの野村隊員は独身設定だし、あとは鈍感な隊員達ばかりなので 「一緒にどこかへ行こう」 とか 「食事しよう」とか誘ってももらえないかわいそうな人であった。もっとすねるとか、膨れるとか、通信ミスをおかし 「困った奴だ」 と御手洗博士に思われるとストリーとしてはもりあがるだろうが、それでなくても困った奴らは 京太郎、藤本隊員 で手を焼いているのだからこれ以上の 困った奴が増えるといくら時間があってもたりないので せいぜいインベーダーに拉致されて猿ぐつわをはめられて救出を待つシチュエーションでしかなかったのだろう。


長々とお粗末でした。