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マッチ箱

2014年12月21日 17時00分48秒 | ハチパパのひとり言

捨てようか、捨てまいかと持っていたくだらない趣味があった。 マッチ箱のラベル集めである。

箱詰めしていたマッチ箱が数十年分、その数2000枚はあろうかと思うぐらい貯め込んでいた。他人様から見ればくだらないバカみたいな事である。箱詰めしていたと言っても、中のマッチ棒は濡らして廃棄している。

いまどき、マッチを置いてある店は殆どない。しかし、小さいけれどある意味貴重なモノである。外箱のマッチを擦る部分(横薬)を切り取り、ラベル部分を残していくのであるが、今日は一日かけて、手つかずにあった3割程度の外箱から横薬を鋏で切り取った。

作業ついでに、郷里浜松など大まかな地域に分類してみたが、圧倒的に浜松、東京、横浜が多かった。それもそのはず銀行員時代の勤務地だからで、恥ずかしながら飲み屋のマッチが多い。家族からは冷ややかな視線を浴びること間違いないし、通った分だけおカネで残してほしかったと思われる時が来るだろう。

銀行員として転勤は宿命的なものであるが、私の場合は父子家庭20年ということもあり、郷里浜松支店に延べ20年勤務した。10年目あたりから毎年2回定期異動のひと月前に、支店長から転勤可否の打診があったが、そのたびに体のいい転勤拒否をしてきた。

勤務地としては浜松、東京、横浜だけであったが、検査部時代に全国の部店に出張したおかげで、様々な風景とその土地の人柄に触れることが出来た。そして何より美味しい食べ物、地酒を堪能できたのも幸いなことであった。

マッチ箱のラベルを見ながら、懐かしい情景を回想するのも楽しいものである。外出から帰ってきたカミサンが、呆れた顔をしつつも分類作業を手伝ってくれた。横浜や九州などにはカミサンと一緒に行った店も多く、しばし当時のことを思い出しながら話が弾んだ。

長年にわたる習性のようなもので、今でもときどき箸袋が財布に入っていることがある。忘れ物をした時など、マッチ箱や箸袋があるとすぐ連絡が出来て便利なこともあった。

 

 

 


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