先日新聞に出ていた障がいのある子を持つ女性が撮った感動の写真展に行って来た。
元写真スタジオのカメラマンで、横浜市都筑区の後藤京子さん(44歳)は、自分も4歳の精神運動発達遅滞の子どもがいる。
2年半ほど前、肢体不自由児の集まりで、母親たちの表情が柔らかで楽しそうだったことから、「きれいだな、撮りたいな」という気持ちが、元カメラマンだったこともあり芽生えたそうだ。
障がいのある子どもを育てる母親と知り合う機会が増えて、SNSや地域ケアプラザ、社会福祉協議会などを通じて希望者を募り、神奈川県のほかに東京都や埼玉県などから撮影希望者が次々現れたという。
後藤さんは「障がいをかわいそうと思う人がいるかもしれないが、幸せの瞬間がたくさんあり、健常者と何ら変わらないということを伝えたい」と語っていた。
今から12年ほど前、自宅近くの地域ケアプラザの障がい者作業所のレストランで仏像写真展をやった時、たどたどしい手つきでコーヒーなどを出してくれる少年がいた。作業所を見せてもらったとき、一所懸命仕事に打ち込んでいる姿を見て感激したことがある。手前みそになるが、当時の所長さんから、仏像写真展のおかげでたくさんの人にレストランを利用してもらえましたと言われたときは本当に嬉しかった。
数年前に区役所に所用で立ち寄った時、障がい者施設の出店があって、職員にこんな質問をしたことがある。「障がいを持った子どもたちの写真を撮って差し上げたいと思うが、抵抗があるでしょうか?」。返事は意外にも「そんなことはないですよ、是非撮ってあげてください」だった。
後藤さんのように、自身障がいを持つ子どもがいる場合と、健常者の私が撮影するのとでは、撮られる側の気持ちに違いがあるのではと思ってしまう。でも、思い切って近くの施設で聞いてみて、機会があれば写真を撮ってプレゼントしてあげたい。
いま、私は非行少年の更生支援団体でずっとボランティアをしていますが、一方で、健常者として、人間として、障がい児施設の人たちとつながりが持てればと考えています。