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鎌倉日記2・・・冬鎌倉浄智寺

2010年01月10日 10時47分21秒 | 鎌倉日記

花の季節に賑わいをみせる鎌倉もいいが、人が少なく静かな佇まいを見せてくれる冬の鎌倉をテーマに、しばらく写真を撮ってみようと思い立った。

初詣の人も見られなくなった北鎌倉駅に降り立ち、お気に入りの浄智寺で冬鎌倉の題材を丁寧に探して歩いた。まずは過去現在未来の三世仏、阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来を拝観、合掌させていただいた。過日の浜松での仏像写真展では、ここの未来仏弥勒如来を展示させてもらったばかりである。

弥勒は釈迦の後継仏として知られ、釈迦入滅後56億7千万年後に如来として、この世に出現して衆生を救ってくれる仏とされている。それまでは、菩薩として兜卒天で如来になる修行を積んでいるともいわれる。弥勒菩薩といえば京都・廣隆寺の国宝第一号指定弥勒半跏思惟像はつとに有名で、私の好きな仏様のひとつである。

今日一日仏像写真はやめて、境内の自然の佇まいに眼を向けることとした。寒々とした木々の多い中で、蝋梅の花と黄葉が木漏れ日に美しく映えているのをカメラに収める。境内のあちこちには万両が赤い実をいっぱい付けていて、正月の雰囲気を残している。また本堂の前には、大きなピラカンサの木が赤い実をたわわにつけている。彩の少ない風景の中で、それらの赤い実は写真の題材として際立っていた。

石垣に這い蹲る紫の小さな花を見つけた。名前はわからないが、ひっそりとした佇まいを象徴しているような可憐さを思わせる。お気に入りの冬鎌倉のショットになった。鎌倉の冬旅はしばらく続きそうである。 22/1/8



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