仕事終わりの18:00。
有り余るほどのサンプル品の半分は、
試食してもらった。さすが日曜日。試食ばっかりだ(笑)
定番にしかなくって、慌てて売り場を作って出した、
発注されていなかったお菓子類は、
1個2個残り、完売できなかったのが残念だけど、
まぁでもいいか、という感じ。
試食台をバックに戻すとき、
女の子、というか、チーフさんがいたので、
「すいません、区切りがついたら、販売数お願いします」
と頭を下げる。
バックに戻って、ゴミ捨てをしていたら、
「どの商品でしたっけ?」とチーフさんが現れる。
私は一旦、ゴミ袋の中に入れた、
サンプルのお菓子の空箱を渡し、
「ただ、バーコードのところに『非売品』って表示されているので……」
と、あくまで申し訳なさそうに言うと
(※バーコードがちゃんとあれば、ピッピッと簡単に調べられるから。
そうじゃなかったら、CPでも、ちょっと回り道をしなくちゃいけないのよね)、
「あ、はい。わかりました。大丈夫です」
と、私の申し訳なさ態度が卑屈に見えるほど、フツーに答えられた。
ただ、残ったサンプル品を、
近くの日配の冷蔵庫に入れておきますと言うと、
「日配の人は……細かいんで……置かないでもらえますか?」
と、言われ、
あぁ、それで、
お菓子の倉庫からは遠い、
野菜の冷蔵庫で、かつ、
何か言われるのがめんどくさいから、
隠すように置いたのか、と納得する。
この、こそこそ感が、なんとも、ある意味、初々しい。
そして、チーフさんは行きかけて、ストップし、
「……事務所の方へ来ていただけますか?」
と、言ったので、
「わかりました。じゃあ、サンプル品も、
一緒にそっちへ持って行きます」
と、答え、
『いけてる、いけてる、この前の反省、活かせてまっせ~』
と、心の中で、旗を振る。
私のことを覚えていて、かつ、
何が原因で、トラぶったかを覚えている。
確認しあわないけれど、
いっこいっこ、
丁寧にクリアしあう感じが、いいぞ!いいぞ!
★
着替えを終えて、
えっちらおっちら、
サンプル品の残りの入ったダンボールを持って、
事務所に行く。
売り上げたデータのプリントをもらって、
私がその数字をしみじみ見ている間、
チーフさんは、サンプル品の余りをごそごそと見ていた。
「余りは、どうぞ、ご活用してください」
建前上、こう言う。
大概は、お店の人で分け合って、タダで貰って帰るんだろうけれど、
私からはそう言えない。
すると、チーフさんは、
「いらないですか?よかったらどうぞ」
と、板チョコのサンプル品を私に差し出した。
まぁ!、ワタクシに!?
その瞬間、
なんだか、チーフさんと私の間で、
グルグル回っていたものが、スタッと静止した気がした。
う~ん、言葉にして無理矢理炙り出すと、
それは、「あの時はごめんなさい」という、
言葉のような気がする。
チーフさんにとって、ずっと胸にあった重みのあるものを、
等価の重みで渡すために、
喜びのほうに還元して、私にくれたような気がしたのだ。
★
言うに言えない、
言ったとしても、
自分の内と、伝えた相手の内では、
等価の重みにならない、一言ってある。
「今さら」的な、でも、ひどく刻まれてしまう、
言えなかった一言。
でもそれは、
胸に残ったとしても、
次に活かす養分になったりする。
チャラにできるなら越したことはないけど、
チャラにならなかったとしても、養分になる言えない一言。
チャラとは、相手そのものに、ほぼ等価で返せるということ。
養分とは、相手そのものではないけれど、その人以外には、
同じ思いをさせずにすむということ。
で、ほとんどの場合は
チャラより、養分になるものだ。
が、今回、
なんだか、板チョコを貰った瞬間、
めったにない『チャラ経験』をしたと思ったのだ。
このチーフさんも、私も。
もしも私が、前回のことを気にしてて、
「もうここのチーフこわい!!こんな店、二度と行かない!!プンプン!!」
ってことで、仕事でここに来なかったら、
こういう稀な経験をしなかったんだな、と思うと、
その出来事だけで(その人のパーソナリティーを)、
全てだと思うのは、
本当に大きな間違いだとリアルに感じることができた。
こういうのって、頭ではわかっているけれど、感じるのは、稀だ。
この感覚は、役に立つぞ。貴重だ。
私のすぐにカッとなる性格は直らないけれど、
カッとなった自分を、意固地に維持しようとする頑固さを、
溶かす要素になるぞ。うんうん。
あの憂鬱な、奈良での宅配牛乳の仕事の前に、
このワンクッションは、大きかった(詳しくはここ)
このチーフさんもきっと、
私ほど貴重な経験だとは思ってないかもしれないが、
ものすごく私に対して、楽になったんじゃないかと思う。
私は、素直に、
「ありがとうございます」とその板チョコを貰った。
★
自転車に乗って、帰路に着く。
交通費を稼ぐため、長く長く自転車で走り、
今日一日を振り返る。
終わりの清清しさに、
「災い転じて福となすって感じよね~」と、
ことわざが浮かぶあたりに、自分のオバハン度を感じている(笑)と、
頭の中からニョキニョキと、『ポッキー風船』が現れた。
『ポッキー風船』とは、
グ○リコで、景品くじ付きの推奨販売をするとき、
その景品としてよくあるもの。
『ポッキー風船』から、連想して、思い出した。
約1年前、
あの女の子……チーフさんに叱られたときの仕事って、
グ○リコだった。
そうだよ、そうだよ。あの時もグ○リコだった!
絡んでるなぁ~、なんかある時の仕事に(笑)
多少、こじつけだけど(笑)
まぁそれでも、今日のこともあるし。
苦手意識を持たずに、
むしろ、
「どんなハプニングを起こしてくるんだ」ぐらいなワクワクな気持ちで、
引き受けてやろうじゃないのさ、と、
帰るペダルに力を込めながら、
前向きに思ったりしたのでした(あぁ~長く細かすぎる話でした・笑)。
有り余るほどのサンプル品の半分は、
試食してもらった。さすが日曜日。試食ばっかりだ(笑)
定番にしかなくって、慌てて売り場を作って出した、
発注されていなかったお菓子類は、
1個2個残り、完売できなかったのが残念だけど、
まぁでもいいか、という感じ。
試食台をバックに戻すとき、
女の子、というか、チーフさんがいたので、
「すいません、区切りがついたら、販売数お願いします」
と頭を下げる。
バックに戻って、ゴミ捨てをしていたら、
「どの商品でしたっけ?」とチーフさんが現れる。
私は一旦、ゴミ袋の中に入れた、
サンプルのお菓子の空箱を渡し、
「ただ、バーコードのところに『非売品』って表示されているので……」
と、あくまで申し訳なさそうに言うと
(※バーコードがちゃんとあれば、ピッピッと簡単に調べられるから。
そうじゃなかったら、CPでも、ちょっと回り道をしなくちゃいけないのよね)、
「あ、はい。わかりました。大丈夫です」
と、私の申し訳なさ態度が卑屈に見えるほど、フツーに答えられた。
ただ、残ったサンプル品を、
近くの日配の冷蔵庫に入れておきますと言うと、
「日配の人は……細かいんで……置かないでもらえますか?」
と、言われ、
あぁ、それで、
お菓子の倉庫からは遠い、
野菜の冷蔵庫で、かつ、
何か言われるのがめんどくさいから、
隠すように置いたのか、と納得する。
この、こそこそ感が、なんとも、ある意味、初々しい。
そして、チーフさんは行きかけて、ストップし、
「……事務所の方へ来ていただけますか?」
と、言ったので、
「わかりました。じゃあ、サンプル品も、
一緒にそっちへ持って行きます」
と、答え、
『いけてる、いけてる、この前の反省、活かせてまっせ~』
と、心の中で、旗を振る。
私のことを覚えていて、かつ、
何が原因で、トラぶったかを覚えている。
確認しあわないけれど、
いっこいっこ、
丁寧にクリアしあう感じが、いいぞ!いいぞ!
★
着替えを終えて、
えっちらおっちら、
サンプル品の残りの入ったダンボールを持って、
事務所に行く。
売り上げたデータのプリントをもらって、
私がその数字をしみじみ見ている間、
チーフさんは、サンプル品の余りをごそごそと見ていた。
「余りは、どうぞ、ご活用してください」
建前上、こう言う。
大概は、お店の人で分け合って、タダで貰って帰るんだろうけれど、
私からはそう言えない。
すると、チーフさんは、
「いらないですか?よかったらどうぞ」
と、板チョコのサンプル品を私に差し出した。
まぁ!、ワタクシに!?
その瞬間、
なんだか、チーフさんと私の間で、
グルグル回っていたものが、スタッと静止した気がした。
う~ん、言葉にして無理矢理炙り出すと、
それは、「あの時はごめんなさい」という、
言葉のような気がする。
チーフさんにとって、ずっと胸にあった重みのあるものを、
等価の重みで渡すために、
喜びのほうに還元して、私にくれたような気がしたのだ。
★
言うに言えない、
言ったとしても、
自分の内と、伝えた相手の内では、
等価の重みにならない、一言ってある。
「今さら」的な、でも、ひどく刻まれてしまう、
言えなかった一言。
でもそれは、
胸に残ったとしても、
次に活かす養分になったりする。
チャラにできるなら越したことはないけど、
チャラにならなかったとしても、養分になる言えない一言。
チャラとは、相手そのものに、ほぼ等価で返せるということ。
養分とは、相手そのものではないけれど、その人以外には、
同じ思いをさせずにすむということ。
で、ほとんどの場合は
チャラより、養分になるものだ。
が、今回、
なんだか、板チョコを貰った瞬間、
めったにない『チャラ経験』をしたと思ったのだ。
このチーフさんも、私も。
もしも私が、前回のことを気にしてて、
「もうここのチーフこわい!!こんな店、二度と行かない!!プンプン!!」
ってことで、仕事でここに来なかったら、
こういう稀な経験をしなかったんだな、と思うと、
その出来事だけで(その人のパーソナリティーを)、
全てだと思うのは、
本当に大きな間違いだとリアルに感じることができた。
こういうのって、頭ではわかっているけれど、感じるのは、稀だ。
この感覚は、役に立つぞ。貴重だ。
私のすぐにカッとなる性格は直らないけれど、
カッとなった自分を、意固地に維持しようとする頑固さを、
溶かす要素になるぞ。うんうん。
あの憂鬱な、奈良での宅配牛乳の仕事の前に、
このワンクッションは、大きかった(詳しくはここ)
このチーフさんもきっと、
私ほど貴重な経験だとは思ってないかもしれないが、
ものすごく私に対して、楽になったんじゃないかと思う。
私は、素直に、
「ありがとうございます」とその板チョコを貰った。
★
自転車に乗って、帰路に着く。
交通費を稼ぐため、長く長く自転車で走り、
今日一日を振り返る。
終わりの清清しさに、
「災い転じて福となすって感じよね~」と、
ことわざが浮かぶあたりに、自分のオバハン度を感じている(笑)と、
頭の中からニョキニョキと、『ポッキー風船』が現れた。
『ポッキー風船』とは、
グ○リコで、景品くじ付きの推奨販売をするとき、
その景品としてよくあるもの。
『ポッキー風船』から、連想して、思い出した。
約1年前、
あの女の子……チーフさんに叱られたときの仕事って、
グ○リコだった。
そうだよ、そうだよ。あの時もグ○リコだった!
絡んでるなぁ~、なんかある時の仕事に(笑)
多少、こじつけだけど(笑)
まぁそれでも、今日のこともあるし。
苦手意識を持たずに、
むしろ、
「どんなハプニングを起こしてくるんだ」ぐらいなワクワクな気持ちで、
引き受けてやろうじゃないのさ、と、
帰るペダルに力を込めながら、
前向きに思ったりしたのでした(あぁ~長く細かすぎる話でした・笑)。