日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

明石観光☆方向音痴編

2005年11月13日 | 夫との日々
めずらしく、日曜日だったのに、夫がお休みだった。
普段は、曜日感覚が麻痺しているのだが、
妙にピタッときたので、
「いいかげん、明石観光がしたいっちゃ」と駄々をこね、
人が多くて賑やかであろう明石の中心地へ。

とりあえず、明石駅で降りる。

で、
明石の天文台に行きたいと思っていて、
「確か電車の窓から見えてたのは、こっちだったよな」
っていう感覚で、ずんずん歩いていると、
「なぁ、そっちでいいの?絶対違うと思うんだけど」
と夫が言う。

「電車の窓から見えたのは、こっちだったからこっち」
とだけ言って、そのまま歩いてたのだが、
「それってな、新幹線の窓から富士山が見えたから、
こっちへ歩いてたら、
富士山につくっていうのと、同じ理屈やんか。
絶対ちゃうわ。天文台って、もっと山のほうやったやん」

そんなん、ずっとまっすぐ歩いて、
見えてきたら山のほうへ上り始めたらええやんか、
と思ってたのたが、
この根拠なき自信で、歩いているうちに、
どうにもならないところへ行って
顰蹙を買ってきた、
いくつもの過去が走馬灯のようによみがえる。

直感型方向音痴なのだ。

「じゃあええわ。引き返そう」と言って、
多少仏頂顔になって、
明石駅の見えるところまで引き返した。

駅の構内に入る信号を渡る直前、
市街地図を見つけ、見てみると、
天文台は、
山陽電鉄明石駅の次の駅だった。

「ほらな。電車から見えたっていうことは、
このくらいの距離はあるっていうことや。
ましてや、JRで見ているんやろ。
駅と駅の間の距離は結構あるねんて」

なんだ、サンデンでひと駅か。歩けるじゃん……。
と思ったことは、
夫をおじいさん扱いして黙した(笑)

めんどくさくなったので、
天文台は諦めて、
目の前の明石城跡の公園散策で、
手を打つわ、と言うと
「明石市立文化博物館って近くにあるみたいやで」
と、電信柱にある看板に気づいた夫が言う。

「あ、そこなら知ってる。
この前、図書館へ行ったとき、間違えて入った建物だから」
と、
隠しておいた、おばかな方向音痴振りをばらして(笑)、
上り坂をずんずん歩き始めた。

すると、少し歩いたところで、
分譲マンションのモデルルームのチラシを
貰ったので、
引っ越し以来、
マンションの間取りなどに関心を持ってた私は、
歩きながらチラシをひろげて、
どうたらこうたらしゃべって、
それに飽きると、
「あ!草野球している!
あれ?ここって、幼稚園と小学校くっついている!
うちの近所も、そういえばくっついてたわ。
なんでやろう。市立でも一貫教育してるんか?」
とか、
夫に聞いたところで、正しい答えが出ないことを、
いちいち聞いて、
とにかく前を向かずに歩いていた。

やがて、坂を上りきったあたりで、
私たちが歩いている反対側のところに、
文化博物館が見えてきた。

「あれ?渡られへんで」と夫が言う。
そういえば、
草野球が見えたあたりのところの横断歩道を、
渡っておかなければならないのに、
おしゃべりに夢中でうっかりしてた。

「それ、はよ、言って~」とちょっと文句を言いつつ、
文化博物館の前を通り過ぎ、
かるく蛇行気味になった坂道を
もう少しのぼり、歩道橋を渡って、
ようやく博物館側にたどり着いた。

で、夫が入り口とは、違う方向へ歩き始めたので、
「そっちじゃないよ。こっちやよ」
と言うと、
「ほんまか?」と疑う夫。
坂道や歩道橋の階段のせいで、はぁはぁと息が荒い。

「ほんまほんま。一回間違えて入ったところやから、
間違いない。
それに、その時の受付の人に、
図書館までの地図を紙に書いてもらったりしたから、
覚えてるねん。
人の恩を貰ったところは、忘れへんて!」
と、説得したくて、クドクドと説明をした。

で、見事、入口発見。信頼回復。名誉挽回。

もうちょっと褒めてもらいたかったけどな(笑)。

       ……というところで、明日へつづく。

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