日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

妥協点はどこだ。

2006年04月11日 | お仕事な日々
昨日の続きを少しだけ。

悩みに悩んだ末に、私は自分のお弁当も作らずに、
お葬式会場へ直行した。

駅でおにぎりとお茶だけ買って、
私も野菜不足のお昼ご飯にした。

髪の毛をスプレーで黒く染めたりしたら、
(葬儀関係の時は茶髪禁止なの)
洗面所を汚してしまい、
朝、バタバタして作れなかったと、
誰に聞かれたわけでもないのに、
早々に言った。

「え!?お弁当作ってこなかったの?」と
『ボ』が大きな声で言った時は、
訳もなく、ビクッとしたが、

「わざわざ買わなくっても、ここでまとめて、
ほか弁注文できたのに」
と、
(『ボ』にしてみれば)他人行儀な感じを、
残念がるような口調で言った。

ま、ほか弁は高いんでね、なんて笑って、
その場を切り抜けた(大袈裟?・笑)

恐ろしく、
人の思惑に鈍感な、
それでいて、
勧誘したお客さんには敏感な、
女の人路線で行こうと決めたので(笑)

見抜いたところで、手が出せないように。
仕事を頑張っていくしかない。

それで報われなければ、やめてやる。

     ★

お葬式は、慎ましやかに行われていった。

お骨になるまでの、
精進落としのお食事。
少し和らいだお身内の方々の空気。

私がお葬式の流れで、
一番しなければならないことは、
この精進落としのお食事の時、
この互助会に入ってくれそうな人と、
交流を持つことなんだと教えられる。

複雑な気持ちになるけど、
なるほどな、と思う。

と言っても、
今日のところは何にも出来ないので、
お食事をされている部屋のはしっこに立ち、
ご親族の方々や、
配膳担当の人々の所作を見ていた。

『ボ』がやってきた。

「例え、子供がいなくても、
子供さんのいる人と話をあわせるために、
嘘でも何でも、子供の話をするとか、
そうしてでも仲良くなるように」

と、『ボ』がアドバイスをする。

抵抗感がないわけではないが、
そういうものなんだろうな、と思って
「はい」とうなづく。

「それから、背中を壁にもたれさせないように」
と、言われたと同時に、
背中を下から上へとすっと撫でられた。

仕事モードに入ってたので、ビクッとする。

確かに、疲れて、
いつの間にか、猫背になって、
壁にもたれてたのかもしれないが、
あぁ、気持ち悪い。

こういうこと、きっとみんな、割り切って、
我慢しているんだよなぁ~。
(そのくらいで過敏になるなという領域か?)

が、他人は他人。私は私。
気持ち悪いものは、気持ち悪い。
表面はどうであれ、思ったものは打ち消せない。

妥協点を模索する日々は続きそう。

お手洗いに入って、
自分の背中に手を回し、
パッパと感触を払い落とした。

お子ちゃまと言えば、お子ちゃまである。

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