日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

誕生日手当

2008年04月08日 | 夫との日々
明日は誕生日である。

夫の会社には
「奥様の誕生日手当」なるものがある。

私名義の口座に、
「お誕生日おめでとうございます」という意味で、
3万円が振り込まれるのだ。

誕生日月から遡って4ヶ月間、
夫が無遅刻無欠勤ならばという条件で。

     ★

私は不思議と、
この誕生日手当前の期間に、
夫を起こし忘れることが数回は必ずある。

っていうか、
朝が早いので、
私は起こすだけ起こして、
彼が勝手に仕度して、
出勤をするというパターンなのだが、
これがまた、なかなか起きないのだ。

「あと5分……いや、10分……」とか言って。

その、あと5分後、10分後に、
かけかえた目覚まし時計に、
今度は私自身が起きれなくって、
そうなるともちろん、彼を起こせなくなって、
「おい!おい!おい!おい!」
ってなる場合が、必ず1回はある。

慌てて彼は、車で行ったり、
高速道路を使ったり、
なんとかぎりぎりセーフっていうのもあるが、
中には、営業所の上の人が、
目をつぶってくれるというのも
(大きな声では言えないが)あったりした。

現場作業の時も、管理職になってからも、
夜遅くまで働く姿を見ているというのも、
あるのだろうけど
(その遅くまでの仕事が、誰かの尻拭いの場合だってあるしね)。

なんていうのか……、こう……、
本質的なところをちゃんと彼を見てくれる上司が
大目に見てくれたりしてくれて、
なんとか今まで、
誕生日があるたびに、
私は3万円をいただけていた。

横道に逸れるけれど、
これに関して、
過去に一番私も夫も頭が上がらないのは、
明石に住んでいたころの上司。

夫が行方不明になって、私が東大阪歌会をドタキャンした、
2006年4月2日で、
どう考えても、遅刻どころじゃないものだったのだが、
その時の上司は、
その日を休日扱いにしてくれ、
私はそのまま、3万円をもらっていた。

そんな感じで、
夫の人徳のおかげで(そういうことにしておこう・笑)
上司に恵まれ、
今まで助かっていたのだが、とうとう。

     ★

三月のあれは、いつだったか、
夫は遅刻した。

その日は私も5日間連日の仕事を終えて、
その安堵感から、
彼を一度起こし、
目覚ましをかけなおし、
再び寝床に戻って、二度寝をしたら、
二度と起き上がれなくなってしまい。

で、

後で夫に聞くと、
夫も全く起きれずに、
出勤時間の五分前に起きたのだそうだ
(ちなみに出勤時間は7時です。早いでしょ?)。

あっちゃ~、ごめんね、なんて言った後に、

「誕生日手当、3万が、1万になったから」

ま、俺は痛くないけどね、なんて顔で、
晩御飯を食べる口をもぐもぐさせながら夫は言った。

あぁ、そうだった。誕生日手当のことがあったんだ!!

「じゃあ、誕生日の日に休みを取って、
一緒にカラオケに行くって約束してたけど、
質素にしなくちゃいけないね」
「なんでやねん。それは関係ないやろ」

と、誕生日のカラオケデートのやりとりに、
話がずれていって、
その日は終わったんだけど。

今日になって、夫から電話が。

「すいません……、明日休みじゃなくなっても、いいでしょうか……」

もともと、カラオケをしたがっていたのは、
夫の方だったので、
ま、私は痛くないけどね、って態度で、
別にいいですよ、と言った。

3万円のところが、1万円。
カラオケのはずが、出勤。

それぞれ、仲良く、
思惑がハズレていきました。

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