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創造の魅力

機械設計者としてのものづくりの魅力を共通のテーマとしていろいろな人と語り合う場を造って行きたいと思っています

機械製図(文字・寸法表記法)

2005-10-02 16:28:55 | Weblog
<文字・注記>
 文字・注記は読み取りやすく、見間違いがない表記をすることが大切です。製図の文字を「漢字とカタカナ表記」とするルールは見る人が読みとりやすく、読み間違いを少なくするためですが、CADではそのような問題がないために「漢字とひらがな表記」を採用する企業も多くなっています。
 
 製図は図形だけで理解できるように描くことが原則です。文字・注記は図形の不足分を補足するために採用されるものです。文字・注記を記載する前に記載しなくて良い図形の書き方を考えることが大切です。
 
 例えば、対象形状の部品を描く場合一方の部品の図面を描いて、注記で「品番②は本図面(品番①)と対象である」といった注記で対象図の作図を省略する方法があります。あるいは、同じ形状図形で加工箇所数だけが異なる場合には「品番②のみこの個所の加工をする」「品番②はこの個所のみ加工しない」といった旨の注記をすることがあります。
 これらは製作において同種同形状の部品の相違点を明確にすることにより、部品加工の段取替時間の無駄をなくす効果もありますが、大半は製図を描く製図者の都合によるもので製図作成時間の削減を目的とした手法といえます。

 CAD製図で類似部品の図形を作成する場合は簡単に図形をコピーして作成できる機能を持っていますので、対象形状の部品図面や一部の加工個所が異なる図面でもそれぞれの部品ごとに図形を描くことが望ましいと考えられます。

<寸法表記>
 図形の寸法表記はCAD製図では非常に簡単に早く表記することが出来ますが、製図における寸法表記は非常に重要な役割を持っています。
 寸法表記の留意点としては、図面を読み取る人に計算させたり、加工個所のあるなしを判断させる表記は人為的なミス・漏れが発生することがありますので注意をする必要があります。

 寸法表記は図形の外側に描くことが原則です。図形の中に表記すると図形の線と交わって寸法数字が判別し難いこと、寸法数字のために図形が判り難くなるなどの不具合が生じます。どうしても図形内に寸法を表記する場合は図形線と交わらない場所に表記するか数字と交差する線を表記寸法部分だけ消すなどの工夫が大切です。

 寸法表記は単に図形の寸法が判ればよいのでなく、表記方法・場所によって、加工の手順、方法が変わることがあります。寸法をやたらと細かく表記しますと読み取る人が寸法数字を加減して計算することがあります。
つまり、加工する人がどのような手順、方法で加工するかを理解したうえで合理的な寸法の表記、配置が必要となります。

 加工設備には加工できる能力、特徴があります。設計・製図技術者は加工設備の能力・特徴を知るだけでなく、どのように使用するかどのような方法で加工するかも理解しておく必要があるといえます。

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